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二学期
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――それから、一週間ほど経て。
「なんだか、ご無沙汰な気がしますね。こうして、先輩とこの道を歩いていくのは」
「まあ、実際にご無沙汰ですしね。……ですが、本当に良かったです。こうして、貴女とまたこの道を共に歩むことが出来て」
「……ふふっ、大袈裟ですよ先輩」
まだ茹だるような暑さが続く、九月朔日。
ほのぼのと会話を交わしつつ、ご無沙汰の道を歩んでいく私達。まあ、ご無沙汰と言っても一ヶ月半ほどではありますが。
ともあれ、もはや説明不要かとも思いますが、今いるのは通学路――本日は、待ちに待った二学期始業式の日で。
「……ところで、改めてですがお怪我の程はいかがですか? 八雲さん」
「ええ、お陰さまで順調に回復しております。先輩の方こそいかがですか?」
「そうですか、それは良かったです。ええ、僕も順調です。ありがとうございます、八雲さん」
その後、そんなやり取りを交わしつつ通学路を歩いていく。この様子だと、本当に回復しているようでホッと安堵を覚える。……うん、あれが尾を引いていないという意味でも本当に良かった。まあ、そこまで激しいことはしてないはずですしね。
『……あ、あっ、先輩、もっと、もっと……あ、あっ、あっ、あんっ!』
忘れもしない、あの夜のこと。
絶え間なく、幾度となく声を洩らす私。他の人には決して聞かせられない、何ともはしたない声を。
……うん、何と言いますか、その……うん、すっごい気持ちよかった。この手の経験は初めてなので、知ったようなことは言えませんが……うん、上手いよね? 先輩。まあ、間違いなくあの女に無理やり教え込まれたのでしょうけど……ええ、そう思うとほんと虫唾が走ります。もちろん、先輩は何も悪くありませんが。
でも、結局のところ大切なのはテクニックなどではなく――これほどに気持ちよかったのは、相手が他でもない彼だったからであることは言うまでもなく。
……ただ、そうは言っても。
「……あの、先輩。その、このタイミングで改めて尋ねることでもないのでしょうけど……本当に、大丈夫ですか?」
「……へっ?」
そう、躊躇いつつも尋ねる。……うん、朝の――それも、登校中に話す話題ではないとは思いますが……やはり、今一度聞いておきたくて。
ところで、それに関してですが……その、直接的な表現は些か躊躇われますが……その、行き着くところまでは至っていなくて。それは、お互い怪我をしていたのもありますが……やはり、彼の事情を思えば苦痛になってしまうと思うから。……少なくとも、今はまだ。
「……そう、ですね。もはや、隠しても仕方のないと思うので申しますが……少し、まだ……」
「……そう、ですよね」
すると、躊躇いがちに――そして、甚く申し訳なさそうにそう口にする外崎先輩。……まあ、でしょうね。やはりと言うか……行為の最中、些か本能的な拒絶を感じましたし。
……ですが、これは致し方のないこと。それこそ、まだ全てとは言わずとも、あの彼が女性を受け入れてくれたことが奇跡で――
「……ですが、八雲さん。ここで名前を出すのは、恋人としての配慮に欠けると思うものの……舞衣さんの時とは、全く以て違います。貴女との行為は、甚く心地が好く……そして、すごく気持ちよかった、です……」
「…………」
すると、少し顔を逸らしつつそう口にする先輩。その綺麗な顔は、見紛いようがないほど赤く染まっていて。
……やばい、襲いたい。ここが部屋なら、きっと間髪入れず押し倒してる。……全く、貴方のせいで朝からはしたない想像が止まらな――
「……ところで、八雲さん。突然ですが、一つ宜しいですか? ――例の、契約について」
「なんだか、ご無沙汰な気がしますね。こうして、先輩とこの道を歩いていくのは」
「まあ、実際にご無沙汰ですしね。……ですが、本当に良かったです。こうして、貴女とまたこの道を共に歩むことが出来て」
「……ふふっ、大袈裟ですよ先輩」
まだ茹だるような暑さが続く、九月朔日。
ほのぼのと会話を交わしつつ、ご無沙汰の道を歩んでいく私達。まあ、ご無沙汰と言っても一ヶ月半ほどではありますが。
ともあれ、もはや説明不要かとも思いますが、今いるのは通学路――本日は、待ちに待った二学期始業式の日で。
「……ところで、改めてですがお怪我の程はいかがですか? 八雲さん」
「ええ、お陰さまで順調に回復しております。先輩の方こそいかがですか?」
「そうですか、それは良かったです。ええ、僕も順調です。ありがとうございます、八雲さん」
その後、そんなやり取りを交わしつつ通学路を歩いていく。この様子だと、本当に回復しているようでホッと安堵を覚える。……うん、あれが尾を引いていないという意味でも本当に良かった。まあ、そこまで激しいことはしてないはずですしね。
『……あ、あっ、先輩、もっと、もっと……あ、あっ、あっ、あんっ!』
忘れもしない、あの夜のこと。
絶え間なく、幾度となく声を洩らす私。他の人には決して聞かせられない、何ともはしたない声を。
……うん、何と言いますか、その……うん、すっごい気持ちよかった。この手の経験は初めてなので、知ったようなことは言えませんが……うん、上手いよね? 先輩。まあ、間違いなくあの女に無理やり教え込まれたのでしょうけど……ええ、そう思うとほんと虫唾が走ります。もちろん、先輩は何も悪くありませんが。
でも、結局のところ大切なのはテクニックなどではなく――これほどに気持ちよかったのは、相手が他でもない彼だったからであることは言うまでもなく。
……ただ、そうは言っても。
「……あの、先輩。その、このタイミングで改めて尋ねることでもないのでしょうけど……本当に、大丈夫ですか?」
「……へっ?」
そう、躊躇いつつも尋ねる。……うん、朝の――それも、登校中に話す話題ではないとは思いますが……やはり、今一度聞いておきたくて。
ところで、それに関してですが……その、直接的な表現は些か躊躇われますが……その、行き着くところまでは至っていなくて。それは、お互い怪我をしていたのもありますが……やはり、彼の事情を思えば苦痛になってしまうと思うから。……少なくとも、今はまだ。
「……そう、ですね。もはや、隠しても仕方のないと思うので申しますが……少し、まだ……」
「……そう、ですよね」
すると、躊躇いがちに――そして、甚く申し訳なさそうにそう口にする外崎先輩。……まあ、でしょうね。やはりと言うか……行為の最中、些か本能的な拒絶を感じましたし。
……ですが、これは致し方のないこと。それこそ、まだ全てとは言わずとも、あの彼が女性を受け入れてくれたことが奇跡で――
「……ですが、八雲さん。ここで名前を出すのは、恋人としての配慮に欠けると思うものの……舞衣さんの時とは、全く以て違います。貴女との行為は、甚く心地が好く……そして、すごく気持ちよかった、です……」
「…………」
すると、少し顔を逸らしつつそう口にする先輩。その綺麗な顔は、見紛いようがないほど赤く染まっていて。
……やばい、襲いたい。ここが部屋なら、きっと間髪入れず押し倒してる。……全く、貴方のせいで朝からはしたない想像が止まらな――
「……ところで、八雲さん。突然ですが、一つ宜しいですか? ――例の、契約について」
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