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第一章 幼少期
第五十三話 決意
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「ふぅー。とりあえずは今回の目標達成、かな」
『そうだな。セリアは自分達の子供かもしれないと少し思わせることには成功しただろう。だが、問題解決はまだまだ先だぜ?』
「そう、だね。昔から思い込んできたことなんだから、そう簡単に変えられることじゃないのはわかってるよ」
わかっては、いる。だがその間もセリアは苦しみ続けるのだと思うと……。
「頑張らなくちゃな」
そう呟き、僕は家に向かって足を動かし始める。
『フラムの対策にも気を抜くんじゃねぇぞ。死んじまえばそんなことも言ってられねぇんだからな』
「うん、油断するつもりは無いよ。でもフラムは僕がまともに動けるとは思っていないんだよね?」
『あぁ、フラムはソーマがまだ酷い火傷を負ったままだと思っているはずだ』
母さんに魔法で治してもらったが、治癒魔法というのはかなり難易度の高い魔法らしい。他の魔法に比べて時間がかかるし必要な集中力が段違いで、痛みをこらえながら治癒魔法を使うことはできないのだ。
そして、治癒魔法の使い手というのは非常に重宝される上に数が少ない。だから本来ならこんな村にいるはずがないのだ。
だからこそ、フラムは僕がまだ戦える状態ではないと思っているはずだ。そして、僕が完全じゃないうちに村ごと僕を殺そうというのだろう。将来フラムの、ひいては魔族の脅威になりうる僕を。
『だからってフラムも手を抜いたりはしないだろうな。フラムは挑発には弱いが、馬鹿じゃあねぇ。不測の事態に備えて全力で来るだろうぜ』
「うん、こっちも全力で戦うよ。僕一人じゃなくて皆で」
しばらく歩き続けて、僕は家に着いた。家の中ではセリアが帰ろうとしている所だった。またセリアの家に行くのは少し気まずいと思ったが、セリアの見送りはいつも家の近くまでだったことを思い出し、セリアを送っていくことにした。
「……セリア、魔法はどんな感じ?」
セリアの両親とセリアのことで話し合ったせいで、何を話せばいいのかわからず、とりあえずセリアが今夢中な魔法の話をすることにした。
「まだまだ……目の色ダメ……」
属性眼が出てしまうと言っているのだろう。目の色が変化しているかどうかは水に映った顔を見て確認したのかもしれない。
「そっか、頑張らないとね。焦らなくてもセリアならきっと出来るよ」
「ソーマも……魔物……頑張って倒す……」
「あれ? 魔物と戦うって言ったっけ?」
確かに魔物と戦いにいくつもりだったけど僕はまだ五歳だし、セリアと一緒に避難すると思われているはず。
「ううん……でもわかる……頑張って……」
雰囲気か何かで気づいたのかな? 子供はそういう勘みたいなのが鋭いって聞いたことがあるし。
「うん、頑張るよ。村の皆を死なせたりしないように」
「ソーマも……死んじゃダメ……」
セリアは僕の服の裾を掴み、上目遣いで僕を見る。本当に僕のことを心配していることが伝わってきて、なんだかくすぐったい。
「うん、約束するよ。村の皆も死なせないし、僕も死なない」
僕がそう言うとセリアは安心したように小さく息を吐き、手を離す。
その後は無言で歩き続け、いつも別れるセリアの家の近くの場所に到着した。
「それじゃあ、またね」
「ん……また、ね……」
セリアに手を振って別れを告げる。セリアが家に入るまで手を振り続けた。
セリアとの約束を守る為にも頑張らないといけない。その思いを胸に僕は我が家に向けて歩を進めた。
『そうだな。セリアは自分達の子供かもしれないと少し思わせることには成功しただろう。だが、問題解決はまだまだ先だぜ?』
「そう、だね。昔から思い込んできたことなんだから、そう簡単に変えられることじゃないのはわかってるよ」
わかっては、いる。だがその間もセリアは苦しみ続けるのだと思うと……。
「頑張らなくちゃな」
そう呟き、僕は家に向かって足を動かし始める。
『フラムの対策にも気を抜くんじゃねぇぞ。死んじまえばそんなことも言ってられねぇんだからな』
「うん、油断するつもりは無いよ。でもフラムは僕がまともに動けるとは思っていないんだよね?」
『あぁ、フラムはソーマがまだ酷い火傷を負ったままだと思っているはずだ』
母さんに魔法で治してもらったが、治癒魔法というのはかなり難易度の高い魔法らしい。他の魔法に比べて時間がかかるし必要な集中力が段違いで、痛みをこらえながら治癒魔法を使うことはできないのだ。
そして、治癒魔法の使い手というのは非常に重宝される上に数が少ない。だから本来ならこんな村にいるはずがないのだ。
だからこそ、フラムは僕がまだ戦える状態ではないと思っているはずだ。そして、僕が完全じゃないうちに村ごと僕を殺そうというのだろう。将来フラムの、ひいては魔族の脅威になりうる僕を。
『だからってフラムも手を抜いたりはしないだろうな。フラムは挑発には弱いが、馬鹿じゃあねぇ。不測の事態に備えて全力で来るだろうぜ』
「うん、こっちも全力で戦うよ。僕一人じゃなくて皆で」
しばらく歩き続けて、僕は家に着いた。家の中ではセリアが帰ろうとしている所だった。またセリアの家に行くのは少し気まずいと思ったが、セリアの見送りはいつも家の近くまでだったことを思い出し、セリアを送っていくことにした。
「……セリア、魔法はどんな感じ?」
セリアの両親とセリアのことで話し合ったせいで、何を話せばいいのかわからず、とりあえずセリアが今夢中な魔法の話をすることにした。
「まだまだ……目の色ダメ……」
属性眼が出てしまうと言っているのだろう。目の色が変化しているかどうかは水に映った顔を見て確認したのかもしれない。
「そっか、頑張らないとね。焦らなくてもセリアならきっと出来るよ」
「ソーマも……魔物……頑張って倒す……」
「あれ? 魔物と戦うって言ったっけ?」
確かに魔物と戦いにいくつもりだったけど僕はまだ五歳だし、セリアと一緒に避難すると思われているはず。
「ううん……でもわかる……頑張って……」
雰囲気か何かで気づいたのかな? 子供はそういう勘みたいなのが鋭いって聞いたことがあるし。
「うん、頑張るよ。村の皆を死なせたりしないように」
「ソーマも……死んじゃダメ……」
セリアは僕の服の裾を掴み、上目遣いで僕を見る。本当に僕のことを心配していることが伝わってきて、なんだかくすぐったい。
「うん、約束するよ。村の皆も死なせないし、僕も死なない」
僕がそう言うとセリアは安心したように小さく息を吐き、手を離す。
その後は無言で歩き続け、いつも別れるセリアの家の近くの場所に到着した。
「それじゃあ、またね」
「ん……また、ね……」
セリアに手を振って別れを告げる。セリアが家に入るまで手を振り続けた。
セリアとの約束を守る為にも頑張らないといけない。その思いを胸に僕は我が家に向けて歩を進めた。
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