【完結作品】四人の少女とシンクロ!銀河の運命をかけた闘い!超爆激神モード炸裂!『超・爆・激・神 メタルガイダー』

上条 樹

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邪神バウンラー

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「ゲホッ!」突然、マリアの口から鮮血が飛び出す。

「えっ!」不意の出来事に祐樹は驚きの声をあげたが、体は動けない。
 マリアの背中から腹を突き抜けて、長い槍が地面に突き刺さっている。
 紫村が駆け寄るが、突き抜ける槍をどうすることも出来ない。

「ハハハハハ! アンドロメダの女狐目! これで終わりだ!」彼方から聞きなれたような声がする。祐樹は声の方向を見る。そこには黒い人影が見えた。

「あいつは・・・・・・!」それはユーガラガー・ナユターこと、ユーガであった。

「我が分身よ!私と共に銀河、アンドロメダを支配するのだ。お前にも分け前をくれてやる!」ユーガは、卑劣な笑いを浮かべながら言い放つ。

「なにを言っているんだ!ユーガは、捕らえられた筈ではないのか?」祐樹は紫村に問いかける。

「私にも判らない・・・・・・。ユーガ様・・・・・・、どうして?」紫村は混乱している様子であった。

「私は、お前たちの前では、バカな権力者のふりを続けてきた・・・・・・、私の本当の姿を見るがよい!」ユーガが大きな声で叫ぶと、体が黒い影に包まれてから、体が巨大化していく。

「なんなんだ、あいつの体は・・・・・・!」祐樹は巨大化していくユーガの体を驚きの表情で見上げている。

「あっ、あいつだ・・・・・・!私の星を滅ぼした奴だ・・・・・・!」マリアが薄れゆく意識の中で呟く。紫村はマリアの体に刺さっていた槍を何とか引き抜いていた。そのあとニールに治療を施すように指示した。ニールは力を多用して、かなり疲労している様子であった。

「あれは、邪神バウンラーでは・・・・・・」ソラが呟く。

「そんな・・・・・・、神話の話ではないのですか・・・・・・」パンがソラの言葉に反応する。

「なんだ、そのバウンラーって? 」

「邪神バウンラーの項

七つの邪神が現れる時
終焉の鐘が鳴らされる。
逃げよ、逃げよ、民たちよ
地の果てまでも逃げよ
終焉は邪神の尾が導くだろう

・・・・・・これも、牢獄の壁に書いてありました」ソラが解説をする。

「それは、予言なのか?」祐樹はモニターのガイダーたちに問う。

「ナユター星に伝わる昔話です。暗黒の邪神バウラーが銀河の星々を滅ぼしたと・・・・・・それを、銀河のコアが封印したと・・・・・・、まさか!」
「そうだ、バウンラーは、私の体に封印されていたのだ。コアの紋章を失ったことにより、私はこの力を手に入れたのだ!」ユーガの全身が黒い筋肉の鋼で覆われた。強靭な肉体はだんな攻撃も効果が無いと無言で語っている。

「さあ、私と一緒に来るのだ!メタルガイダー・ユウキよ!」ユーガが手を差し伸べる。そのての平から黒い死臭が漂っているようであった。触れることで全ての生命の活動を停止させるのではないか。祐樹は直感で感じた。

「ふざけるな!お前と一緒になんて御免だ!」祐樹は腕を横に振り、激しく拒否する。
 祐樹の顔は憎しみで満ち溢れていた。

「それでは、力づくで連れて行く事としよう!」ユーガの体から黒い臭気が勢いを増し吹き上がる。高速で祐樹の前に移動すると、無数の突きを繰り出した。

「うわっ!」祐樹は両手でガードするが、突きの威力で後方の瓦礫に突き飛ばされた。激しく吹き上がる砂埃の中から祐樹は飛び上がる。しかし、その先にはすでにユーガの姿があった。ユーガは両手をクロスすると祐樹の頭に鉄槌を振り落とした。祐樹の体はもう一度地面に叩きつけられる。
「うっ!」祐樹の口から血が吹き出る。祐樹はガクガク震えながら立ち上がろうとした。 
 空中を見上げると、卑劣な笑いを浮かべるユーガの姿が見えた。
 祐樹はもう一度、飛び上がると両手に剣を出現させた。気合を込めると剣は黄金に輝いた。

「うりゃー! 」十文字に剣を構えると、ユーガに向かって飛び掛っていく。ユーガの顔面に二本の剣が切りかかる。剣はユーガの頭部を切り裂いた・・・・・と思われたが、手ごたえ無く宙を切った。

「なに!」祐樹の目の前には、すでにユーガの姿は消えていた。

「ぬはははははは!愚かな奴め!貴様の攻撃など邪神の力には到底敵わぬよ!」祐樹の背後で腕を組み、馬鹿笑いするユーガの姿があった。ユーガは右手を祐樹にかざして気合を込めた。黒い気が祐樹の体を地面に叩きつける。

「うぐっ!」メタルガイダーの装備がミシミシと音を立ててきしむ。モニターに映るレオ達の顔も苦痛に歪む。

「やめてー!もう、やめて!」ニールがユーガめがけて飛び出す。ニールが回りを舞う様子を見てユーガは鬱陶しいという顔で彼女を睨み付けた。

「邪魔だ!子バエが!」ユーガの手から暗黒の渦が飛び出しニールを襲う。

「ニール!」祐樹が上空のニールに向けて手を伸ばすが届かない。ユーガの力に押さえつけられたまま祐樹の体は動くことが出来ない。

「ニール! 逃げるんだ!」ダンが苦痛に歪んだ顔で叫ぶ。
 ニールの体が黒い渦に飲み込まれるかと思われた瞬間、「きゃ! 」ニールの体が突き飛ばされた。何かに勢いよく突き飛ばされた。それは、マリアであった。
 ニールの身変わりに、マリアが暗黒の渦を体に受ける。マリアの体は空中に舞ったかと思うと粒子に分解されて消えた。消える瞬間マリアの口が動くのが見えたが、何を言ったかは聞き取ることは出来なかった。ただ、彼女はニールと祐樹の顔を見たあと、少し微笑んだような気がした。

「・・・・・・マリア・・・・・・ 」ニールの目から涙が溢れ落ちる。

「ハハハハハ! 子バエの代わりに、バトル・マリアが消えるか!」ユーガの笑い声が響き渡る。

「貴様・・・・・・ !」紫村の体が、紫に輝く。

「こんな男に・・・・・・・、こんな男の為に、今まで私達は・・・・・・!」紫村は剣を正面に構える。

「止めろ! 止めるんだ・・・・・・!うおおお!」祐樹の叫び声が聞こえる。飛び散ったマリアの粒子が祐樹の回りを漂う。祐樹がユーガの力を跳ね返して立ち上がる。その体は激しく黄金色に輝いている。

「あなたに私の力を、私の命を・・・・・・ 」祐樹の耳元でマリアの声が聞こえたような気がした。その瞬間、祐樹の体は金色に輝きだした。

「ほほう、まだ、私と戦うつもりか? 銀河を消すのは、私の本意ではないのだが・・・・・な」ユーガは構える。「銀河がなくなっても、私は生きることが出来る。邪神バウンラーの力によってな! 」ユーガが気合を込める。更にユーガの体はひと回り大きくなった。

「銀河は滅びないさ!俺は死なせない!もう誰も!」祐樹の体は、更に輝きを増したかと思うと宙に舞い、大きく手と足を広げた。その体は大きな鳥、不死鳥のように変化した。
不死鳥は激しい雄叫びをあげた。羽ばたく姿は、銀河の鳳凰のようであった。

「なっ、なんだ!その姿は! 」ユーガはうろたえる。体がワナワナと震えている。
 不死鳥は大きく翼を広げ、空中に舞い上がってから輝きを増した。太陽の光を浴びて力を増していっているようであった。
 もう一度、大きな雄叫びをあげると不死鳥はユーガ目掛けて真っ直ぐに攻撃していった。ユーガはあまりの眩しさに目を両手で覆った。がら空きになった腹部目掛けて不死鳥は口ばしを立て、突き抜けていった。

「ギョエー!」ユーガの体は真っ二つに裂けて地に落ちた。

「そんな・・・・・・そんな、馬鹿な・・・・・・私が、コピーに負けるなど・・・・・」半分に千切れたユーガは言葉を残すとその場に絶命した。

 不死鳥はゆっくり羽ばたきを止めると、徐々に姿をメタルガイダーにもどして、地におりていき地面に足をつけた。

「やったな、祐樹! 」「ご主人様、最高です! 」「勝った・・・・・・ 」ダン達がそれぞれの感想を述べた。メタルガイダーのボディはかなり破損している様子であった。

「有難う、皆・・・・・」祐樹はモニターに映るガイダーたちに微笑んだ。

「祐樹さん、貴方のお役に立てて嬉しかったです・・・・・・有難うございました」レオが唐突に別れのような言葉を口にした。

「えっ、レオ・・・・・・、なにを言ってるんだ? まるで別れのような・・・・・・」祐樹はレオの言葉に戸惑いを見せた。

「ご主人さま、メタルガイダー・ゼロへの変身は、私達の体を混合してしまいますので、元に戻ることは・・・・・たぶん、出来ないのです」パンが悲しそうな声で告げる。

「そんな、俺はそんな話、聞いていない・・・・・・」祐樹の表情が歪む。

「仕方ないさ・・・・・・、これしか方法が無かったのだから・・・・・・」ダンの言葉。

「・・・・・・楽しかった」ソラがいつものように感情の無い声で呟いた。

「お前たちは、どうなるんだ? 」祐樹の瞳が揺れている。動揺を隠せない様子であった。

「祐樹さんの、ペンダントの中に私達の『心』は保管されます。ですから、いつも祐樹さんのそばに私達はいます」レオが優しく微笑む。その顔は悲しそうであった。

「そんな、そんな、俺は嫌だ!」祐樹の目から涙がこぼれ落ちる。

「祐樹、最後は泣かないで笑ってくれよ」

「ご主人様、大好きでした!」

「・・・・・・七面目クリアしたかった・・・・・」

「祐樹さん、さようなら・・・・・・」

 ガイダーたちが言葉を告げると、祐樹の体からメタルガイダーの装備がはじけ飛び、無数の粒子に変わったかと思うと、胸のペンダントに収納されていった。
 変身を解いた祐樹はその場に膝をついて、宙を見上げた。

「レオ、ダン、パン、ソラ」祐樹は呼んだが返答は無かった。

「うわー!」祐樹は声が枯れる位叫んだ。それは今まで出したことの無い大きな声であった。祐樹の肩が大きく揺れている。

「小松原君・・・・・・」紫村も変身を解いて、教師の姿に戻った。祐樹の肩にニールが舞い降りる。ニールは祐樹の涙を拭った。

「有難う・・・・・・ニール」祐樹はニールの頭を撫でた。ニールも泣いていた。

「小松崎君・・・・・・ 」紫村は祐樹の様子を心配して声をかける。

「大丈夫です・・・・・・・紫村先生・・・・・・ 」祐樹は自分の心が、昔より少し強くなっているような気がした。大きな声をあげた瞬間、祐樹の頭から悲しみの感情を消去できたような気がした。だんだん。人の死も悲しく無くなっていくのかと祐樹は思った。

「んっ!」祐樹は異様な気配を感じて、紫村の体を突き飛ばした。

「なっ!」突然の事に紫村は驚きの声をあげる。
 その時、背後から黒い渦巻きが攻撃してきた。祐樹は身をかわして、攻撃の方向に掌を向けた。その手から、同様の黒い渦が発生して敵に命中した。
 攻撃してきたもの、それは二つに裂けたユーガの上半身であった。

「なっ、なぜ、その力が・・・・・・・」ユーガは苦痛の表情を見せた後、完全に沈黙した。

「小松原君・・・・・・・! 」紫村が後ずさりする。邪神の力が祐樹に宿ったのであれば、ユーガと同じく破壊神に祐樹が変貌してしまうのではないか。紫村は警戒の表情を祐樹に向けた。

「大丈夫・・・・・・、俺は支配されたりしないよ」祐樹は自分の掌を見つめてから、少しだけ紫村に微笑んだ。
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