100 / 108
第99話 欲望センサー
しおりを挟む「それは多分ユニーク装備ですね! その名の通りゲーム内に唯一の装備です! 噂は本当だったとは!」
「それにしても装備変更不可って酷くないですかね」
「変更不要でしょう! ユニーク装備ですから!」
一番詳しそうで、機密も共有している田辺さんに「呪われました」とメッセージして宿に戻ると、早速電話がかかってきて理解不能なことを言ってきた。
「いや、ユニーク装備だからって変更不可能はないですよね」
「いえ、ユニーク装備なので変更不要です!」
日本語が通じなかった。
いや、おかしなテンションで言い回しもおかしいだけなのだろう。ユニーク装備はクセが強いが強力な武具が多く、死ぬまで外れないしトレードもできない幻の呪われた装備なのだそうだ。
「それにしても、ユニーク装備の取得要件なんて相当に厳しいはずなんですが……。獄怨とは随分物騒な名前の杖ですね」
「怨まれることしましたかね……」
「何したんですか?」
「何をしたかと言われましても……。普通に敵を倒していただけですが」
「さいとーさんソロで、ですか?」
「そうですね。最近は土槍も詠唱破棄にできたので、仕事の合間に楽に狩らせてもらっています」
「ソロで楽に……ですか。上級界なのにそれだけでも驚きですが。もしかしてノーダメージですか?」
「そう言われるとそうですね。ススキノの幻想蛾に半殺しにあって以来ノーダメージですね。獄岩石なら近寄る前に倒せます」
「ソロかノーダメージか、その辺と上級界の敵を虐殺あたりですかね。『被ダメ軽減無効』もその辺の怨念がこもっていて、敵も自分も対象になっている可能性が高いのでその想定でいた方がいいかもしれません」
「防具が意味なしですか。今日せっかく強化したんですが」
「お、鍛冶場完成したんですね! 来週が楽しみです!」
来週から始まる討伐イベントでは関東から田辺さん一派が創成イースト界に出稼ぎにやってくる予定だ。それだけではなく女帝配下もやってくる。その他にもホクダイ界の強豪など豪華メンバーが揃うので、ススキノ界威力偵察第2弾も募集してみることになっていた。
「とりあえず、さいとーさんは慎重に行動をお願いします」
「まぁ、元々紙装甲でしたし。大人しく装備の強化でもしています」
「そうしてください。ではまた」
「お疲れ様です」
『賢者のローブ』が+3になり、防御力(被ダメ軽減)が5点から10点の2倍になって内心喜んでいたのにこの仕置き。本命だった防御力以外にここから伸ばしていくのは何にすればいいのだろうか。
電話していた無駄素振り200回を負った右腕が、プルプルと力なく震えていた。
新装備で1000回叩きから逃れられたと前向きに考えよう。
でも……『獄岩の杖』が欲しかったなぁ……。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる