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本編
45. 褒めてくれ ☆
しおりを挟む陛下との交渉が終わった何日か後、本日は服飾の講習に参加していた。
デカい男達が輪になって、課題のレースのリボンを編んでいる。
最初に講習を受けに来たときは、周りの生徒にかなり不審がられたけど、今ではすっかり仲良くなった。
休憩時間におやつを分けていたお陰かも知れない。
「そう謂えば、去年は王太子殿下のお茶会が有りませんでしたね?」
王宮に出向いたせいか、ふと、そんな事を思い出した。
「─確かに……。今の時期まで招待状が来ないと謂う事は、今年もないのだろうね」
シュザークも思い出したように頷いた。
「候補の絞り込みに入るのかも」
王太子殿下も俺と同じ、十五歳。後、三年で側近と婚約者を決めなければならない。
何にせよ、もうお茶会に行かなくても良さそうなのは有り難い。
「でも、余り…芳しく無いと謂う噂も聴きましたわ」
話しに入ってきたのは、俺達の側でレースを編んでいた貴族令嬢。
「芳しく無い?」
「ええ…。魅了事件で側近候補の皆さんが被害に遭われて、軽度の方は良かったのですが……後遺症が重い方もいらしたみたいで……」
「其れは……また……。不運なことだね」
シュザークが苦々しく、僅かに顔を顰める。
「ええ…本当に…。婚約者候補の方々も……様子がおかしい方が増えているようで……」
「様子がおかしい?」
俺が聴き返すと、彼女は悩ましげに頷いた。
「─その……服装が……がらりと変わってしまったり、他の殿方と懇意にしていたり……。婚約者の選抜に、苦労なさっているとお聴きしましたわ」
社交をしているご令嬢だけあって、なかなかの情報通のようだ。
服装と謂うと、あれだろうか。俺の元の世界ならなんてことないが、こちらの貴族社会では、とても受け容れられない服装。
スカートを太腿が出る程短くして、胸の谷間が見えるようにブラウスのボタンを外している格好。
貴族社会では、乱りに素肌を晒すのは良しとはされていない。淑女のドレスでも、胸元を大きく開いたものはあるけれど……谷間が見える程では無い。スカートに至っては、衆人に脚を晒すなんてことは絶対にしない。
この世界では、頭のおかしい痴女か破廉恥、好色な淫婦と取られる。胸元をガバリと開けている男も同様だ。
元の世界を知る俺にしてみれば、そこまで言うか? という感じだけど、こちらの世界では異様に浮いて見えるのも確かだった。
其れに、普通の女子高生が制服のスカートを短くしているのとは…全然違う。エロ漫画やエロアニメの……其れ、全然隠れてないよね? 履く意味ある? ちょっと動けば丸見えだよね? と、言いたくなる様な格好なのだ。
二次元を実写化すると……これ程、違和感があるのかと痛感した。
そういうのを楽しむ場所とか、集まりだと謂うのなら別に構わないけれど、日常に紛れ込むと……犯してくださいと言っているようなものだ。逆に、誰も近付かないかも知れない。平凡な学校に水着で登校して来た、位のインパクトがある。
そんな格好を、王太子殿下の婚約者候補に選ばれた貴族令嬢がするのだと謂う。
当然、候補から外されて行く。
「何て謂うか……高位貴族のご令嬢なんだよね? お家の方に何も言われないのかい?」
シュザークの顔が益々、引き攣る。
「勿論、注意はされているようなのですが……。まるで、人が変わったように反発されるのだとか……」
彼女は困ったように眉を下げた。
「何だか……おかしな事になっているようだね……」
シュザークの言葉に俺も彼女も頷いた。
その時だ。俺のギルドの連絡通知ピアスが震えた。
ヴァークリス達がオオシャールのダンジョンに行っている。彼等からの連絡かと思い、ギルドカードを取り出す。
見れば、ノルフェントからだった。
たすけて 部屋。
短いメッセージに嫌な予感しかしない。
「兄上、ノルフェント殿下に何かあったようです。─部屋には居るみたいなので、行って来ます」
「──分かった」
手早く片付けて、話しをしていた彼女に断りを入れて作業室から出た。
ペンダントを握って元の姿に戻る。ノルフェントと会う時はなるべく元の姿でいるようにしている。
じゃないと固まってしまうから、慣らす為にそうしていたら習慣になってしまった。
ノルフェントの部屋を訪れると、寝室の方から切羽詰まった様に俺を呼ぶノルフェントの声がした。
寝室の扉を開けてみるとベッドには、全裸のノルフェントが……。
一瞬にして淫靡な空間に迷い込んだような錯覚を覚える。
横になって身体を胎児の様に丸めて、震える手を必死に俺に伸ばそうとしている。
涙でぐしゃぐしゃの顔の筈なのに、もっと泣かせたくなるようなエロい顔。薄紅色に上気した白い肌。紅さを増す半開きの唇。涙で濡れそぼった朱紅の眼。乱れた黒髪。白い肌に際立つ紅色の胸の頂き…。勃ち上がって、泪を零す綺麗な色の股間のモノ…。艶めかしい腰や脚の曲線美……。
まるで……全身から男を誘うフェロモンを放出しているんじゃないかと錯覚する。
「はあぁ~~~……。媚薬……だろうな……」
やっぱりか……。
全部の息を吐き出すように深く溜め息を吐く。
鑑定して見ると、状態に媚薬(強度) 僅かな魔力操作と出た。
魔力操作……?
媚薬は分かるが魔力操作って何だ?
淫靡妖艶のスキルはちゃんと封じられている。
封じられているのに……此の、破壊力。
この世界は、どうあってもノルフェントを凌辱したいと言わんばかりだ。
俺の推測では、ノルフェントが凌辱されれば間違いなく闇堕ちだ。魔王になる。そうとしか思えない。
だから、口煩く注意してきたんだ。学園では自分で用意した食べ物や飲み物以外、口にするなって。
絶対に媚薬を盛られるから。
「──あれ程、言ったのに……。でも、まあ……此処まで逃げて来たのなら……上出来だな……」
──他の者の前で、こんな状態にならなくて……良かった。
速攻で犯されていたぞ。
此処まで、自力で逃げて来た事を褒めるように頭を撫でる。
「ぅあっ……!」
頭を撫でただけで…敏感に感じ取ってしまうようだ。
媚薬なんて…経験したことは無いが…質が悪いな……。
泣きながら…必死に俺に助けを求めるノルフェントが…憐れで、可哀想だ……。
視線をノルフェントの股間に向ける。
濡れそぼってはいるけれど……射精した跡がない。
「──まだ…一度も、出していないのか……?」
尋ねると、濡れた朱紅の眼を頼りなさそうに揺らした。
「……ま、…ほう、……使えな……かった……っ!……」
「魔法? ──ノルフェ……媚薬に侵されたら、魔法で子種を抜いても効果はないよ。──只管、擦って…子種を出し切るしかない」
まさか、ずっと魔法で処理してきたとか言わないよな? 魔法だけで処理していると不能になるぞ…? 知らないのか…?
念の為、後で教えておいた方が良さそうだな……。
「───こす…る……?」
え……?
ノルフェントが本当に分からない、と言うように首を傾げる。
え……?
「──まさか……擦った事、……ないのか……?」
ノルフェントは……本当に分からないようだった。
まじか……。まじなのか……。
こんな……淫靡妖艶のスキルを持っていながら……これ程の色艶を標準装備しているのに……純真無垢だと……?
確かに……股間のモノは、色が綺麗過ぎる……。
皮だって被ったままだし……。
何なら、下生えも生えていない……。パイパンだ……。
大きな溜め息を吐いて、がっくりと項垂れる。
──本当に、……不憫だな……ノルフェ……。
「──分かった。教えてやる……」
気を取り直してノルフェントに向き合う。
「兎に角、一回、抜くぞ」
意を決して、張り詰めている股間を軽く握った。
「ぅあっあぁあっ…!!」
──軽く、握っただけなのに……あっという間にイってしまった……。
身体を仰け反らせて、ガクガクと震える身体……。
──エロ過ぎる……。
「──少しは、落ち着いたか……?」
身体の痙攣が治まった辺りで声を掛ける。
ノルフェントは虚ろな眼で熱い息を吐いていた。
ノルフェントの右手首を掴んで……自身の股間のモノを握らせる。
「──いいか? 恥ずかしい事じゃない。男なら誰でもしていることだ。──此処を軽く握って……こんな風に……上下に擦るんだ……」
小刻みに震えて、力の入らないノルフェントの手の上から、俺の手を重ね……そのまま、ゆっくりと上下に動かす。
「あっ…!……やっ、……やあぁっ…!!」
イったばかりで、唯でさえ敏感なのに媚薬の効果も相俟って、嬌声を上げるノルフェント。
あっと言う間に、またイった。
「………ハー…シャ………疼く…の……。た…すけ…て……」
ぼろぼろ涙を零しながら……俺に縋るしかないノルフェント……。
達しても終わらない疼きに…休むことも出来ずに…俺に震える手を伸ばす。
その手を握ってやると……泣きながら微笑んだ。
「──もう、……何も考えるな。身体の感覚に溺れちまえ……。全部、媚薬のせいだ……」
……こうなったら……イかせ捲って、さっさと気絶させてやろう。
ノルフェントの手を退けて、スライムジェルを手に纏わせて動かし始める。
「んぁっ……!…あ…ぁあぁっ……!」
ノルフェントの嬌声が部屋に響く。
心を無にして只管、手を動かす。
ガクガクと震える身体、呼吸もままならない程の喘ぎ声と荒い息遣い……。流れ続ける涙……。汗ばむ肌……。
合間、合間に水を飲ませる。
ノルフェントは、腕も上げられないほど疲弊しているのに、媚薬の効果は薄れない……。
もう……子種も出ないというのに……。
治まらない強烈な疼きに、気を失っても直ぐに戻って来る……。
──此れには、俺も参った……。
前でイけなくなれば……後ろを弄るしかなくなるからだ……。
だが……きっと、初めてだろう後ろを……こんなことで開発してしまうのは……気が引ける……。
後ろを弄ってイく事を覚えてしまったら……この先、其処を触らないと満足できなくなる……。
どうしたものか……。
「……ハー……シャ……む…ね……さわっ…て……」
胸?
「──お…ねが……い……むね……さ…わって……ほし…い…」
──胸が…疼くのか……?
言われるまま、指ですっと胸の頂きをなぞると……ガクガクと震えた。
「ぅあ゙あ゙ぁぁっ…!!」
掠れた嬌声を上げて……イった……。中でイったのか…?
──誰かに……開発されていた……?
紅く…小さく尖った先端を指で撫で回す。その度に嬌声を上げてガクガク震えてイき捲る。
何だか…モヤモヤするけど……此れなら、後ろには触れなくても大丈夫そう……。
──でも……ちょっと、イきすぎじゃないか……?
そう謂えば……鑑定した時に魔力操作とかって出てたよな……?
其れと、関係が有るのか……?
胸の頂きに鑑定を掛ける。魔力の異常が分かればいいが……そう思って観ていると……赤黒い魔力が小さな乳首に絡み付いている。
収納空間から薬の空ビンを取り出して浄化魔法を掛ける。
その赤黒い魔力だけを瓶の中に転移させる。もう片方の乳首に絡み付いているモノも同じ様に取り除く。
もう一度ノルフェントを鑑定して見ると、魔力操作の表記が消えていた。
瓶を見ると、赤黒い魔力が元気な蛭みたいにうねうねと動いていた。
此れが……魔力……? ──気持ち悪いな……。
取り敢えず、勝手に蓋を開けて出ないように封印して収納空間に放り込んだ。
「──ハーシャ……もっと……もっと……さわっ…て……」
焦点の合わない虚ろな目で俺を見る。
ああ~……。本当に、俺の経験値に感謝してくれよ…?
そうじゃなきゃ、男無しではいられないぐらい……開発され捲ってたぞ……?
胸を弄りながら心の中でぼやく。
嬌声を漏らしながら悶える。さっきよりは刺激が弱いらしい……。
あの、気持ち悪い魔力が悪さをしていたって事か…。
これくらいは……許されるかな……?
乳首に唇を寄せて、舐める。
「っ…ぁ…!」
ノルフェントの身体が震える。
強く吸い上げると。
「ん゙ん゙~っ…んぁっっ……!!!」
身体をガクガクと震わせて…イった。
──漸く、深く……意識を失った。
浄化魔法を掛けて部屋の中全部を綺麗にした。勿論、俺達も。
ぐったりと死んだように眠るノルフェントに布団を掛ける。
一旦、自分の部屋に転移した。
──何の為かって?
娼館の一件以来、寝静まっていた息子が起きてしまったからだよ……。
本当に、ノルフェント色香はヤバ過ぎる。
本来なら食指が動かないのに……それでも、誘われてしまう程に強烈だった。
襲わなかった自分を褒めてやりたい。
媚薬で得た……強烈な快楽を知ってしまったら、普通が物足りなくなって、もっと強い刺激を求めるようになる。
淫乱まっしぐらだ。
──其れは、あんまりだろ?
あんな、不気味な魔力を付けるぐらい、ノルフェントに執着している奴がいる。しかも、学園の中に……。
ノルフェントが凌辱されてぼろぼろになる姿なんて見たくない。
身体はあんなに男を誘うのに……自慰もしたことないなんて……。
序に、被っていた皮も綺麗に剥いたけれど……。
本当に、この世界の神は酷いことをする。
居るのかどうかは知らないけれど、少なくとも…俺の元の世界の記憶を持った者を…ごっそり、投げ入れている奴が居る。
何がしたいのか、さっぱり分からないが、相手の思惑には乗らない。
もしかしたら、何の意味も無いかもしれない。
───神なんて、そんなもんだろ?
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