290 / 942
第六章 盗み、奪い、取る、緑色の襲撃者
第290話 アリバレー石碑の間
しおりを挟む
マテヨを先頭にロード一行は岩穴の中へと進んで行く。
「はっ! はっ!」
くしゃみをしそうになるブン爺さん。
この時、
(――――!! 馬鹿じじぃ!!)
オテダシがいち早く気づいて手で口と鼻を抑え込む。そしてブジュンっと音が鳴る。くしゃみをしたのだ。
(汚ねーー!!)
手が鼻水と涎でいっぱいになったオテダシだった。
そして――――プウウーーーーとおならをするブン爺さん。
「「「――――!!!?」」」
もちろんその音が洞窟内に響いて一同驚く。
この時、
(クソじじぃ~~~~!!)
襟元を締めるオテダシ。
「なんじゃ?」
この時、
(――しゃべるなぁ!!)
焦ったオテダシ。
「何だ今の音……」「くっせーーなオメー―」「ちげーよ!!」
洞窟の奥から話し声が聞こえて来た。
「(まずい正面から来る……三人か)」
その小声にロードはトントンと指で肩を叩く。
コクンと頷くマテヨ、無言のコミュニケーションを取る二人だった。
「オイ! 誰だくせーのは!?」「ハハハオメーだろ!!」
ドリドリム団の盗賊たちが近づいてくる。
「ちげーよぶっ殺すぞ!」
松明を持つ男が正面を照らした。その時――
「んごっ!!」「へばっ!!」
マテヨが顔面に膝蹴りを食らわして松明男を気絶させ、ロードが即座にもう一人の男の首を手刀で叩き気絶させた。
「へっ!?」
マテヨが最後に残った男の後ろに回り、ナイフを突きつけ耳元でささやく。
「(口を閉じろ……動きを止めろ……妙なことをすれば首を切る)」
気絶した二人を毛布を掛けて隠すロード。
「(最深部アリバレーの石碑まで案内してもらう)」
マテヨがささやく。
「(指で方向を指摘しろ)」
ナイフを突きつける役を変わったオテダシが言う。
男は指を差し、スススススーーと最深部まで進んで行く一行だった。
▼ ▼ ▼
アリバレー最深部・石碑の間。
二つの松明が左右にあり、壁いっぱいに大きな石碑が安置されていた。
「ここが最深部だ。もういいだろ解放してくれ」
男が言う。
「ああ、いいぜ」
オテダシが了承し、マテヨが睡眠袋を男の口に当て、中の睡眠煙を吸わせて眠らせる。
眠りについた男を背に石碑に近づくロード一行だった。
「ブン爺」
「なんじゃ」
「早く石碑の文字を呼んでくれ」
マテヨが急かす。
「これが石碑か……」
大きな岩の壁に何とも表しがたい文字が刻まれていた。
「オイ、ブン爺読めよ」
急かすオテダシ。
「なんじゃ? 文字はどこじゃ?」
「目の前にあるだろ……」
「なんじゃ、ヘッタくそな文字じゃな……読めんぞ」
「「「――――!?」」」
「読めないのか?」
ロードが驚く。
「ここまで来て収穫できないとは……」
ハズレが残念がる。
「もういい、この異世界の歴史が分かったところで、この異世界の人たちは何も変わらない」
スワンが辛らつな言葉をかける。
その時後ろから、ザッザッと足音が聞こえて来た。
「全員動くな!! 探険ごっこはおしまいだガキ共!!」
ゾロゾロゾロと人が現れ、辺りの洞穴を通って、石階段を通って、侵入者たちを取り囲むドリドリム団。
「夜は大人の時間だ……」
ここにいる50人の盗賊のうち誰よりも強そうないかつい顔の男が言う。
「ちっどうなってやがる!」
オテダシがバツの悪そうに言う。
「まるで私たちがここに来ることがわかっていたかのような集まり方だ」
マテヨが不審がる。
「オメーらガキの考えることなんざ、ハナからわかってんだよ」
上段から声を掛けて来たのはノロシという男だった。
「ノロシ!!」
「大人を出し抜こうとするなんざ、考えちゃいけねーーガキはもっと慎ましく生きねーとな。鼻の利くやつもいるんだ。早死にするぞ」
ノロシの足元にはドーベル犬がいた。
「「くっ」」
マテヨとオテダシは悔しそうに歯を噛み締めた。
「全員大人しく捕まれ……さもなくば今死ね」
強そうな男が合図を出すと盗賊団は弓を構えてロードたちを狙う。
「もう、やるしかない」
スワンが精霊の術を発動しようとする。
「待てスワンこれだけの矢を向けられては流石にしのげない」
ハズレは両手を上げていた。
「ここは大人しくするしかねーーチャンスが来るまで……」
オテダシは両手を頭の後ろに付けて降参した。
「くっそ……さっさと殺ればいいものを……舐めやがって……このかりは返してやる」
悪態をつくマテヨも両手を頭の後ろに付け降参する。
「オイ、お前もだ手を頭にやれ」
「ロード!!」
スワンでさえ降参することにしていた。が――
「おい、言う通りにしとけ!!」
オテダシがロードに発言する。
「さっさとしねーかガキ!! 頭に報告する前に全員ぶっ殺すぞ!!」
その言葉を聞いて、ロードは渋々両手を頭につける。
「……………………」
しかしその目は屈服していない。
「よし、牢に連れて行け」
大男の声に石碑の間に居た人物たちが連れ去れれる。
ただ一人、岩の陰に隠れたグラスを覗いては、
「はっ! はっ!」
くしゃみをしそうになるブン爺さん。
この時、
(――――!! 馬鹿じじぃ!!)
オテダシがいち早く気づいて手で口と鼻を抑え込む。そしてブジュンっと音が鳴る。くしゃみをしたのだ。
(汚ねーー!!)
手が鼻水と涎でいっぱいになったオテダシだった。
そして――――プウウーーーーとおならをするブン爺さん。
「「「――――!!!?」」」
もちろんその音が洞窟内に響いて一同驚く。
この時、
(クソじじぃ~~~~!!)
襟元を締めるオテダシ。
「なんじゃ?」
この時、
(――しゃべるなぁ!!)
焦ったオテダシ。
「何だ今の音……」「くっせーーなオメー―」「ちげーよ!!」
洞窟の奥から話し声が聞こえて来た。
「(まずい正面から来る……三人か)」
その小声にロードはトントンと指で肩を叩く。
コクンと頷くマテヨ、無言のコミュニケーションを取る二人だった。
「オイ! 誰だくせーのは!?」「ハハハオメーだろ!!」
ドリドリム団の盗賊たちが近づいてくる。
「ちげーよぶっ殺すぞ!」
松明を持つ男が正面を照らした。その時――
「んごっ!!」「へばっ!!」
マテヨが顔面に膝蹴りを食らわして松明男を気絶させ、ロードが即座にもう一人の男の首を手刀で叩き気絶させた。
「へっ!?」
マテヨが最後に残った男の後ろに回り、ナイフを突きつけ耳元でささやく。
「(口を閉じろ……動きを止めろ……妙なことをすれば首を切る)」
気絶した二人を毛布を掛けて隠すロード。
「(最深部アリバレーの石碑まで案内してもらう)」
マテヨがささやく。
「(指で方向を指摘しろ)」
ナイフを突きつける役を変わったオテダシが言う。
男は指を差し、スススススーーと最深部まで進んで行く一行だった。
▼ ▼ ▼
アリバレー最深部・石碑の間。
二つの松明が左右にあり、壁いっぱいに大きな石碑が安置されていた。
「ここが最深部だ。もういいだろ解放してくれ」
男が言う。
「ああ、いいぜ」
オテダシが了承し、マテヨが睡眠袋を男の口に当て、中の睡眠煙を吸わせて眠らせる。
眠りについた男を背に石碑に近づくロード一行だった。
「ブン爺」
「なんじゃ」
「早く石碑の文字を呼んでくれ」
マテヨが急かす。
「これが石碑か……」
大きな岩の壁に何とも表しがたい文字が刻まれていた。
「オイ、ブン爺読めよ」
急かすオテダシ。
「なんじゃ? 文字はどこじゃ?」
「目の前にあるだろ……」
「なんじゃ、ヘッタくそな文字じゃな……読めんぞ」
「「「――――!?」」」
「読めないのか?」
ロードが驚く。
「ここまで来て収穫できないとは……」
ハズレが残念がる。
「もういい、この異世界の歴史が分かったところで、この異世界の人たちは何も変わらない」
スワンが辛らつな言葉をかける。
その時後ろから、ザッザッと足音が聞こえて来た。
「全員動くな!! 探険ごっこはおしまいだガキ共!!」
ゾロゾロゾロと人が現れ、辺りの洞穴を通って、石階段を通って、侵入者たちを取り囲むドリドリム団。
「夜は大人の時間だ……」
ここにいる50人の盗賊のうち誰よりも強そうないかつい顔の男が言う。
「ちっどうなってやがる!」
オテダシがバツの悪そうに言う。
「まるで私たちがここに来ることがわかっていたかのような集まり方だ」
マテヨが不審がる。
「オメーらガキの考えることなんざ、ハナからわかってんだよ」
上段から声を掛けて来たのはノロシという男だった。
「ノロシ!!」
「大人を出し抜こうとするなんざ、考えちゃいけねーーガキはもっと慎ましく生きねーとな。鼻の利くやつもいるんだ。早死にするぞ」
ノロシの足元にはドーベル犬がいた。
「「くっ」」
マテヨとオテダシは悔しそうに歯を噛み締めた。
「全員大人しく捕まれ……さもなくば今死ね」
強そうな男が合図を出すと盗賊団は弓を構えてロードたちを狙う。
「もう、やるしかない」
スワンが精霊の術を発動しようとする。
「待てスワンこれだけの矢を向けられては流石にしのげない」
ハズレは両手を上げていた。
「ここは大人しくするしかねーーチャンスが来るまで……」
オテダシは両手を頭の後ろに付けて降参した。
「くっそ……さっさと殺ればいいものを……舐めやがって……このかりは返してやる」
悪態をつくマテヨも両手を頭の後ろに付け降参する。
「オイ、お前もだ手を頭にやれ」
「ロード!!」
スワンでさえ降参することにしていた。が――
「おい、言う通りにしとけ!!」
オテダシがロードに発言する。
「さっさとしねーかガキ!! 頭に報告する前に全員ぶっ殺すぞ!!」
その言葉を聞いて、ロードは渋々両手を頭につける。
「……………………」
しかしその目は屈服していない。
「よし、牢に連れて行け」
大男の声に石碑の間に居た人物たちが連れ去れれる。
ただ一人、岩の陰に隠れたグラスを覗いては、
0
あなたにおすすめの小説
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
才能に打ち砕かれた日から、僕の最強は始まった
雷覇
ファンタジー
ワノクニ、蒼神流・蒼月道場。
天城蒼真は幼き頃から剣を学び、努力を重ねてきた。
だがある日、異世界から来た「勇者」瀬名隼人との出会いが、すべてを変える。
鍛錬も経験もない隼人は、生まれながらの天才。
一目見ただけで蒼真と幼馴染の朱音の剣筋を見切り、打ち破った。
朱音は琴音の命で、隼人の旅に同行することを決意する。
悔しさを抱えた蒼真は、道場を後にする。
目指すは“修羅の山”――魔族が封印され、誰も生きて戻らぬ死地へと旅立つ。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
追放貴族少年リュウキの成り上がり~魔力を全部奪われたけど、代わりに『闘気』を手に入れました~
さとう
ファンタジー
とある王国貴族に生まれた少年リュウキ。彼は生まれながらにして『大賢者』に匹敵する魔力を持って生まれた……が、義弟を溺愛する継母によって全ての魔力を奪われ、次期当主の座も奪われ追放されてしまう。
全てを失ったリュウキ。家も、婚約者も、母の形見すら奪われ涙する。もう生きる力もなくなり、全てを終わらせようと『龍の森』へ踏み込むと、そこにいたのは死にかけたドラゴンだった。
ドラゴンは、リュウキの境遇を憐れみ、ドラゴンしか使うことのできない『闘気』を命をかけて与えた。
これは、ドラゴンの力を得た少年リュウキが、新しい人生を歩む物語。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる