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稼業が嫌で逃げたらそこは異世界だった
28.どうやら諸刃さんが助けに来たようですよ?
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時は少し遡る。
諸刃たちがゴブリン帝国でなんやかんやしている間、飛鳥達は逃げるために必死になっていた。
「オラオラどうした勇者ぁぁぁぁぁぁ、一緒に楽しもうぜぇぇぇぇ」
追いかける魔王軍幹部のアッシュ。圧倒的な力を持つ上に魔法無効化体質の敵に、飛鳥が苦戦するのも無理はなかった。
この世界は主に魔法が主体で発展している。主な攻撃手段は魔法による長距離攻撃だ。
誰だって死にたくない。安全圏から長距離に攻撃できる魔法が発達してしまうのも、しょうがないことだった。
だからこそ、アッシュの持つ魔法無効化体質というのは、ある意味で最悪のチート能力といっても過言ではない。
(っく、魔法という手段が使えないんじゃ、勝ち目はない。くそ、どうすれば)
飛鳥は逃げながら魔法を放ち、目をくらませる。そのたびに、アッシュは鬱陶しそうな声を上げた。煙を払うとすぐさま飛鳥達を見つけて追いかけてくる。
飛鳥達が身を隠してやり過ごそうとしても、それは変わらない。
逃げることも難しいと悟った飛鳥は、現状げできる精一杯のことをしていた。
味方を一人戻らせて、助けを呼ぶ方法だってある。
だけど相手は魔法攻撃が一切くらわない魔王軍幹部の男。そんな相手の情報を聞いて、勇者を助けようと思う人間がどれだけいるだろうか。
人類の希望と言うことで助けに来てくれる人がいるかもしれない。
だがそれよりも、よそ者だから負けたら別の勇者を再召喚すればいいと思われるかもしれない。
何より、隙が無さ過ぎて、仲間を逃がすことすらつらいこの状況に、飛鳥は参ってしまっていた。
(本当に、どうしたらいいのよ!)
狼狽えるお供達を見ながら、連れてきてしまった手前何とかして助けなきゃと飛鳥は思っている。
本来はお供が勇者を守らなければいけないのだが……、飛鳥がそれに気が付くことはない。
「っち、ちょこまかと、出てきて俺と戦えっ!」
また飛鳥達をとらえたアッシュが攻撃をしかけてくる。飛鳥はとっさに攻撃を受け流し、そのまま攻撃につなげて一撃を加える。
だが、アッシュに攻撃が効いた様子もなく、剣での一撃を食らった場所をぽりぽりと掻く。
「弱い一撃だな。もっと本気出せよ!」
「アンタ暑苦しいのよ、そんなことだと女の子にもてないよ!」
「こ、このクソ女。てめぇぶっ殺してやる!」
「ちょ、本当のこと言われたからって怒らないでよ! こっち来ないで!」
「元から俺たちは敵同士だ、殺すに決まってんだろうがゴラァァァァっ」
余計な一言でさらに激しい攻撃を繰り出すようになったアッシュ。ちょっとしたことで怒りが頂点に達したアッシュの目には、飛鳥しか映らない。
変な挑発で敵意を向けられた飛鳥は、これはチャンスだと思い、味方のお供に視線を向ける。
(今がチャンスよ。あんたたち、逃げなさい)
(え、卵かけご飯が食べたい? こんな状況で何を言ってるんですが勇者様!)
意思疎通が全くできていなかった。
特にお供の方は、飛鳥の意図が全く伝わらず、よく分からない伝わり方をして困惑していた。
それでも律儀に飛鳥の言ったことをこなそうとする。
魔法かばんと呼ばれる食料をできるだけ長持ちさせながら運搬するための袋から、卵と米を取り出した。戦闘中であろうが関係なく、魔法を駆使してご飯を炊く。
生卵を食べる文化をお供は知らないが、飛鳥がおいしそうに食べていたのを知っていた。
魔法で急速炊きをしたお供は、ホッカホカのご飯を走りながら茶碗に盛り、茶碗の上に卵を割る。魚醤を足らりと垂らし、箸で卵の黄身を割った。
「飛鳥様! 言われた通り、卵かけご飯作りました! どうぞ」
「どうしてこの状況で私が卵かけご飯を食べたいなんて思ったのよ。早く逃げなさいよ此畜生!」
卵かけご飯の話が聞こえたアッシュが、さらにムカついて飛鳥に襲い掛かる。激しくなる攻撃をなんとか捌きつつ、飛鳥はお供に文句を言った。
お供は涙目になりながら「勇者様が食べたいって……」と責任転換をする。
戦闘を楽しみたいアッシュは、ある程度勇者を遊ばせよと思ったが、一向に攻めてこない勇者に苛立ちが増していた。その限界が来て、アッシュは生き残りのゴブリンたちに命令する。
「生き残りの雑魚ども! 邪魔なあいつらを襲いやがれ。勇者を本気にさせろ!」
ゴブリンたちがお供達に襲い掛かる。ゴブリン自体は大した力がない。だけど、こうも数が多いと、逃げることも難しい。最悪、お供達が殺されることも考えられた。
最悪のことばかり考える飛鳥は、逆に戦闘に集中できなくなってきた。
お供の一人がゴブリンの不意打ちで攻撃を食らう。よろけたところをもう一匹のゴブリンが追撃に出た。
飛鳥はその状況に気が付き、アッシュのすきをついてお供の方へへ飛び出した。
ゴブリンを斬り、何とかお供は守ったものの、それが大きなスキとなる。
「てめぇ、あめぇんだよ」
「っ……!」
後ろから襲い掛かるアッシュの攻撃。何とか刀でガードをするが、勢いを受け止めきれず、そのまま吹き飛ばされた。
「がはぁ……」
地面を転がり、木にたたきつけられる。背中を強打し、飛鳥は呼吸が止まるほどの苦しさを感じた。
「はぁ、がっかりだよ。逃げるだけな勇者なんてよう、面白くねぇ」
「うるさい、私は、あんたの遊び相手じゃないのよ」
動こうとすると体が痛む。それでも飛鳥は強気で相手を睨む。気持ちで負けると押しつぶされると思ったから、気持ちだけは最後まで屈しないと気を張る。
だけど、心では強気に思っていても、人としての本能が、死の恐怖で体を縮こませる。
飛鳥がかすかにふるえているのに気が付いたアッシュが、声を上げて笑った後、まるでゴミでも見るように見下ろした。
「弱いな、弱すぎる。弱いお前は、生きる価値なんてねぇな」
「アンタが勝手に決めないでよ。世界は強い、弱いで出来てるんじゃない」
「ふん、しょせん世界は弱肉強食だ。弱いお前は、お肉になって醤油でこんがり焼かれておいしくいただかれるしかないんだよっ!」
アッシュはもう飽きたような表情を浮かべ、飛鳥に襲い掛かる。誰もそれを止められない。
飛鳥も、吹き飛ばれた時の痛みが引かず、まだ動ける状態ではなかった。
(ここまでなの……私、何もできていない……)
無力な自分をな時ながら、ぎゅっと目を閉じる。この攻撃で、もう死んでしまうと思った。
きっと一撃であの世に行くだろう。もうここまでかと飛鳥が思っていたのだが、いつまでたっても攻撃が来なかった。それどころかーー
「へぇ、面白そうな人間が来たじゃねえか、お前勇者なんかより強いだろう、なぁおい」
相手の攻撃をはじく音。そして飛鳥も知っている声が聞こえて来た。
「魔王軍幹部が……鬼か……。それも戦闘狂タイプの……。めんどくせえ、だが、鬼は粛正対象だ」
ゆっくりと目を開き、前を見ると、そこにはよく知る大きな背中があった。
「諸刃!」
「助けに来たぞ飛鳥。ここは俺に任せろ」
『のじゃあああああああ、刀遣いが荒いのじゃ、もう少し優しく、優しく扱ってちょんまげ』
「うるせえのじゃロリ! 真面目にしろよな!」
ふわっと優しい光が飛鳥を包む。
「ふん、女神なわたしに感謝しなさい。回復魔法だけは得意なんだから」
「主殿! お供さんたちはこっちで何とかします。大将は任せました!」
飛鳥を救出するべく、諸刃達が駆け付けてくれたのだった。
諸刃たちがゴブリン帝国でなんやかんやしている間、飛鳥達は逃げるために必死になっていた。
「オラオラどうした勇者ぁぁぁぁぁぁ、一緒に楽しもうぜぇぇぇぇ」
追いかける魔王軍幹部のアッシュ。圧倒的な力を持つ上に魔法無効化体質の敵に、飛鳥が苦戦するのも無理はなかった。
この世界は主に魔法が主体で発展している。主な攻撃手段は魔法による長距離攻撃だ。
誰だって死にたくない。安全圏から長距離に攻撃できる魔法が発達してしまうのも、しょうがないことだった。
だからこそ、アッシュの持つ魔法無効化体質というのは、ある意味で最悪のチート能力といっても過言ではない。
(っく、魔法という手段が使えないんじゃ、勝ち目はない。くそ、どうすれば)
飛鳥は逃げながら魔法を放ち、目をくらませる。そのたびに、アッシュは鬱陶しそうな声を上げた。煙を払うとすぐさま飛鳥達を見つけて追いかけてくる。
飛鳥達が身を隠してやり過ごそうとしても、それは変わらない。
逃げることも難しいと悟った飛鳥は、現状げできる精一杯のことをしていた。
味方を一人戻らせて、助けを呼ぶ方法だってある。
だけど相手は魔法攻撃が一切くらわない魔王軍幹部の男。そんな相手の情報を聞いて、勇者を助けようと思う人間がどれだけいるだろうか。
人類の希望と言うことで助けに来てくれる人がいるかもしれない。
だがそれよりも、よそ者だから負けたら別の勇者を再召喚すればいいと思われるかもしれない。
何より、隙が無さ過ぎて、仲間を逃がすことすらつらいこの状況に、飛鳥は参ってしまっていた。
(本当に、どうしたらいいのよ!)
狼狽えるお供達を見ながら、連れてきてしまった手前何とかして助けなきゃと飛鳥は思っている。
本来はお供が勇者を守らなければいけないのだが……、飛鳥がそれに気が付くことはない。
「っち、ちょこまかと、出てきて俺と戦えっ!」
また飛鳥達をとらえたアッシュが攻撃をしかけてくる。飛鳥はとっさに攻撃を受け流し、そのまま攻撃につなげて一撃を加える。
だが、アッシュに攻撃が効いた様子もなく、剣での一撃を食らった場所をぽりぽりと掻く。
「弱い一撃だな。もっと本気出せよ!」
「アンタ暑苦しいのよ、そんなことだと女の子にもてないよ!」
「こ、このクソ女。てめぇぶっ殺してやる!」
「ちょ、本当のこと言われたからって怒らないでよ! こっち来ないで!」
「元から俺たちは敵同士だ、殺すに決まってんだろうがゴラァァァァっ」
余計な一言でさらに激しい攻撃を繰り出すようになったアッシュ。ちょっとしたことで怒りが頂点に達したアッシュの目には、飛鳥しか映らない。
変な挑発で敵意を向けられた飛鳥は、これはチャンスだと思い、味方のお供に視線を向ける。
(今がチャンスよ。あんたたち、逃げなさい)
(え、卵かけご飯が食べたい? こんな状況で何を言ってるんですが勇者様!)
意思疎通が全くできていなかった。
特にお供の方は、飛鳥の意図が全く伝わらず、よく分からない伝わり方をして困惑していた。
それでも律儀に飛鳥の言ったことをこなそうとする。
魔法かばんと呼ばれる食料をできるだけ長持ちさせながら運搬するための袋から、卵と米を取り出した。戦闘中であろうが関係なく、魔法を駆使してご飯を炊く。
生卵を食べる文化をお供は知らないが、飛鳥がおいしそうに食べていたのを知っていた。
魔法で急速炊きをしたお供は、ホッカホカのご飯を走りながら茶碗に盛り、茶碗の上に卵を割る。魚醤を足らりと垂らし、箸で卵の黄身を割った。
「飛鳥様! 言われた通り、卵かけご飯作りました! どうぞ」
「どうしてこの状況で私が卵かけご飯を食べたいなんて思ったのよ。早く逃げなさいよ此畜生!」
卵かけご飯の話が聞こえたアッシュが、さらにムカついて飛鳥に襲い掛かる。激しくなる攻撃をなんとか捌きつつ、飛鳥はお供に文句を言った。
お供は涙目になりながら「勇者様が食べたいって……」と責任転換をする。
戦闘を楽しみたいアッシュは、ある程度勇者を遊ばせよと思ったが、一向に攻めてこない勇者に苛立ちが増していた。その限界が来て、アッシュは生き残りのゴブリンたちに命令する。
「生き残りの雑魚ども! 邪魔なあいつらを襲いやがれ。勇者を本気にさせろ!」
ゴブリンたちがお供達に襲い掛かる。ゴブリン自体は大した力がない。だけど、こうも数が多いと、逃げることも難しい。最悪、お供達が殺されることも考えられた。
最悪のことばかり考える飛鳥は、逆に戦闘に集中できなくなってきた。
お供の一人がゴブリンの不意打ちで攻撃を食らう。よろけたところをもう一匹のゴブリンが追撃に出た。
飛鳥はその状況に気が付き、アッシュのすきをついてお供の方へへ飛び出した。
ゴブリンを斬り、何とかお供は守ったものの、それが大きなスキとなる。
「てめぇ、あめぇんだよ」
「っ……!」
後ろから襲い掛かるアッシュの攻撃。何とか刀でガードをするが、勢いを受け止めきれず、そのまま吹き飛ばされた。
「がはぁ……」
地面を転がり、木にたたきつけられる。背中を強打し、飛鳥は呼吸が止まるほどの苦しさを感じた。
「はぁ、がっかりだよ。逃げるだけな勇者なんてよう、面白くねぇ」
「うるさい、私は、あんたの遊び相手じゃないのよ」
動こうとすると体が痛む。それでも飛鳥は強気で相手を睨む。気持ちで負けると押しつぶされると思ったから、気持ちだけは最後まで屈しないと気を張る。
だけど、心では強気に思っていても、人としての本能が、死の恐怖で体を縮こませる。
飛鳥がかすかにふるえているのに気が付いたアッシュが、声を上げて笑った後、まるでゴミでも見るように見下ろした。
「弱いな、弱すぎる。弱いお前は、生きる価値なんてねぇな」
「アンタが勝手に決めないでよ。世界は強い、弱いで出来てるんじゃない」
「ふん、しょせん世界は弱肉強食だ。弱いお前は、お肉になって醤油でこんがり焼かれておいしくいただかれるしかないんだよっ!」
アッシュはもう飽きたような表情を浮かべ、飛鳥に襲い掛かる。誰もそれを止められない。
飛鳥も、吹き飛ばれた時の痛みが引かず、まだ動ける状態ではなかった。
(ここまでなの……私、何もできていない……)
無力な自分をな時ながら、ぎゅっと目を閉じる。この攻撃で、もう死んでしまうと思った。
きっと一撃であの世に行くだろう。もうここまでかと飛鳥が思っていたのだが、いつまでたっても攻撃が来なかった。それどころかーー
「へぇ、面白そうな人間が来たじゃねえか、お前勇者なんかより強いだろう、なぁおい」
相手の攻撃をはじく音。そして飛鳥も知っている声が聞こえて来た。
「魔王軍幹部が……鬼か……。それも戦闘狂タイプの……。めんどくせえ、だが、鬼は粛正対象だ」
ゆっくりと目を開き、前を見ると、そこにはよく知る大きな背中があった。
「諸刃!」
「助けに来たぞ飛鳥。ここは俺に任せろ」
『のじゃあああああああ、刀遣いが荒いのじゃ、もう少し優しく、優しく扱ってちょんまげ』
「うるせえのじゃロリ! 真面目にしろよな!」
ふわっと優しい光が飛鳥を包む。
「ふん、女神なわたしに感謝しなさい。回復魔法だけは得意なんだから」
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