アサシンの僕と魔導師のオレが融合した結果〜銀髪美少女の幼馴染と行く異世界漫遊記〜

ティムん

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第一章 幼少期

第五十二話 セリアの両親との会話

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 有刺鉄線が完成してから、僕はセリアの家に来ていた。セリアには僕の家でフューと遊んでもらっている。今からする話はセリアに聞いて欲しくないからだ。
 本来ならフラムの襲撃対策に専念したいが、こちらの問題も放っておくわけにはいかない。僕にとっては同じくらい優先順位が高い問題なんだ。

「それで、ソーマくん。話って何?」

 僕の前にはイーナさんとイザギさんが座っている。二人共有刺鉄線を作る作業で疲れているだろうに、嫌がるそぶりも見せず、話をしたいという僕のお願いを聞き入れてくれた。セリアのことが関わらなければ優しい人たちなのかもしれない。

「セリアさんのことです。お二人はセリアさんのことを御自分の子供だとお思いになっていない。そうですよね?」

 僕は前回とは違い、できる限り大人のように振る舞う。ただの子供の戯れ言だと思われないよう、僕がただの子供ではないことを示すにはこうやって態度に出すのがいいだろう。
 これで僕は異常だと思われるだろうけど、それでセリアの問題をなんとか出来るなら安い代償だ。

 二人は僕の子供らしくない態度と、その内容に呆気に取られていたが、イーナさんがなんとか口を開く。

「ず、ずいぶん畏まった言い方ね。それで、どうしてそんなふうに思うの?」
「お二人の態度を見ていればわかります。お二人がセリアさんを御自身の子供だと思えないのは、髪色のせいですよね?」

 僕の核心をつく言葉に二人は黙り込む。そして数秒の間の後、今度はイザギさんがおもむろに口を開く。

「……あぁ、そうだ。俺達二人のどちらでもない髪色なんだ。俺達の子供だと言われて、素直に納得することは出来ない」

 面と向かってセリアは自分達の子供だとは思えないと言われ再び怒りがふつふつと湧いてくる。

『ソーマ』
(わかってる)

 ここで感情に任せて行動しても何も解決しない。僕は拳を握りしめ、怒りを飲み込む。

「隔世遺伝、というものをご存知ですか」
「かくせい、いでん?」

 二人は聞いたことがないようで、首を傾げる。

「えぇ、親には現れなかった先祖の形質が子供の代に現れる現象のことです。セリアさんの髪色がお二人と違うのは、この隔世遺伝が発生したせいだと思われます。お二人の御先祖様に銀髪の方がいらっしゃるのではないのですか?」
「確かに、俺の父親が銀髪だが……そんなもの聞いたことがない」

 確かに、化学が発達していないこの世界では信じ難いことかもしれない。

「これは色んな地域で確認されていることです。確かにあまり知られていない事象ではありますが本当に存在します。イザギさんも、お父様には似ていなくてお爺様に似ているという部分もあるのではないですか?」
「……あぁ、目元が父親に似ず、祖父に似ていると言われたことはあったな」

 自分にも当てはまっていたからか、少しは信じてくれたみたいだ。イーナさんの方を見ると、顔を明るくしていた。イーナさん的には、セリアが自分の子だと証明されれば自分が不貞を働いていないとわかってもらえるからだろう。

「だが、セリアがその隔世遺伝とやらのせいで銀髪になったかどうかはわからないだろう。聞いたことの無い隔世遺伝とやらよりも、俺の子ではない可能性の方が高い。セリアは、セリアと同じ髪色の男の子供なのだろう」
「ですがっ! セリアはお二人にそっくりでしょう! それに銀髪というのは珍しい髪色のはずです。現にこの村で銀髪なのはセリアだけです。セリアの父親が銀髪だというのは有り得ません!」
「この村にも余所者が来ることはあるからな。その余所者の子供なのではないか?」
「なにをっ!」
『ソーマ、落ち着け。冷静に話すって決めただろうが』

 とっさに大声で否定しようとしたが、ソルの静止で言葉を止める。一度大きく息を吐き、感情を落ち着かせる。

「……すいません。取り乱しました」
「いや、俺も言い過ぎた。すまなかった」

 お互いの非を認めた後、僕らは話し合いを続けた。結局、イザギさんはセリアを自分の子だと認めてはくれなかった。
 だが、セリアは自分の子ではないという考えに疑問をもってはくれたみたいだし、イーナさんに至っては半分くらい信じてくれたように見えたのでかなりの収穫だと言えるだろう。

 辺りが暗くなり始め、セリアが帰ってくる時間になったので僕は話を切り上げることにした。

「今日はこれで帰ります。ですが、セリアは貴方達のことが好きで、貴方達に認められたくて努力しています。愛情を求めているんです。それを忘れないでください」

 最後に、 セリアの気持ちを伝えた後、僕は玄関から外に出た。
 扉を閉め、大きく息を吐き出す。
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