恋は秘密のパスワード

ちえのいずみ

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第4章 第2節 奏太のおじいちゃんの秘密~秘密のタイムマシン

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あおいは、隠し扉の近くに散らかっていた本を端へ寄せた。そして扉に近づいて、恐る恐るノブを握って回してみた。

カチャ

「あれ?」

扉のノブが回った。扉には鍵がかかっていなかった。あおいは扉をゆっくり開けて、扉の向こう側をそっと覗いた。扉の向こう側には、扉が開く方向とは垂直に幅1mほどの細い通路があり、通路の少し先には、地下へと続く階段が薄暗く見えた。

「な、なんなの? これは……」

あおいは一旦、本置き場の部屋から出て、隣の掃除用具が置いてある部屋に入った。

あおいが見つけた謎の通路は、本置き場の部屋と掃除用具の部屋の間の壁にあることがわかった。しかし、見た目では壁の中に通路があるなんて到底わからなかった。

「まさか壁の中に通路があるなんて……奏太は知ってたの? いや……そんな話、聞いたことない。おじいちゃんはたぶん、奏太に話していないかも……あの扉の先には、絶対ないかある」

あおいはもう一度、本置き場の部屋に戻り、隠し扉を開けてそーっと隠し通路に入った。

通路の先にある階段の奥は暗くてよく見えなかったが、次第に目が慣れてきて、中の様子も少しずつ見えるようになってきた。あおいは、きょろきょろと壁を見渡したらスイッチがあった。

「これは照明のスイッチかな?」

あおいはスイッチをつけると、通路の明かりがついた。あおいは通路の先の階段を見ると、けっこう長そうな階段だった。あおいは、ゆっくり階段を降りていった。

階段の途中でときどきクモの巣が張ってあったので、あおいはクモの巣を払いのけながら下に降りて行った。階段の床にも埃ほこりがけっこうたまっていた。クモの巣や埃の溜まり具合を見ると、この階段には何年も人が通っていないことが確認できる。

「この階段、やはり何年も人が通っていないみたいね」

好奇心旺盛なあおいは、ドキドキしながら階段を降りていった。階段はけっこう長かった。



階段の途中の踊り場を二つ通過し、デパートの地下1.5階くらいの深さに到達しようとしたところに再び扉が見えた。

「あの扉の奥に何かあるのね」

あおいは扉に近づき、ノブを回したら扉が開いた。ここも鍵がかかっていなかった。

あおいは扉を開いて、扉の向こうを覗くと何やら広い空間のようなものがあるが、真っ暗でよく見えなかった。

しかしあおいが一歩、扉の向こう側に足を踏み出すと、突然照明がついて、空間全体がとても明るい光で満たされた。

「まぶしい!」

光はまるで太陽の昼間の光のようだった。

「自動で照明がつくようになってるようだね、ここは。しかし、こんな明るい照明、見たことないなあ。地上の明るさみたいだ」

あおいは周りを見渡すと、そこは広い部屋であった。

「へえ~、けっこう広いお部屋なのね」

部屋の雰囲気からすると秘密の実験室のように見えるが、1階の実験部屋のように試作品や実験品で埋め尽くされているわけではない。部屋の中は整然として天井も高く、まるで未来の研究室を見ているようにさえ思えた。

「奏太、きっとこの部屋のこと、知らないよね……」

そのときあおいは、兄の話を思い出した。あおいが高校1年の時、大学のエジソン研究室に、あおいが出入りし始めた時のことだった。あおいは兄に、実験について尋ねたことがあった。今から1年以上前のことだった。



* *  *



(1年前、自宅のリビングでの兄との会話)

あおい「ねえ、お兄ちゃんたち、一体なんの実験をしてるの?」

栄一「あおいには難しいかもしれないなあ。簡単にいえば霊界通信機かな」

あおい「ふ~ん、そうなんだあ」

栄一「あれ、意外と驚かないね。霊界って聞いたらひいてしまうと思ったよ」

あおい「別にいいんじゃないの。どんな実験をしようが自由だからね。で、なんでそんな実験をしようと思ったの?」

栄一「奏太が中学3年の時だったかな。奏太のおじいちゃんが『ずっと秘密にしていたことを教えてやる』と言ってたことがあってね。でも、数日後におじいちゃんは心不全で突然亡くなってしまってね。結局、おじいちゃんが奏太に何を教えたかったのか、わからなくなってしまったんだ。

奏太はそれがずっと気になっていてね。高校2年のちょうど夏休みが始まったとき、奏太が研究所でおもしろい実験品がないかなあって探していたら、厳重な箱に保管されていた実験品を見つけてね。箱をこじ開けてみたら、それが霊界通信機の実験機だったんだ」

あおい「おじいちゃんが言っていた秘密って霊界通信機のことだったんだね」

兄「ああ、奏太もそう言っていたよ。実験機は9割がた完成していて、実験に成功したら世紀の大発明って奏太は胸を踊ろさせていたよ」



* *  *



あおいは、1年前の兄との会話を思い出した。

「奏太とお兄ちゃんは、おじいちゃんの秘密って霊界通信機のことだと言っていたけど、

本当はこの地下室に関係することを言いたかったんじゃないのかな……。奏太のおじいちゃん、何でこんな地下室を作ったのかな……。ん?」

あおいは、地下室の中央にある円柱状の物体が目に入った。

「これってなに……」

あおいは、その物体の周りをぐるっと変わった。この物体は、直径2m、高さ2.5mほどの円柱上の物体で、壁は透明なガラスで覆われていて、中が透けて見えた。あおいは、壁のガラスに手を触れてみたが、それはガラスではなかった。触った感じはふわっとしたクッションのような弾力性があった。

「これってガラスじゃないの? 見た目はどう見てもガラスなのに。こんな素材、地球に存在してたの?」

あおいは、この謎の物体をみて胸騒ぎがした。

「この謎の物体の正体、この地下室をよく調べれば何かわかるに違いない」

あおいはきょろきょろと地下室内を見渡した。すると奥の壁際に大きめの机があって、机の上に何か置いてあるようだった。あおいは机に近づくと、封筒とノートが置いてあって、封筒には『奏太へ』と書かれていた。

「え、奏太宛の手紙?」

封筒は机の中央に置いてあって、いかにもこの封筒を見つけてほしいと主張しているかのように見えた。あおいは、封筒の中を覗くと手紙が入っていた。結構な枚数があったが、さっそく読んでみた。





(おじいちゃんの手紙)



『奏太よ。おまえがこれを読んでいるということは、わしはもうこの世にはいなくなり、わしが秘密にしていたこの実験室を見つけたからじゃろ。万が一にもわしの秘密の実験室を見つけられるとしたら、それは奏太じゃろ。好奇心の強い奏太のことじゃ。大きくなったら研究所の実験品にも興味をもち、研究所内を調べるうちに秘密の扉を見つけるかもしれんと思っていた。

わしはずっと家族に黙っていたことを、話さなくてはならないときが来た。

わしは今から約300年後の未来からやって来た未来人であった。わしは未来の世界でタイムマシンを研究していた科学班に所属する、若きエリート科学者の一人だった。そして、わしが26才の時、タイムマシンの試作品ができたのじゃ。



しかし、科学班の連中は年寄りばかりで頭が固く、慎重論ばかりじゃった。タイムマシンをすぐに使おうとはせず、まずは動物で試そうとか、実験を繰り返して100%安全であることを実証してから人間が試運転しようとか。実際に人間が運転できるようになるのは何十年先になるかわからなかった。わしはそんなに待てなかった。

私はルールを破ってでもタイムマシンに乗ってみたかった。そこでこっそり、タイムマシンを使ってみたんじゃ。行先を250年前の日本の人目のつかない場所にセットしてタイムワープを試みた。途中、時空間嵐に遭遇したもののタイムワープは成功し、過去、つまり今の世界にやって来たのじゃ。

しかし、この時代に到着してから、思わぬアクシデントが見つかった。タイムワープ中、不運にも時空間嵐に巻き込まれたときに燃料タンクが壊れてしまい、燃料がこぼれていたことがわかった。燃料タンクの応急処置はできたが、250年後に戻るための燃料が足りなかった。

燃料の原材料はこの時代で確保することは難しかった。それでも原料を集めようとしたが、タイムワープ中の時空間嵐の影響でどうやら時空線病にかかってしまい、記憶障害が起きてしもうた。未来からやってきたという記憶が次第にぼんやりとしてしまったんじゃ。



一様、万が一のことに備えて、この時代で価値のある紙幣や貴金属など豊富に持ってきたから、生活にはそれほど苦労しなかった。この時代の日本のことは事前によく調べて置いた。わしは閉鎖した製薬会社の研究所跡を見つけ、そこを安く買い取った。林の中に隠しておいたタイムマシンは分解して研究所へ持っていった。そこでしばらく発明品を作ってお金をたくさん稼いだ。完全に記憶が亡くなる前に地下室の隠し部屋をこっそり作って、タイムマシンをそこで組み立てなおした。しかしやがて、30代中盤になって妻と結婚して子供ができて、この時代の人間として生活しているうちに、未来からやって来たことは、まるで夢の記憶として思うようになっていたのじゃ。

記憶を完全に取り戻したのは5年前。時空間病は治るのに時間を必要としてな。急に症状が回復する。わしが記憶を取り戻したときはすでに79才になっていた。さすがに奏太の母、つまりわしの娘にこのことを話しても、もうろくしたと思われるだけで、病院送りになってしまうじゃろ。だから話せなかった。

しかし、科学に強い関心をもち、生まれもった天賦てんぷの才のある孫のお前が大きくなったら話せる。奏太なら理解できると思った。

記憶を完全に取り戻してから発明を手掛けたのが、今作っている霊界通信機じゃ。ほぼ、実験機自体は完成しておるが、肝心のセンサーがまだできていない。センサーの元となる素材は、地球の技術でまもなく完成するじゃろうが、まだ存在していないようじゃ。そこで似た材料で試作品を作ってみたが、どうも完全ではない。耐久性がなく、霊界通信ができてもわずか数分じゃろ。これでは証明にならん。一様、赤い棚の不良品置き場に、センサーの試作品を置いておいたから、それを参考にすると、霊界通信の実験成功はぐんと早まるかもしれん。



なお、霊界通信機の本体は、一階の中央実験室にある。鍵をかけた箱の中に入れておいた。

もう見つけているかもしれんがな……。ここにある実験ノートほどではないが、簡単なレポートを入れておいたので、それだけでも十分に実験することはできたじゃろ。すでに発見してたら、お前のことだから、もう実験に取り掛かっているじゃろうな。



さらに詳しい内容や注意事項を記載したノートは、この机の引き出しの奥に入っている。ノートの内容をしっかり理解し、実験を成功させるんじゃ。そうすれば、おまえは必ず世界一の発明家になれる。なお、この手紙は、わしがまだ元気のうちに書いておいたものじゃ。いつ、ぽっくり死ぬかもわからないからのう』



* *  *



あおいは、区切りのよいところで手紙を一旦読み終えた。

「そうか、奏太はこの手紙のことを知らなかったんだ。奏太はあたしの父の開発した素材からセンサーをゼロから新しく作ったみたいだけど、すでに奏太のおじいちゃんはセンサーの試作品を完成させていたんだ」



さらにあおいは、手紙の続きを読んでみた。

『それと、もう気づいているじゃろうが、部屋の中央にある円柱上の大きな容器みたいなものだが、これはタイムマシンじゃ。わしらはこれをタイムカプセルツールと呼んでおる。

わしはこのタイムカプセルツールを使ってこの時代にやってきた。しかし、このタイムカプセルツールは使ってはならん。10年先の未来や過去なら、往復分の燃料はあるが、300年後に戻る燃料まではなかった。

燃料タンクは応急的に修理したが、2、3年先の短いタイムワープであっても、もし万が一、時空間嵐に巻き込まれたりしたら、燃料タンクが壊れて、帰りの燃料を失う危険性がある。そうなれば二度と元の世界に戻れなくなるじゃろ。

でも奏太、おまえはまだ若く、発明の才もある。ここにタイムカプセルツールのマニュアルと原理、注意事項を残しておく。

タイムマシンそのものをつくるには、地球の技術ではまだまだかかるじゃろうが、この先、お前なら何十年かければタイムカプセルツールの原理を理解し、より安全なものへと進化できるかもしれん。

くれぐれも言っておく。タイムカプセルツールの操作はとても簡単だ。だからと言って安易に使用するのだけは絶対やるな。必ず守るんじゃぞ』





あおいは、奏太のおじいちゃんが未来からやってきた未来人であることを知った。

「あれがタイムマシンだなんて……」



あおいは、しばしタイムマシンを眺めていた。
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