竜達の番

mokia

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息を継ぐ者

深呼吸

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本邸に入ることになり初めて兄達に会った。四人の兄達は各々の反応を示した。好意的に見せようとするもの、無視をするもの、睨み付けるもの、嘲笑うもの、全て跡目争いの敵であるゆえに。
 しかしグライオスは何の反応もしなかった。自身で跡目を継ぐ気など全く無かったからだ。祝宴には当主や上の兄弟が本邸に入ることになり初めて兄達に会った。四人の兄達は各々の反応を示した。好意的に見せようとするもの、無視をするもの、睨み付けるもの、嘲笑うもの、全て跡目争いの敵であるゆえに。
 しかしグライオスは何の反応もしなかった。自身で跡目を継ぐ気など全く無かったからだ。本邸に入ることになり初めて兄達に会った。四人の兄達は各々の反応を示した。好意的に見せようとするもの、無視をするもの、睨み付けるもの、嘲笑うもの、全て跡目争いの敵であるゆえに。
 だからグライオスは挨拶だけをして周り、その後は隠れる事にした。

「なぁ、あの五番目も当主候補に入るんだよな。」

「ああ、そうだろうな。」

 兄達が近くで話していた。

「あー、俺達は終わりかもな。」

「何故だ?」

「お前知らないのか、アイツの事俺達の弟が虐め倒してたんだ。しかもそのせいでかなり強いらしい。」

 兄の中には知っている者も居たのか。

「私からグライオスへの祝いを送る。グライオスの祝いは本人の希望により、私との決闘だ!グライオスこちらへ!」

 庭先から当主がグライオスを呼んだ。グライオスは隠れて居た物影から出た。

「「うわ!」」

 兄たちの驚く声を聞いてから当主の元へ向かうグライオス。

「勝負は1回、私を少しでも傷つけられたらグライオスの勝ちとする」

「よろしくお願いします。」

 グライオスは構えること無く合図と共に当主に向かって行った。
 幾度かのつばぜり合いの後、バランスを崩すというフェイントをかけたグライオスに当主が斬りかかり、グライオスが当主の手に傷をつける事に成功した。
 ざわめきが広がる会場に当主の笑い声が響いた。

「わっはっは、これは一本取られた。約束通り、願い事を言え。」

「私を廃嫡して下さい。」

「何ぃ!何故だ。お前なら当主に成れるだろう。」

 グライオスは当主をにらみ着けた。

「この家に居たくないからです。私はこの家の為に何もしたくありません。」

「何だと!」

「それでは、失礼します。」

 グライオスはそのまま辺境の森へと単身入ってしまった。鍛え上げたグライオスに追い付ける者は居らず、そのままグライオスは森の奥に入って行った。
 森の奥には騎士団でも集団で倒す魔物が多く居る。グライオスは死んだ者として扱われる事に成った。

 やっと息が出来る。

 グライオスはかなりの速度で走りながら森の深く奥まで進んで行った。何故かそちらに引き寄せられるように迷うこと無く。


第五章 息を継ぐ物 導入部 終
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