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渇きを癒す者
火種
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カークスは従兄と共に実家に帰ったが、従兄とは一緒に居らず、叔母に習ったレース編みをひたすら編んでいた。繊細な糸が自身の手で形に成っていく事に楽しさを覚えていた。時々叔母に会いに行っては、レース編みの相談をした。
方や従兄は鍛冶職人の修行に苦戦していた。糸紬はあまり力を必要としない作業だったため、基本的な筋力が足りなかったのだ。そのため従兄は修行としての雑用さえまともに出来ずにいた。だんだん話さなく成っていく従兄にカークスはとても心配した。
「カイ、修行しんどいなら休む?」
「そんな事ねえよ」
楽しそうに家族にレース編みの話しをするカークスを従兄は暗い瞳で見ていた。
何で俺を誉めない?何で俺を見ない。
鬱屈した思いを抱えるようになった従兄は時々夜に出かけるようになった。カークスは知らなかったが、帰って来ない日も有ると言う。そして、従兄は不思議な匂いをさせるようになって行った。楽しそうに出かけるようになった従兄を不振に思いながらもカークスは従兄はもう大人だからと自身を納得させた。
そしてそんな日々を3年ほど過ごし、カークスが14歳に成った年、従兄はどこかに行ってしまった。
心配した家族や叔母達と共に従兄を探したが、従兄はみつからなっかた。時々カークスは従兄の姿を見かけたような気がしたが、追い付かず、いつも見失ってしまった。
従兄が見つからず、カークスは15歳に成った。小さなカークスは12歳にしか見えないが一応大人の仲間入りをすることになった。
カークスはレース編みが好きだったため叔母に弟子入りして、レース編み職人に成ることにした。
再び従兄の家で過ごすようになったカークスは毎日糸紬をする。意外と加減が難しく、糸の太さが整わないカークスは叔母に泣きそうな声で謝罪した。
「最初はそんなものよ、あのこは産まれた時から糸紬を見て糸紬をおもちゃにして育ったんだもの。父さんのように染色でもしてくれたら良かったのにね。」
帰って来なくなった息子を心配しつつカークスを励ましてくれた。
だんだんと上手に糸紬ができるようになったカークスの所に従兄は帰って来た。
その日は叔母達が商品を貴族の家に卸しに行っている日で家には誰も居なかった。
「カイ?どこ行ってたんだ?みんな心配してる。」
「どこだって良いだろ。直ぐに分かるさ、今日はお前も一緒に行くんだから」
「何を!俺は行かない。」
従兄は舌打ちするを1つしてから、淀んだ目でカークスを見る。カークスは様子がおかしい従兄に震える体を叱咤しながら逃げようとした。しかし、カークスは小柄、従兄は成人としては少し大きいため体格差が大きすぎた。
「やめろよ、カイ。」
「ああ?やめねえよ、お前を渡したらまた、あれを貰えるようになるんだから。」
「なっ何を!う!」
カークスを気絶させた従兄はカークスを何処かへ連れて行ってしまった。叔母達はカークスまで居なく成ってしまい、どうすることも出来ずにいた。近くの警邏に誘拐の可能性が有ると報告を入れるしか出来なかった。
方や従兄は鍛冶職人の修行に苦戦していた。糸紬はあまり力を必要としない作業だったため、基本的な筋力が足りなかったのだ。そのため従兄は修行としての雑用さえまともに出来ずにいた。だんだん話さなく成っていく従兄にカークスはとても心配した。
「カイ、修行しんどいなら休む?」
「そんな事ねえよ」
楽しそうに家族にレース編みの話しをするカークスを従兄は暗い瞳で見ていた。
何で俺を誉めない?何で俺を見ない。
鬱屈した思いを抱えるようになった従兄は時々夜に出かけるようになった。カークスは知らなかったが、帰って来ない日も有ると言う。そして、従兄は不思議な匂いをさせるようになって行った。楽しそうに出かけるようになった従兄を不振に思いながらもカークスは従兄はもう大人だからと自身を納得させた。
そしてそんな日々を3年ほど過ごし、カークスが14歳に成った年、従兄はどこかに行ってしまった。
心配した家族や叔母達と共に従兄を探したが、従兄はみつからなっかた。時々カークスは従兄の姿を見かけたような気がしたが、追い付かず、いつも見失ってしまった。
従兄が見つからず、カークスは15歳に成った。小さなカークスは12歳にしか見えないが一応大人の仲間入りをすることになった。
カークスはレース編みが好きだったため叔母に弟子入りして、レース編み職人に成ることにした。
再び従兄の家で過ごすようになったカークスは毎日糸紬をする。意外と加減が難しく、糸の太さが整わないカークスは叔母に泣きそうな声で謝罪した。
「最初はそんなものよ、あのこは産まれた時から糸紬を見て糸紬をおもちゃにして育ったんだもの。父さんのように染色でもしてくれたら良かったのにね。」
帰って来なくなった息子を心配しつつカークスを励ましてくれた。
だんだんと上手に糸紬ができるようになったカークスの所に従兄は帰って来た。
その日は叔母達が商品を貴族の家に卸しに行っている日で家には誰も居なかった。
「カイ?どこ行ってたんだ?みんな心配してる。」
「どこだって良いだろ。直ぐに分かるさ、今日はお前も一緒に行くんだから」
「何を!俺は行かない。」
従兄は舌打ちするを1つしてから、淀んだ目でカークスを見る。カークスは様子がおかしい従兄に震える体を叱咤しながら逃げようとした。しかし、カークスは小柄、従兄は成人としては少し大きいため体格差が大きすぎた。
「やめろよ、カイ。」
「ああ?やめねえよ、お前を渡したらまた、あれを貰えるようになるんだから。」
「なっ何を!う!」
カークスを気絶させた従兄はカークスを何処かへ連れて行ってしまった。叔母達はカークスまで居なく成ってしまい、どうすることも出来ずにいた。近くの警邏に誘拐の可能性が有ると報告を入れるしか出来なかった。
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