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小話まとめ・短編・番外編
✿ 日常の、ちょっとした幸せ
しおりを挟む✿ Wolf King 昂雅が二人を会わせた理由。
雪乃
「父さん、どうして俺とジェイを引き合わせたの?」
Wolf King
「ん? 誰も触れないEmperorに、フェロモンが分からなくなっている雪乃なら大丈夫な気がしたんだ。…まあ、勘だな」
雪乃
「あ、やっぱり勘だったんだ…」
Wolf King
「それに、Emperorの両親は、大金をはたいて運命の番を探していたが、見付からなかっただろ? 希少種アルファの中には、運命を自分で決める者が居るからな。もしかしたらEmperorも、そうなんじゃないかと思ってな」
雪乃
「だから、俺を引き会わせてくれたの?」
Wolf King
「雪乃は運命に抗って、オメガ性を眠らせる程の強いオメガだったから、もしかして希少種オメガかもしれないと思ってな…。希少種同士、上手く行くかも知れないと思ったんだよ」
雪乃
「上手く行くかも…?」
Wolf King
「ああ。Emperorが雪乃を運命の番に選ぶかも…と、思った」
雪乃
「だから、俺をジェイに引き合わせてくれたんだ…」
Wolf King
「雪乃は、運命の番が欲しかったんだろう?」
Wolf King は、優しい目で雪乃を見詰めた。
雪乃
「父さんっ! 大好きっ!!」
雪乃は、感極まって、 Wolf King のお腹に抱き着き、頭をグリグリと擦り付けた。
ジェイ
「I love you! Dad!!」(親父っ! 大好きっ!!)
ジェイは、雪乃の背中から、雪乃と Wolf King を纏めてハグした。
Wolf King は、顔を引き攣らせたが、大きく溜め息を吐いた。そして、苦笑しながら雪乃とジェイを纏めてハグした。
Wolf King
「二人とも、良かったな。幸せになれよ」
ジェイが、狼の群れに加わった!
おわり
✿ ジェイと雪乃の街デート
男性用ランジェリーShop。
ジェイと雪乃は、男性用ランジェリーShopに来ていた。特に、買いたいものがあった訳ではないけれど、どんな下着を売っているのか興味が湧いた。
店に入って直ぐの場所には、一般的な男性下着が並んでいた。店の一番奥に、セクシーランジェリーと書かれた衝立が並んでいる。綺麗な男性と、ガチムチな男性がセクシーな下着を着けたポスターが貼られていた。
雪乃は、腕を絡めているジェイを見た。
ジェイは、セクシーランジェリーの方を見ていた。
(もしかしてジェイは、ああいう下着が好きなのかな…? ……だったら……頑張って……履いてみようかな……?)
雪乃は、ジェイが喜ぶなら…と思って身に着ける決意を硬めた。
「…ジェイ、見に行ってみる…?」
「ああ」
雪乃がそっと尋ねると、ジェイはすんなりと頷いた。
衝立の奥に入ると、腰から太腿よりちょっと上までのマネキンがズラリと並び、其々、際どい下着を着けて飾られていた。
「わぁ~……すごい…えっち…」
赤や白や黒、その他にもピンクだったりブルーだったり…カラフルなレースやレザーみたいな布地の下着ばかりだ…。
布地が殆どなかったり、穴の空いた下着、紐で押さえるものや、陰茎部分を少ない布でぴっちり押さえているもの…。女性下着のような、カップの深さが浅いブラまである…。紐やスリットで乳首を出せるものも…。
実用性のない、身体を飾る為だけの下着の数々。
「…ジェ…ジェイは…こういう下着……好き…?」
雪乃は、俯きがちにジェイに尋ねた…。
「んー、いいんじゃないか?」
ジェイは、“もしかして雪乃は…こういう下着を履きたいのだろうか…?” と考えた。だから、否定的にならないように返事をした。
雪乃を見ると、何だかもじもじしている。
「欲しいなら、買ってやるぞ?」
雪乃は頰を染めながら、ちょっと潤んだ目でジェイを見上げた。
「…欲しいって訳じゃないけど…。ジェ…ジェイが…こういうの着けたほうが良いって言うなら…。…つ…着けても…良いよ…?」
恥ずかしそうに小声で囁いた雪乃は、隠れるようにジェイの腕に顔を押し付けた。
ジェイは、恥ずかしがってる雪乃を “可愛い…” と思いながら眺め、考える。周りのセクシーな下着をぐるりと眺めてから言った。
「そうだな…セクシーな下着もいいが…」
ジェイは、雪乃を抱き込んで耳元に口を寄せて囁いた。
「…雪乃は…何も着けていない姿が、…一番セクシーだ…」
「ッ…!」
雪乃は…ふるりと身体を震わせて、顔を真っ赤にしながらジェイの首筋に顔を埋めた。
「………ジェイも………そうかも………」
雪乃とジェイは、店の中でいちゃつくだけいちゃついて、結局何も買わずに店を出た。
店員
「…一着ぐらい、買って行けよ…」
おわり
✿ ジェイが大神家の番の皆に贈ったもの (雪乃の写真のお礼)
ジェイと雪乃は、部屋のソファで背中と背中をくっ付けながら座り、寛いでいた。
ジェイは、ノートパソコンを使い仕事をしていた。雪乃はスマホを眺めている。
すると、雪乃のスマホにピコン、とメールが届いた。
母さんからのメールだったので開こうと思ったら、ピコン、ピコン、ピコンと立て続けにメールが届く。
兄さん達の番、史人さん、蘭花さん、セレイアさんからだった。
一斉にメールを送って来るなんて…珍しいな…。
そう思いながら、雪乃はメールを開いて読んだ。
「…ねぇ、ジェイ」
「ん? 何だ?」
雪乃はスマホを見ながら、後ろに居るジェイに話し掛ける。
「母さん達…うちの番の皆に何か贈ったの?」
「ああ。雪乃の写真をくれたから、その礼に贈ったな」
ジェイがパソコンを操作しながら答えた。
雪乃は、部屋の中に飾られている自分の子供の頃の写真やテーマパークでの写真を見て、納得した。
「メールで、礼も言われたぞ?」
ジェイがノートパソコンを体の横に持って来て、俺に画面を見せてくれる。
番の皆からのメールだった。
皆、“綺麗なお花と美味しいスイーツをありがとう”という内容が、其々の言葉で書かれていた。
雪乃は、首を傾げる。
雪乃に送られてきた皆からのメールは、
朱乃母さん
「素敵なお花と珍しいスイーツをありがとう。嬉しかったわ。……でも、もう一つのモノは…楽しめたけど…次からは送らなくても大丈夫だからと、雪乃からジェイデンに伝えておいてくれる? うふふ…お願いね…?」
セレイアさん (次男、禅乃の番)
「お花、とても綺麗だったわ! スイーツも美味しかったし! もう一つの贈り物も最高だったわ!! だけど次からは、ソレは送らないでと雪乃からジェイデンに言ってくれる? サイコーだけど、サイコー過ぎてヤバいから!!」
蘭花さん (長女、都乃の番)
「とても素敵なお花だったわ。珍しいスイーツもとても美味しかった。……ただ……その……もう一つのモノは……。折角、送ってくれたのに…こんなことを言うのは失礼なんだけど……。もう…ソレは送って来ないでと、雪乃くんから彼に伝えて欲しいの…。その…わ、私が…大変なことになるからっ……。お願い! 雪乃くん!!」
史人さん (長男、仁乃の番)
「花とお菓子は、嬉しかったよ。……ただ……もう一つのモノは……。お願いだ、雪乃くん! もう、アレは送って来ないようにジェイデンくんに言って欲しい! 私が大変な目に遭うからっ!! 絶対、もう送って来ないように、雪乃くんから言ってくれ!! 本当に本当に! 頼んだよ! 雪乃くん!! 私が死んでしまうっ!!!!」
皆、花とスイーツには満足しているようだけど…もう一つのモノ…?
文面から、皆の必死さが伝わってくる。母さんなんて、笑いながら圧を掛けてきている感じだ…。
「ジェイ、…花とスイーツ以外に、何か贈った?」
俺は、スマホをテーブルに置いてソファの上で膝立ちになり、ジェイの首に後ろから抱き着いた。
「俺の会社の商品を何品か贈ったな」
「ジェイの…会社の商品?」
「ああ。ちょっと待て……………コレだな」
ジェイは、膝に戻したノートパソコンを操作して画面を見せてくれる。
そこに映っていたのは……アダルトグッズの数々……。
…大人の玩具だ…。
「……コレを……皆に贈ったの……?」
俺は、何とも謂えない気持ちになる。
皆の必死さは、コレの所為で大変な目に遭ったからなのか…。
…父さん……兄さん達……何してるの……。
「そうだ。雪乃も、どれか使ってみるか?」
「…………」
俺は、無言でジェイから離れて彼の手からノートパソコンを取り上げて、テーブルへ置いた。
「雪乃?」
不思議そうな顔で見上げてくるジェイの膝の上に、向かい合って座る。
「ジェイ。皆には、もうアレは贈らないでね?」
ジェイのエメラルドを見詰めながら、お願いする。
「? 気に入らなかったのか…?」
ジェイが首を傾げた。
「ん~~……」
気に入らなかった訳ではなさそうだけど…。多分、夜がキツイんだろうな…。
「兎に角、皆はお花やスイーツの方が嬉しいみたいだから、アレはもう贈らないで」
「? 分かった」
「あと、俺にも使わないでね」
「嫌なのか?」
「うん、嫌」
俺は、ジェイに抱き着いて耳元で囁いた。
「…俺の中に入っていいのは…リルジェイだけだから…」
「……雪乃……」
ジェイは、ギュッと俺を抱き締めてきた。
「…じゃあ……今から入ってもいいのか…?」
俺の耳に、熱の籠もった甘い囁きが落とされる。
「………うん……いいよ……」
ジェイは、俺を抱いたまま立ち上がり、鼻歌でも歌いそうな軽やかな足取りで寝室へと向かった。
ジェイ
「~♪~🎵~🎶~♡♡♡💕」
おわり
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読んで頂いて、ありがとうございました。( ꈍᴗꈍ)
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