おれはβだ!…おれはβか?おれは…βだよな…?

すあ

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おれはβ

親友の大ピンチ…!?

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時はあっという間に過ぎておれ達は今、噂の麻婆豆腐の店へ向かっていた

「あれ?今日なんか人が多いね
何かイベントでもあったっけ?」

言われてみれば確かに人が多い
しかも、ほとんどがキラキラした服装を身にまとっていて、所謂夜のお仕事をしている人たちのような…?

すると、にわかに前方が騒がしくなり始めた

「きゃぁぁっ!蓮様よ!」

「なんで蓮様がここに?!この地区は仁様の管轄じゃなかったのか?!」

どうやら有名人がいるらしい

「もうっ目的のお店はすぐそこなのに…誰だか知らないけど通行の邪魔をするなんて、ろくな奴じゃないね!」

人混みの中心にお目当てのお店があるらしく、雪はぐいぐい人混みの中を進んでいく

「おい雪、そのまま進んだらそのろくでもない奴と対面することになるんじゃないか?」

「もちろん!そいつのせいで麻婆豆腐にありつける時間が遅くなるんだ。1発言ってやらないと気が済まない…!」

何を言い出すんだ! こんなにワーキャー騒がれている人物に関わっていいことなんてひとつもない!

「やめとけって!絶対やばいやつだって!」

しかし雪は無言で突き進んでいく
こうなったらどうしようもない
雪はものすごく頑固なのだ

ようやく人混みを抜けたと思った瞬間、目の前を歩いていた雪がピタリと立ち止まった

「どうしたんだ?何かあったのか?」

「…ッッ!」

よく見ると雪の様子がおかしい
口元をおさえ、今にも倒れそうだ

もしかして、発情している?…いや、雪の発情期はつい2週間前に終わったばかりのはずだ
雪が発情期の間は、おれは大学でぼっちだからな…間違えるはずがない

じゃあ、これは一体…?

慌てて雪の体を支えようとすると、

「さわるな、私の番に触れることは許さない」

ミルクティー色の髪をしためちゃくちゃイケメンな男がおれを睨んでいた
おそらく人混みの中心にいた人物はこの男だ

アルファであろうその男が発するプレッシャーに耐えられず膝をつくと、あっという間に男は雪を抱き抱え、用意してあった黒塗りの車に乗り込み去ってしまった

1人取り残されたおれは、周囲の悲鳴や驚きの声にも気づかず、そこからどうやって家に帰ったかもよく覚えていなかった

いくら相手がアルファだからといって、大切な親友を助けられなかった自分が情けない…
それにあの男は雪のことを「番」と言っていなかったか?
雪の体調がおかしかったのはそれが関係しているんだろうか…

ぐるぐると考えていても雪と連絡が着くことはなく、雪が連れ去られてから1週間が過ぎたのだった…
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