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lll.ニューリアン王国、セルジオ王国
異色の会談
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今回は戦闘も無くセルジオ城へと到着となった。一行は案内の者に連れられてアルゴブレロが待つ部屋へと足を進めている。
俺はその道中で何人かの兵士とすれ違い、その度にひとりひとりの顔をこっそり伺っていた。
ただ一人いたはずの知ってる顔が見当たらないのだ。内戦中は城門近くの橋で指揮官を務めていたガーネットという兵士である。
居ないということはもうアルゴブレロに殺されたのだろうかと、当然の流れのように考えていた。
それとは絶対関係無いだろうが、隣ではマルク王が人とすれ違うたびに身震いを起こしていた。
「風邪ですか?」
気になって問う。
気温は寒くは無いはずだ。昨夜、王がシーツを蹴落とし腹を出して寝ていたせいですか、とは口から出てこないよう留めてある。
「あの子と出くわしたらと思うとね……」
見ると顔は青ざめていた。訳を聞かなければ明らかに体調不良の顔をしている。
「シャーロットとは何か」
「ああ。その名前を出さないでくれ……」
セルジオに居そうな女性名を言うと当たっていたようだ。マルク王は吐きそうなのか、えづきもした。
「怪我人と病人で何を話し合うってんだよ!」
席についた途端に豪快な笑いが起こった。この応接間で俺とマルク王を待っていたアルゴブレロである。
あの時包帯に撒かれていたアルゴブレロはすっかり元気であり、包帯も取れていた。しかし机には松葉杖が立てかけられている。
それも机をバシバシ叩いて笑われることで床にバラバラ転がっていった。
「でよ、その時俺がシャーロットに言ってやったんだ」
「うっ……」
「そりゃお前。いくらなんでも俺には合わねえだろ。なあ、シャーロットってな」
「ううえ……」
酷い状況だ。アルゴブレロがわざと「シャーロットがな」と言う度にマルク王が「ううっ」とえずくという謎のゲームが繰り広げられている。
一方は辛そうであるが、もう一方は大変愉快そうだ。扱い方が分からん方が愉快な状態にあるのは、俺にとって若干助かっているのであるが。
「……親善大使とは上手くやっているみたいですね」
俺からはあえて職業名で述べることにした。
この流れに乗ってさぞかし良い話が聞けるだろうと期待したのだが、あろうことかアルゴブレロは大きく開いていた口を急に閉じ出す。
舌打ちをし「あの女……」と、いつもの殺人鬼のような顔に戻ってしまった。
「薬を塗るにしても包帯巻くにしても雑だし、要らねえって言ってんのに甘ったるい食いもんばかり運んで来やがる。気に入らねえ」
……と、嫌そうに言っている。
しかし俺が目に行ってしまうのは、そのアルゴブレロの口端についた白いクリームのような汚れだった。
虫の居所が悪そうに膝をガタガタ揺らしているその男が、今さっきいったい何が気に入らないと言っていた? と、俺はすぐに分からなくなった。
「まあ。上手くいっているならそれで」
「いってねえって言ってんだろうが!」
知らずにキレられてしまう。
「それで。こんな野郎が集まって何を話し合うってんだよ」
ボリボリ頭を掻きながらアルゴブレロが話を進めようとしてきた。この中では一番不真面目に見えてそうで無いのがたぶんこの男の性格なのである。
でなければ俺達など召集状の段階で門前払いにすればいい。
「手紙に書いたとおりです。王権放棄を目指す同盟軍に備えてこちらも団結しよう、という内容です」
「……」
アルゴブレロは椅子の前足が浮くほど踏ん反り返っていた。やがてその姿勢のまま俺のことをフッと鼻で笑った。
「ふわっと言ってくれるねぇ。前のお前の方がハッキリした物言いで好感触だったがな」
その原因がこれなんだろう? と、マルク王のことを目線で示してくる。
俺の横に座るマルク王は水分を欲しており、城の使いがなかなか水を運んで来ないことが気掛かりのようだ。
何箇所かある扉の方を順々に見ているからこちらの会話には気付いていない。
「目上にへりくだって何が悪い」
「ふん。ご苦労なこったな」
闇取引でもするかのように二言が瞬時に交わされた。
しっかりと冷えた水が運ばれてくる。マルク王はそれをすぐに飲み干した。喉が潤されると顔は笑顔になり「さあ、始めようか」と言った。
それで俺から続きを告げることにする。
「メルチとベンブルクの激戦化に備えて、ニューリアンとセルジオにご協力願いたいのです」
俺が何日かの徹夜で用意した書類を二人に配る。
マルク王はその場でペラペラとめくり出したが、アルゴブレロは指ですら触れようとしなかった。
いちいち身勝手な王の機嫌を伺うのも面倒であるし、もうこのまま続けることにした。
「レイヴン・アレンがベンブルクと繋がっていることは明らかです。今後クランクビストがベンブルクと一体化すれば、ベンブルク、カイロニア、クランクビストでベルト状になり、我々の連携が取れなくなる恐れが出ます。そうならないために、先手を打つ必要があります」
唸るのはマルク王だけである。
やけに静かなアルゴブレロはちゃんと参加しているだろうか、と資料からそっちへ目を向けてみる。ヤツは考え込んでいるのか目をつぶっていた。
病み上がりでも眠ってはいないらしい。
「そこの同盟国がそんなに脅威なのかい」
面倒臭そうに言う声だけはちゃんと参加している。
「メルチとロンドの軍だけで二国と対戦するのは現実的ではありません」
「トートタスの野郎はいつもの見送りだろ?」
「カイロニアには呼び出しを受けました」
それを言えばアルゴブレロが目を開ける。
天井を見上げたまま「へえー」と意味深のようで何も考えていないような適当な声を発していた。
「メルチ今はどういう状態なんだい?」
マルク王が入って問う。
「兵士の士気は高まりつつありますが、それでもリュンヒン殿が健在だった頃よりかなり落ち込んでいます。テダム殿のネザリアも再建に奮闘中ですし、私だけの立場ではテダム殿を引き込む力もありません」
改めて口に出すと絶望感を痛感する。
マルク王とて両肘をついてため息を吐くくらいだ。
「メルチとネザリアの統合も夢だったろうに……。二国に挟まれていたベンブルクは胸を撫で下ろしているね」
「……ですね」
もしくはリュンヒンを仕留めて万々歳かのどちらかだ。
二人して落ち込んでしまうと、マルク王が明るめの声色で場を取り持とうと努力する。
「直近の戦争はメルチが勝利で終わっているんだ。もしかしたらベンブルクは結構痛手をくらっていて、今頃アタフタしているかもしれないよ」
そのパターンはあり得ないだろうと俺は心の中で思っている。だが、マルク王の気遣いだけは貰っておこうと明るく返事をしたつもりだ。
その流れを受け取らず、アルゴブレロがやけに真面目に「おい」と声を上げる。
「ジョーサンの息子。お前はメルチの人間になったって事で良いんだな?」
会話の流れも無視した問い掛けであった。
祖国を出た俺にあえて父親の名を聞かせて来るのは、まるで未練に揺さぶりでもかけているかのようだ。
「それで結構」
即答で返した。
「クランクビストは兄……アレンのものです。私の居場所はもうそこにはありません」
同情を求める気などさらさら無い。切り落とすように清々しく告げたのである。
「そうか。なら話は早い。今すぐクランクビストを潰しておけば良い」
急に結論が出される。
いきなり耳鳴りが駆け巡るかのようだった。
俺はその道中で何人かの兵士とすれ違い、その度にひとりひとりの顔をこっそり伺っていた。
ただ一人いたはずの知ってる顔が見当たらないのだ。内戦中は城門近くの橋で指揮官を務めていたガーネットという兵士である。
居ないということはもうアルゴブレロに殺されたのだろうかと、当然の流れのように考えていた。
それとは絶対関係無いだろうが、隣ではマルク王が人とすれ違うたびに身震いを起こしていた。
「風邪ですか?」
気になって問う。
気温は寒くは無いはずだ。昨夜、王がシーツを蹴落とし腹を出して寝ていたせいですか、とは口から出てこないよう留めてある。
「あの子と出くわしたらと思うとね……」
見ると顔は青ざめていた。訳を聞かなければ明らかに体調不良の顔をしている。
「シャーロットとは何か」
「ああ。その名前を出さないでくれ……」
セルジオに居そうな女性名を言うと当たっていたようだ。マルク王は吐きそうなのか、えづきもした。
「怪我人と病人で何を話し合うってんだよ!」
席についた途端に豪快な笑いが起こった。この応接間で俺とマルク王を待っていたアルゴブレロである。
あの時包帯に撒かれていたアルゴブレロはすっかり元気であり、包帯も取れていた。しかし机には松葉杖が立てかけられている。
それも机をバシバシ叩いて笑われることで床にバラバラ転がっていった。
「でよ、その時俺がシャーロットに言ってやったんだ」
「うっ……」
「そりゃお前。いくらなんでも俺には合わねえだろ。なあ、シャーロットってな」
「ううえ……」
酷い状況だ。アルゴブレロがわざと「シャーロットがな」と言う度にマルク王が「ううっ」とえずくという謎のゲームが繰り広げられている。
一方は辛そうであるが、もう一方は大変愉快そうだ。扱い方が分からん方が愉快な状態にあるのは、俺にとって若干助かっているのであるが。
「……親善大使とは上手くやっているみたいですね」
俺からはあえて職業名で述べることにした。
この流れに乗ってさぞかし良い話が聞けるだろうと期待したのだが、あろうことかアルゴブレロは大きく開いていた口を急に閉じ出す。
舌打ちをし「あの女……」と、いつもの殺人鬼のような顔に戻ってしまった。
「薬を塗るにしても包帯巻くにしても雑だし、要らねえって言ってんのに甘ったるい食いもんばかり運んで来やがる。気に入らねえ」
……と、嫌そうに言っている。
しかし俺が目に行ってしまうのは、そのアルゴブレロの口端についた白いクリームのような汚れだった。
虫の居所が悪そうに膝をガタガタ揺らしているその男が、今さっきいったい何が気に入らないと言っていた? と、俺はすぐに分からなくなった。
「まあ。上手くいっているならそれで」
「いってねえって言ってんだろうが!」
知らずにキレられてしまう。
「それで。こんな野郎が集まって何を話し合うってんだよ」
ボリボリ頭を掻きながらアルゴブレロが話を進めようとしてきた。この中では一番不真面目に見えてそうで無いのがたぶんこの男の性格なのである。
でなければ俺達など召集状の段階で門前払いにすればいい。
「手紙に書いたとおりです。王権放棄を目指す同盟軍に備えてこちらも団結しよう、という内容です」
「……」
アルゴブレロは椅子の前足が浮くほど踏ん反り返っていた。やがてその姿勢のまま俺のことをフッと鼻で笑った。
「ふわっと言ってくれるねぇ。前のお前の方がハッキリした物言いで好感触だったがな」
その原因がこれなんだろう? と、マルク王のことを目線で示してくる。
俺の横に座るマルク王は水分を欲しており、城の使いがなかなか水を運んで来ないことが気掛かりのようだ。
何箇所かある扉の方を順々に見ているからこちらの会話には気付いていない。
「目上にへりくだって何が悪い」
「ふん。ご苦労なこったな」
闇取引でもするかのように二言が瞬時に交わされた。
しっかりと冷えた水が運ばれてくる。マルク王はそれをすぐに飲み干した。喉が潤されると顔は笑顔になり「さあ、始めようか」と言った。
それで俺から続きを告げることにする。
「メルチとベンブルクの激戦化に備えて、ニューリアンとセルジオにご協力願いたいのです」
俺が何日かの徹夜で用意した書類を二人に配る。
マルク王はその場でペラペラとめくり出したが、アルゴブレロは指ですら触れようとしなかった。
いちいち身勝手な王の機嫌を伺うのも面倒であるし、もうこのまま続けることにした。
「レイヴン・アレンがベンブルクと繋がっていることは明らかです。今後クランクビストがベンブルクと一体化すれば、ベンブルク、カイロニア、クランクビストでベルト状になり、我々の連携が取れなくなる恐れが出ます。そうならないために、先手を打つ必要があります」
唸るのはマルク王だけである。
やけに静かなアルゴブレロはちゃんと参加しているだろうか、と資料からそっちへ目を向けてみる。ヤツは考え込んでいるのか目をつぶっていた。
病み上がりでも眠ってはいないらしい。
「そこの同盟国がそんなに脅威なのかい」
面倒臭そうに言う声だけはちゃんと参加している。
「メルチとロンドの軍だけで二国と対戦するのは現実的ではありません」
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「カイロニアには呼び出しを受けました」
それを言えばアルゴブレロが目を開ける。
天井を見上げたまま「へえー」と意味深のようで何も考えていないような適当な声を発していた。
「メルチ今はどういう状態なんだい?」
マルク王が入って問う。
「兵士の士気は高まりつつありますが、それでもリュンヒン殿が健在だった頃よりかなり落ち込んでいます。テダム殿のネザリアも再建に奮闘中ですし、私だけの立場ではテダム殿を引き込む力もありません」
改めて口に出すと絶望感を痛感する。
マルク王とて両肘をついてため息を吐くくらいだ。
「メルチとネザリアの統合も夢だったろうに……。二国に挟まれていたベンブルクは胸を撫で下ろしているね」
「……ですね」
もしくはリュンヒンを仕留めて万々歳かのどちらかだ。
二人して落ち込んでしまうと、マルク王が明るめの声色で場を取り持とうと努力する。
「直近の戦争はメルチが勝利で終わっているんだ。もしかしたらベンブルクは結構痛手をくらっていて、今頃アタフタしているかもしれないよ」
そのパターンはあり得ないだろうと俺は心の中で思っている。だが、マルク王の気遣いだけは貰っておこうと明るく返事をしたつもりだ。
その流れを受け取らず、アルゴブレロがやけに真面目に「おい」と声を上げる。
「ジョーサンの息子。お前はメルチの人間になったって事で良いんだな?」
会話の流れも無視した問い掛けであった。
祖国を出た俺にあえて父親の名を聞かせて来るのは、まるで未練に揺さぶりでもかけているかのようだ。
「それで結構」
即答で返した。
「クランクビストは兄……アレンのものです。私の居場所はもうそこにはありません」
同情を求める気などさらさら無い。切り落とすように清々しく告げたのである。
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