レジェンドオーブ・ロード~物語に憧れて最強への道を歩み始めるオレは、魔王達の根源たる最魔の元凶を滅ぼし全ての異世界を平和へと導きます~

丹波 新

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第六章 盗み、奪い、取る、緑色の襲撃者

第258話 初めてのダンジョン攻略

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 ゴソという男のしびれお香に引っ掛かったロードたち。
 身ぐるみを剥がすところを、復活したベアラベによってパニックになり、逃げだそうとするゴソ。
 そんな中、ロードは襲われそうになるゴソを助ける行動に出るのであった。
 スワンが指を振り、ベアラベの周りに水を動かせて撹乱する。

「グオオオオオオオオオオ!!」

 その隙にゴソはしびれて倒れているロードたちの元へやって来た。

「オイ! アイツはなんでオレだけを狙ってきやがる!」

「いいからその場で死んだふりをしてくれ……それで魔物は大人しくなるはずだ」

 ロードが早口に言う。

「グオウ!!」

 撹乱する水を振りきったベアラベ。

「…………?」

 動くものが無くなったので大人しくなった。

「動くな」

 ロードが床に伏せて死んだふりをするゴソという男に対して言う。

「おい、いつまでこうしてるんだよ」

「俺たちが動けるようになるまでさ……」

 ハズレが冷静に言う。

「ハァ!!」

「助けてほしいならしびれを取る薬をくれないか? あなたが動けるのはそのおかげなんだろ?」

 凛々しい顔つきのロードが言う。

 ゴソは観念したのか懐を探り三枚の葉っぱを取り出す。

「わかったよ――ホラ! しびれ取りのカチキ草だ」

 葉っぱをハズレ、スワン、ロードに渡す。ハズレは苦そうに噛み締め、スワンも口をすぼめた。このことから味は相当苦いことがうかがえる。しかしロードに関しては平気そうだった。

 ――ゴクン、3人は葉っぱを飲み込み、しびれを取った。そして立ち上がる。

「力がみなぎるいい苦みだ」

 ロードが立ち上がりながら言い、ハズレ、スワンも立ち上がる。

「グオオオオオオオ!!」

 動くものを見つけたことでベアラベは攻撃対象を見つけた。

「水霊の槍!」

 精霊の術で魔物の腹部に水の槍の攻撃を与えるスワン。

「それ!」

 火薬玉を投げ込んで燃える剣を振り、火の粉を火薬玉に当て顔面に爆発を食らわせるハズレ。

「最初の一撃!」

 ロードは青き剣を右手にベアラベの腹部に突っ込んだ。そした10メートルの剣を出しベアラベを切り裂いた。

「グオオオオオオオオ!!」

 ベアラベは魔物特有の霧散化に陥って消えて行った。

「す、すげーー」

 ゴソは起き上がって呟いた。

 ロード、ハズレ、スワンの3人はハイタッチをして勝利した。


 ◆ ◆ ◆ ◆


 ダンジョン最奥。
 ゴゴゴと音を鳴らせてロードとハズレが重そうな扉を開いていく。

「見ろ服だ」

 そこには男性用の服装が2着、女性用の服が1着。台に安置されていた。

「これが宝? ただの服じゃないか……」

「けど……結構よくできてる」

「誰の物だろう」

 3人は何の変哲もない感想を口にした。

「オイオイ、ダンジョンで宝を見つけてその反応は何だよ……フツーにいいもんだぞ。ここはきっと服を作ってたヤツが作ったダンジョンなんだ。そいつのたぶん一番の傑作なんだろう」

 ゴソが突っ込んだ。

「何で作った服をわざわざこんなところに保管しているのさ」

「よし出よう」

 ロードが踵を返す。

「オイオイせっかくの品を持って行かねーのか」

「人の物じゃないか……」

「バーカ、もうとっくにこの服の持ち主は死んでるよ!」

「「「!!」」」

「ダンジョンってのは何10年何100年も前の故人の宝物庫、金庫なんだ。むしろ取って行かなかったら、誰か別の奴が取っていくだけだ」

「そうなんだ」

 スワンが呟く。

「あなたはいらないのか?」

 ロードが訊いてみる。

「ああ……形はどうあれ、命拾いしたからな。命の恩人に譲らない程、人間捨てちゃいないってことだ」

 今までのことを詫びるかのように喋るゴソ。

「それなら、せっかくだし貰って行こう」

「どうせ取られるだろうしな……いいかロード」

「まぁ……そう言うことなら構わないんじゃないか?」

「はぁ~~まったく世間知らずにもほどがあるぜ」

「ゴソと言ったか?」

「ああ」

「生きるために死体から物をあさっているんだな?」

「そうだよ。言っとくがやめねーぞ。生きる為なんだからなぁ」

 ロードはその言葉を受けて少し考え、

「……………………まぁ、生きる為なら仕方ない。目をつむろう。だが……」

「?」

「生きている者からは何も奪わないでくれ」

「ちっ、それが命を奪われそうになった奴のセリフかよ。甘すぎるぜ。オレが悪かったもう生きている奴からは何も取らねーよ。命の恩人に誓って取らねーよ」

 ゴソはその場で膝を落とし、自分の悪行を認め、泣き出していた。
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