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おげんや豆腐

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龍の国と死者の番

最強のアルギス 姑息なアルギス

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「別に言う必要ねえだろうがよ-」
「信じられないかもしれませんが、そこのゴリラ、貴方がここにくるまでは手がつけられない位気性が荒くて荒くて……なんて顔してるんですか」
「あ"?」
僕の頭に乗るアルさんからとんでもない声がしたが、ミネルスさんが面白そうに微笑んでるからムカムカしてるんだろう。



「今貴方、ラグ君にとても見せれない顔してますが大丈夫です? 良ければ鏡を用意しましょうか、ええまあ 愉悦を感じてますのでこのまま続けますが」
「おい」
にこにこ微笑むミネルスさんはお茶を一口飲むと一息つきその笑みを深める。


「まずラグ君がこちらに初めて来た時、半年ほど前のイウァンとゴリラの茶番繰り広げてどん引いた時の一幕、覚えてます? 」
「んー、ああ~……、なんとなく」
犯罪がどうの変態がどうのの話をしてアリムさんが来て更にわちゃわちゃして寝た記憶がある。


「記憶に残す価値はそこまで無いのでいいのですが、前提としてそこのゴリラことアルギス」
僕の苦笑いを笑顔で圧して、頭の上のアルさんに手を向ける。


「見た目通りゴリラで体技ではアイデン、魔術ではナパスと互角以上に喧嘩できて総合的に見ても見なくても私達大将軍の中で一番の実力があって困るんですよ」
「え、困るの?」

「そりゃもう、無駄に意欲が高くて仕事をサボって魔術呪術禁術制覇するだの言って東西南北駆け回り、他大陸や天空の遺跡に行き、得た技能を難なく実践に活用して危機を脱したりした事もありまして……一体なんなんですかねこいつ」
「……それってなんか、主人公みたいですね」
「異世界の召還された子供が良く吐くあれの事ですか? 嫌ですね力に振り回される青年なら喜劇ですが文句の付け所のない破壊神ゴリラが主人公の物語とか頼まれても読みません」
「シンプルに悪口じゃねえかよそれ」
「え、そうですよ?」
「喧嘩売ってんのかこら」
「……まあそれで話戻すのですが「無視すんなよコラ」 」
心なしか眉間に皺が寄って微笑むミネルスさんに若干寒気を感じるけど、頭の上のアルさんが毒づいてるからいいや。

「ラグ君が眠った時、その場にいた者にラグ君の情報を吐けないよう呪いをかけて夜の祝宴パーティーでは魔術より面倒な呪術を会場にかけてラグ君の存在を曖昧にしやがりましてね、おかげで後ろ盾になって護ろうとしたイウァンの計画が全部台無しに、その後のラグ君を国に溶け込ませる計画もアイデンに手伝っては頂きましたがほとんどおじゃん、控えめに言って滅んで欲しいですね本当」
口元はとても微笑んでるミネルスさんだけど目が冷たい……!


「まさか物理的に強引に囲いにかかるとないです……ほんとあり得ない、素晴らしくキモいですね、評価だけはします……嫌ですねそんな睨まないでくださいよ、事実でしょう」
「……キモいはねえだろうが!」
「ふふふ、吠えてますがラグ君がいるから暴れられないでしょう、いい気味です」
上からアルさんの不機嫌なオーラを感じ目の前のミネルスさんは見たことない穏やかな笑みを浮かべてる、こわあ。


「……前からちょっと思ってたんですけど、ミネルスさんってアルさんにちょっと辛辣ですよね」
「ふふ、そりゃあねえ? スペックだけは一級品で性格は下の下、親友じゃなければとっとと別大陸に飛ばしてるようなゴリラですよ? ラグ君もこいつの面倒さは少しわかりますよね? 」
「……まあ、はい、色々」
愉快そうに笑い声をあげるミネルスさんに苦笑いでしか返せないのだが……。

そんな僕のお腹に回るアルさんの腕の強さが増したような……。

「お? なんだラグ、なんかあんのかぁ? ああん?」
「え?  ふぎゃあ」
お腹に回る腕の締め付けにたまらず萎びた悲鳴をあげる。


「こらこらやめなさいな、そんな事すると嫌われますよ、ラグ君大丈夫です? 骨とか折れてません? 裁判? 裁判いけます? 」
「あんま苦しくないんで大丈夫です……あと裁判は結構です」
「優しくしてんだから当然だろ~? なーラグ~」
「はいはい、なんでしょう?」
「そんな堅苦しくすんなよぉ、いつもみてえに甘えてくれよ」
「うん、いつも?」
「おうよ……ん? なんで黙るんだ? 」
「うーん、……うーん、えーっと」
「あん?」
「……アルギス、良いことを教えましょう、夫婦とは双方の理解あってこそ夫婦と呼べるんですよ」
「ああ? んなもんわーってるよ、完璧だろ」
「ええもう完璧に一方通行じゃないですか……、貴方たちの現在の良好な関係、ラグ君の器の大きさで成り立っているんですから、大事にしないといけませんよ?」
「……当たり前だ」
怒っても困ってもいない、ミネルスさんの笑みと、アルさんのあまりふざけてない声に少しだけ緊張しちゃうけど……とりあえず。


「あの、ちょっと、息苦しいから……ちょっと緩めて」
「お?  」
「ほらほら出来てないじゃないですか相互理解、ラグ君龍の国で花嫁修行なんですから、そんなんじゃ釣り合わなくなっちゃいますよ」
「え?」
「貴方ではなくアールーギースです~ラグ君はいまのままで良いので、どうぞアルギスを手懐けておいてください」
「え?」
ミネルスさんとアルさんを首を動かしてその顔を確認して、その結果導きだされたのは。



ラグーン、分からない。








★★★

読んで頂きありがとうございます




    
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