竜達の番

mokia

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渇きを癒す者

残火

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 カークスは既に前世の記憶を思い出していた。魂がひび割れかけた理由は2つ。
 前世の記憶と同じ感情を感じとこと、そして魂の片割れを汚された故にカークスの魂は悲鳴をあげた。
 
 カークスは前世も魂の片割れであるカイをカークスを殺した人物と同じ人物に殺されたいる。カークスを殺したのはカークスを誘拐し部屋へと閉じ込めた人物だった。
 
 カークスはその時理解していなかったが、一緒に遊ぶ約束をしていた年上だと思っていた友人の遺体が部屋の中に転がされたいた。記憶を思い出すうちにカークスが幼かった故に気付かなかった違和感に気付いた。友人は背が高いものの体は細く、話し方も幼かった。
 
 カークスは自身が最後に苦しみを感じただけでなく、魂の片割れであるカイが亡くなって居たためにカイと近い場所に転生した。少し遅くなってしまったが、カークスはカイと共に居ることで安心していた。
 しかし、カークスはカイの苦しみに寄り添えなかった。カイが苦しみ、家を出て居た後も自身の事を優先していた。
 そしてカイは薬で体と心を壊してしまった。

 カークスは後悔していた。前世でも今世でもカイを助ける事ができなかった事を。

 もっとカイのそばに居れば良かった。

 自身の中に有る記憶を整理したカークスは目を覚ました。自身の番に自身の魂の片割れがどうなって居るか確認するために。

「おはよう、私の番、目が覚めたかな?」

「はい、おはようございます。しっかり目が覚めました。」

 カークスが目を開けて体を起こした後、思ったより確りしている返事に驚くナイアス。カークスは見た目が幼いため中身も幼いと勘違いされやすい。しかし、カークスはとうに成人として扱われる年で前世でも少し早熟な方だった。両方の記憶が混ざった事によりさらに大人びたカークスの思考は、見た目とは裏腹に今回の出来事を確りと理解していた。

「ナイアス様、俺はカークスです。番として
今後よろしくお願いします。」

「ああ、よろしく。覚えて居たのか。」

 直ぐに眠ってしまった為覚えて居ないだろうと思ったナイアスはカークスの言葉に驚く。
 カークスの見た目に似合わない理知的な態度にますます違和感が強くなる。

「ナイアス様、カイはどうして居ますか?」

「カイとは君と一緒に居た者の事かな?」

「はい、俺と一緒に檻に入れられて居た者です。」

 ナイアスはテンヴィルの番であるカークスの従兄がどのような状態か知って居た。眉間にシワを寄せて黙り込むナイアスにカークスはカイの状態を察する。

「カイは壊れてしまったのでしょうか?」

 うつむくカークスにナイアスは声をかけられなかった。
 
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