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配役レース
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「ということで、文化祭の演劇について話し合ってもらう。」
突然の担任からの発言にざわつく教室。
「演劇って・・・。」
「おいおいおい、うちの文化祭知らないのか?お前たち、もう2年生だろ?」
「去年何やったけ?」
「何か作ったような?」
「大丈夫かお前ら?うちの学校は、各学年で役割がきまっている。1年は外の展示物と絵の展示だ。」
「ああ、そんな感じだった。」
「なんか美術の授業で書かされたな。」
特に屋台が出るわけでもなく、他校の生徒が来るわけでもない。生徒の関係者が見に来るだけのショボい文化祭だった。
「2年って劇やってたんだ・・・。」
「親御さんが見に来るからな、適当にやってると恥をかくのはお前たちだからな。」
「先生、何で2年生は劇なんですか?」
「そりゃあ、お前、好き勝手にやってたら、落書き教室とか、何もしないクラスが出てきちゃうだろ?」
「やってみなければわからないと思います。」
「ごもっともな意見だが、歴史が証明してる、うん。8割強のクラスが落書き教室になった時代があってな。うん、あれはカオスだった。想像してみ。殆どの教室が落書き教室の学校を。」
言われればカオスだなとクラスの殆どがそう思った。
「何で飲食物の販売は駄目なんですか?」
「うん、最近は、保健所が五月蠅くてな。」
「3年生は何をするんですか?」
「3年は受験があるから、教室内展示だ。半分は落書きになるだろうな。」
「いいなあ3年。」
「教室に段ボール貼るだけだしな。」
「飲食物じゃない、売り物は駄目なんですか?」
「うん、駄目になった。」
「駄目になった?」
「この何も特徴が無い平凡高校だけどな。結構有名なイラストレーターが卒業生に居る。」
「あっ、なんか聞いたことある。」
「ちょっと前じゃない?」
「そのクラスがオークションみたいなのをやったんだがな。」
「お金で揉めたとか?」
「もしかして、詐欺とか?」
「いや、中々に盛況でな。当時から、その生徒の絵は評判高くてな、売り上げが100万超えた。」
「すごっ!」
「ひゃ、ひゃく?」
教室内が大いにざわついた。
「それで、売り物系が中止になったと?」
「うん、そうだ。」
「でも、そういうのって担任が止めればよかったんじゃ?」
「うん、そうだな。当時の担任は思いもしなかったんだろう。」
「そのせいで俺たちに、とばっちりか。」
「たまったもんじゃねえな。」
「そう言えば、私、記事見たわ。」
「あ、俺も何か見たことある。」
「そのイラストレーター、高校の担任のお陰で、今があるとか。」
「そうそう、そんな感じだったな。」
「ま、マジで?あいつ・・・。」
担任は、感慨深く目をつぶり上を向いた。
そうして、ゆっくりと正面を見ると、生徒たちが白けた視線を送ってきた。
「い、いや、待て。あれはだなあ、生徒たちの自主性をだな・・・。」
「そもそも、そんな大金どうしたんですか?」
「そりゃあ、生徒たちで分けるにも大金すぎたからだな。私が、ちゃ・・・管理しようとしたんだが。」
【コイツ、着服って言いそうになった。】
生徒全員が思った。
「結局、殆どを寄付することになった。」
「だからって、何で俺たちが劇?」
「もう全部教室、落書きルームでいいじゃん。」
「そうだ、そうだ。」
「馬鹿野郎、お前たちの大事な青春の1ページだぞ?無駄にするんじゃない。」
「って、誰得なんですか?」
「まあ、しいて言えば親御さんからの評判がすこぶるいい。」
「いや、でも、うちの子供が主役じゃないとか。」
「そうそう、そういうモンスターペアレンツなんているんじゃないですか?」
「居ねえよっ!高校生の子供に文化祭の劇で苦情言ってくるなんて親、居ねえよっ!」
担任は、全力で突っ込んだ。
「先生、劇って何処までいいんですか?」
浩一が聞いた。
「体育館でやるから、火気は厳禁だぞ?」
「キスは?」
ガタッ。
ガタタタッ。
男子生徒が前のめりになった。
「まあなんだ、するふりみたいな?近づけて電気切る的な。」
うおおおおおおっ。
男子生徒たちは心の中で盛り上がった。
「先生、ベットシーンは?」
クラスの男子榎本が聞いた。
「よし、エロ本。放課後、職員室に来なさい。」
「じょ、冗談です。」
「うん、先生、そういう冗談嫌いだから。」
「職員室は勘弁してください。」
「おい、エロ本!」
担任は突然、大声で叫んだ。
「ひっ・・・。」
「本当に冗談だったのか?」
「は、はい・・・。」
「ベットシーンがしたいと微塵も思ってないのか?」
「思ってません。」
「先生な嘘は大嫌いなんだ。」
「すんません、思ってました。」
「何パーセントだ?」
「20%くらいです?」
「本当か?」
「はい。」
「やけに少なくないか?」
「それは、人前で、そういうのは恥ずかしいかなと。」
「なるほどな。まあいいだろう。お前の正直さはわかった。」
「ありがとうございます。」
「まあでも、後で職員室には来いよ。」
「なっ・・・。」
「エロ本は、これでいいとして、さて劇は何にするんだ?」
「俺が王子様をします。」
「ふざけんな俺に決まってんだろ。」
「舐めた事言ってんじゃねえ。」
何の劇をするかも決まってないのに王子様役争奪戦が始まった。
「お、おい、お前たち。」
担任が静めようとしても静まらなかった。
女子はというと、静観していた。
彼女たちにとって、お姫様役になるのが今は重要ではない。王子様役が誰になるのかが重要だった。
「キスシーンを言い出したのは俺だ。」
浩一が主張した。
「てめえ鏡見た事あるのか?」
「お前より、よっぽどマシだ。」
醜い争いは続く。
「お前みたいな普通以下がやったんじゃあ、お姫様を誰もやりたがらんわっ!」
「そうだ、そうだ。」
「舐めやがって、俺が王子様役をやったら、お姫様役をやってくれる人?」
浩一は勇気をもって、女子たちに問いかけた。
しーん。
女子の無言に、浩一が撃沈した。
これで、王子様役を主張する人間が一人減った。
そう一人減ったのだが。
浩一が女子に聞くという、荒業をやってのけた為に、ハードルが思いっきりあがってしまった。
ここで主張したら、俺も死んでしまう。
それが立候補している男子たちの総意だった。
丁度、場が静かになったので。
「それじゃあ、皆、投票で決めたらどうだ?」
担任の提案に、クラス全員が頷いた。
しかし、こいつら、何やるかも決まってないのに、いきなり配役とは・・・。
担任は心底呆れていた。
2、3投票用紙を見て、担任は悟った。
こいつら自分の名前と意中の名前を書いてやがる・・・。
それは女子も同様で。
無記名っていったって、これじゃあバレるじゃん。
なんでアホなの、こいつら・・・。
読み上げて票を付けていくわけにもいかず。
担任はこそこそと集計をして、投票用紙は誰にも見られない様に処分することに決めた。
「じゃあ、発表するぞ。まずは王子様役な。」
どっくん、どっくん。
生徒たちの心臓音が担任にプレッシャーをかけた。
「えー・・・、王子様役は間壁。」
ガックシ。
男子たちは項垂れ。
ヨッシ。
女子たちは机の下でガッツポーズをした。
「じゃあ、次はお姫様役な。」
やっべ、間壁と俺の好きな子がっ!
男子が焦る。
「え・・・、お姫様役は・・・。」
ごくっ。
女子たちが唾を飲む。
「緑屋・・・。」
「「「なんえやねんっ!」」」
女子と男子が突っ込みを入れた。
但し、全員じゃない。
「ふざけんなっ!何で俺がお姫様役なんだよ。」
まっ先に意を唱える勇気。
「うん、緑屋の言いたいことはわかるが、クラスの総意なんで諦めてくれ。」
なんか2位とかそういうのを出せば、ややこしくなる。面倒ごとに巻き込まれたくなかった担任は、そう思った。
「まあ、いいんじゃないか?」
エロ本が言った。
「何でだよ?」
「女子がお姫様役をやったら、色々と面倒になりそうじゃないか?」
「まあ、確かに。」
撃沈していた浩一が復活して言った。
「ふざけてんのか?エロ本?」
そう言ったのは、カースト上位の女生徒。
「ふざけてないけどな?まさか自分がお姫様役に向いてるといいたいのか?」
「だったら何だよ。」
「ちょっと前に出て立ってみろよ。」
エロ本に挑発され女生徒は前に立った。
「緑屋、隣に並んでくれるか?」
「何なんだよ。」
文句を言いながら勇気は女生徒の隣に並んだ。
「ふっ。」
エロ本は小ばかにしたように笑った。
ボコッ!
女生徒の右ストレートがさく裂した。
「ふざけやがって。」
女生徒は怒り心頭で、席へと戻って行った。
「ということで、主役は決定で。」
「ちょっと待って、先生。俺は納得してないよ。」
「いいか、緑屋。世の中、理不尽な事は往々にしてあるもんだ。うん、今のうちに耐える事を学びなさい。」
うやむやにお姫様役をやらされる事になってしまった。
突然の担任からの発言にざわつく教室。
「演劇って・・・。」
「おいおいおい、うちの文化祭知らないのか?お前たち、もう2年生だろ?」
「去年何やったけ?」
「何か作ったような?」
「大丈夫かお前ら?うちの学校は、各学年で役割がきまっている。1年は外の展示物と絵の展示だ。」
「ああ、そんな感じだった。」
「なんか美術の授業で書かされたな。」
特に屋台が出るわけでもなく、他校の生徒が来るわけでもない。生徒の関係者が見に来るだけのショボい文化祭だった。
「2年って劇やってたんだ・・・。」
「親御さんが見に来るからな、適当にやってると恥をかくのはお前たちだからな。」
「先生、何で2年生は劇なんですか?」
「そりゃあ、お前、好き勝手にやってたら、落書き教室とか、何もしないクラスが出てきちゃうだろ?」
「やってみなければわからないと思います。」
「ごもっともな意見だが、歴史が証明してる、うん。8割強のクラスが落書き教室になった時代があってな。うん、あれはカオスだった。想像してみ。殆どの教室が落書き教室の学校を。」
言われればカオスだなとクラスの殆どがそう思った。
「何で飲食物の販売は駄目なんですか?」
「うん、最近は、保健所が五月蠅くてな。」
「3年生は何をするんですか?」
「3年は受験があるから、教室内展示だ。半分は落書きになるだろうな。」
「いいなあ3年。」
「教室に段ボール貼るだけだしな。」
「飲食物じゃない、売り物は駄目なんですか?」
「うん、駄目になった。」
「駄目になった?」
「この何も特徴が無い平凡高校だけどな。結構有名なイラストレーターが卒業生に居る。」
「あっ、なんか聞いたことある。」
「ちょっと前じゃない?」
「そのクラスがオークションみたいなのをやったんだがな。」
「お金で揉めたとか?」
「もしかして、詐欺とか?」
「いや、中々に盛況でな。当時から、その生徒の絵は評判高くてな、売り上げが100万超えた。」
「すごっ!」
「ひゃ、ひゃく?」
教室内が大いにざわついた。
「それで、売り物系が中止になったと?」
「うん、そうだ。」
「でも、そういうのって担任が止めればよかったんじゃ?」
「うん、そうだな。当時の担任は思いもしなかったんだろう。」
「そのせいで俺たちに、とばっちりか。」
「たまったもんじゃねえな。」
「そう言えば、私、記事見たわ。」
「あ、俺も何か見たことある。」
「そのイラストレーター、高校の担任のお陰で、今があるとか。」
「そうそう、そんな感じだったな。」
「ま、マジで?あいつ・・・。」
担任は、感慨深く目をつぶり上を向いた。
そうして、ゆっくりと正面を見ると、生徒たちが白けた視線を送ってきた。
「い、いや、待て。あれはだなあ、生徒たちの自主性をだな・・・。」
「そもそも、そんな大金どうしたんですか?」
「そりゃあ、生徒たちで分けるにも大金すぎたからだな。私が、ちゃ・・・管理しようとしたんだが。」
【コイツ、着服って言いそうになった。】
生徒全員が思った。
「結局、殆どを寄付することになった。」
「だからって、何で俺たちが劇?」
「もう全部教室、落書きルームでいいじゃん。」
「そうだ、そうだ。」
「馬鹿野郎、お前たちの大事な青春の1ページだぞ?無駄にするんじゃない。」
「って、誰得なんですか?」
「まあ、しいて言えば親御さんからの評判がすこぶるいい。」
「いや、でも、うちの子供が主役じゃないとか。」
「そうそう、そういうモンスターペアレンツなんているんじゃないですか?」
「居ねえよっ!高校生の子供に文化祭の劇で苦情言ってくるなんて親、居ねえよっ!」
担任は、全力で突っ込んだ。
「先生、劇って何処までいいんですか?」
浩一が聞いた。
「体育館でやるから、火気は厳禁だぞ?」
「キスは?」
ガタッ。
ガタタタッ。
男子生徒が前のめりになった。
「まあなんだ、するふりみたいな?近づけて電気切る的な。」
うおおおおおおっ。
男子生徒たちは心の中で盛り上がった。
「先生、ベットシーンは?」
クラスの男子榎本が聞いた。
「よし、エロ本。放課後、職員室に来なさい。」
「じょ、冗談です。」
「うん、先生、そういう冗談嫌いだから。」
「職員室は勘弁してください。」
「おい、エロ本!」
担任は突然、大声で叫んだ。
「ひっ・・・。」
「本当に冗談だったのか?」
「は、はい・・・。」
「ベットシーンがしたいと微塵も思ってないのか?」
「思ってません。」
「先生な嘘は大嫌いなんだ。」
「すんません、思ってました。」
「何パーセントだ?」
「20%くらいです?」
「本当か?」
「はい。」
「やけに少なくないか?」
「それは、人前で、そういうのは恥ずかしいかなと。」
「なるほどな。まあいいだろう。お前の正直さはわかった。」
「ありがとうございます。」
「まあでも、後で職員室には来いよ。」
「なっ・・・。」
「エロ本は、これでいいとして、さて劇は何にするんだ?」
「俺が王子様をします。」
「ふざけんな俺に決まってんだろ。」
「舐めた事言ってんじゃねえ。」
何の劇をするかも決まってないのに王子様役争奪戦が始まった。
「お、おい、お前たち。」
担任が静めようとしても静まらなかった。
女子はというと、静観していた。
彼女たちにとって、お姫様役になるのが今は重要ではない。王子様役が誰になるのかが重要だった。
「キスシーンを言い出したのは俺だ。」
浩一が主張した。
「てめえ鏡見た事あるのか?」
「お前より、よっぽどマシだ。」
醜い争いは続く。
「お前みたいな普通以下がやったんじゃあ、お姫様を誰もやりたがらんわっ!」
「そうだ、そうだ。」
「舐めやがって、俺が王子様役をやったら、お姫様役をやってくれる人?」
浩一は勇気をもって、女子たちに問いかけた。
しーん。
女子の無言に、浩一が撃沈した。
これで、王子様役を主張する人間が一人減った。
そう一人減ったのだが。
浩一が女子に聞くという、荒業をやってのけた為に、ハードルが思いっきりあがってしまった。
ここで主張したら、俺も死んでしまう。
それが立候補している男子たちの総意だった。
丁度、場が静かになったので。
「それじゃあ、皆、投票で決めたらどうだ?」
担任の提案に、クラス全員が頷いた。
しかし、こいつら、何やるかも決まってないのに、いきなり配役とは・・・。
担任は心底呆れていた。
2、3投票用紙を見て、担任は悟った。
こいつら自分の名前と意中の名前を書いてやがる・・・。
それは女子も同様で。
無記名っていったって、これじゃあバレるじゃん。
なんでアホなの、こいつら・・・。
読み上げて票を付けていくわけにもいかず。
担任はこそこそと集計をして、投票用紙は誰にも見られない様に処分することに決めた。
「じゃあ、発表するぞ。まずは王子様役な。」
どっくん、どっくん。
生徒たちの心臓音が担任にプレッシャーをかけた。
「えー・・・、王子様役は間壁。」
ガックシ。
男子たちは項垂れ。
ヨッシ。
女子たちは机の下でガッツポーズをした。
「じゃあ、次はお姫様役な。」
やっべ、間壁と俺の好きな子がっ!
男子が焦る。
「え・・・、お姫様役は・・・。」
ごくっ。
女子たちが唾を飲む。
「緑屋・・・。」
「「「なんえやねんっ!」」」
女子と男子が突っ込みを入れた。
但し、全員じゃない。
「ふざけんなっ!何で俺がお姫様役なんだよ。」
まっ先に意を唱える勇気。
「うん、緑屋の言いたいことはわかるが、クラスの総意なんで諦めてくれ。」
なんか2位とかそういうのを出せば、ややこしくなる。面倒ごとに巻き込まれたくなかった担任は、そう思った。
「まあ、いいんじゃないか?」
エロ本が言った。
「何でだよ?」
「女子がお姫様役をやったら、色々と面倒になりそうじゃないか?」
「まあ、確かに。」
撃沈していた浩一が復活して言った。
「ふざけてんのか?エロ本?」
そう言ったのは、カースト上位の女生徒。
「ふざけてないけどな?まさか自分がお姫様役に向いてるといいたいのか?」
「だったら何だよ。」
「ちょっと前に出て立ってみろよ。」
エロ本に挑発され女生徒は前に立った。
「緑屋、隣に並んでくれるか?」
「何なんだよ。」
文句を言いながら勇気は女生徒の隣に並んだ。
「ふっ。」
エロ本は小ばかにしたように笑った。
ボコッ!
女生徒の右ストレートがさく裂した。
「ふざけやがって。」
女生徒は怒り心頭で、席へと戻って行った。
「ということで、主役は決定で。」
「ちょっと待って、先生。俺は納得してないよ。」
「いいか、緑屋。世の中、理不尽な事は往々にしてあるもんだ。うん、今のうちに耐える事を学びなさい。」
うやむやにお姫様役をやらされる事になってしまった。
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