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かん子研修所にいく
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朝になった。昨日いろいろあったせいで、かん子はベッドにはいるなり寝てしまった。
今日から一週間研修がある。昨日正也が家に来るといったが、時間も聞いてない。時間をいってないほうが悪いと結論付けて、今日は早めに家を出ることにした。持っていくものは事前に準備してある。
本社のそばの駅のバスターミナルから貸し切りバスが出るらしい。
かん子は朝食のために部屋を出た。朝食をゆっくり取ってしまい、気が付けば時間が瞬く間に過ぎていて支度があわただしくなった。
あわあわと支度を終え居間に向かうと、誰かがソファに座って優雅にコーヒーを飲んでいた。
「おはよう!支度できたようだな。さあ行くか!」
当たり前のようにいう正也の姿があった。
「いつの間にきたのよ~!」
「ついさっき!だから気にするな!」
(なにが気にするなだ~!そこじゃないだろう!)
ひとり心の中でつっこみをいれたかん子だった。
「正也君がお待ちかねよ」
母親まで当たり前のように言っている。かん子があたふたと支度をしている間に来ていたのだろう。しかもあまりに家になじみすぎている気がするのは、自分だけだろうかと考えたかん子だった。
しかしせっかく早く支度したことだし、正也のためではないと自分に言い聞かせて玄関に向かった。
まだ早いせいか父親と俊史は起きてこない。正也と二人で行くところを俊史に見られたものなら、何を言われるかわかったものではない。考えただけで身震いがした。
「どうした?寒いのか?」
身震いの現況がとんちんかんな事を言ったので、かん子はおもいっきり無視してやった。
「行ってらっしゃい!正也君かん子をよろしくね!」
「わかりました!いってきます!」
「いってきます」
正也は、かん子の母親に爽やかな笑みで言っている。しかしかん子は隣にいる奴のせいで、ぶすっとしていった。
家から少し離れると、かん子が正也に聞いた。
「ねえ!なんでわざわざきたのよ~!」
「昨日いくっていっただろう?」
「もう~!そうじゃなくて、なんでわざわざ一緒に行かなくちゃあいけないのよ」
「研修先、一緒だろ」
かん子は答えになってない正也との会話に見切りをつけて、ひとりせっせと歩きだした。
しかしである。正也の足が長いせいかかん子の足が短いせいか、正也にはすぐに追いつかれてしまった。
本社近くの駅のバスターミナルに、貸し切りバスが止まっているらしい。駅に向かっていると、やはり隣の奴は目立っていた。兄俊史と同じで、女性からの視線が集まっている。ちらっと奴に目を向ければ、無駄にスーツが似合っている。
(新入社員は、まだスーツに着られるのか普通じゃないのだろうか?)
ただスーツのことはよく知らないかん子にさえ、正也が来ているスーツが半端なくいいものだとわかる。
(高いスーツのせいだろうか...)
などなど考えているうちに、知らず知らず眉間にしわが寄っていたのかもしれない。
正也が急に立ち止まった。かん子の腕をつかみ引き寄せる。
そしてあろうことか端正な顔を近づけて、顔に指をあててきたではないか。
(なんてながい綺麗な指なんだろう~)
かん子がそんなことを考え、あっけにとられて何もできないうちに、正也のちょっと冷たい綺麗な指が、眉間のしわを伸ばそうとしている。
「ちょっちょっと!何してるのよ!」
かん子は我に返ると、叫びながら思いっきり後ろに下がった。
「あんまりひどい顔をしているせいだろう?」
なんでもないことのように正也が言った。
「治ったな。さあ行くぞ!」
なぜかうれしそうにかん子の腕をつかんで、駅に向かって歩き出した。
かん子が腕を振り払おうとして、ふと視線が気になった。周りを見ると、なぜか赤い顔をした人たちと目があった。
かん子と目が合うと、みなあわてたようによそを向いて足早に去っていく。
(うぅぅぅ_。なんだ?)
少し歩いてふと答えが見つかった。
そうだ!あんなに正也が顔を近づけたから、勘違いされたのかも?
(え___?ちょっと~。はずかしいじゃん~!)
ひとり真っ赤な顔をして、正也に引きずられていくかん子だった。
当の正也といえば、顔を真っ赤にさせてひきずられていくかん子を横目で見て、してやったりと心の中で思っていたのであった。
今日から一週間研修がある。昨日正也が家に来るといったが、時間も聞いてない。時間をいってないほうが悪いと結論付けて、今日は早めに家を出ることにした。持っていくものは事前に準備してある。
本社のそばの駅のバスターミナルから貸し切りバスが出るらしい。
かん子は朝食のために部屋を出た。朝食をゆっくり取ってしまい、気が付けば時間が瞬く間に過ぎていて支度があわただしくなった。
あわあわと支度を終え居間に向かうと、誰かがソファに座って優雅にコーヒーを飲んでいた。
「おはよう!支度できたようだな。さあ行くか!」
当たり前のようにいう正也の姿があった。
「いつの間にきたのよ~!」
「ついさっき!だから気にするな!」
(なにが気にするなだ~!そこじゃないだろう!)
ひとり心の中でつっこみをいれたかん子だった。
「正也君がお待ちかねよ」
母親まで当たり前のように言っている。かん子があたふたと支度をしている間に来ていたのだろう。しかもあまりに家になじみすぎている気がするのは、自分だけだろうかと考えたかん子だった。
しかしせっかく早く支度したことだし、正也のためではないと自分に言い聞かせて玄関に向かった。
まだ早いせいか父親と俊史は起きてこない。正也と二人で行くところを俊史に見られたものなら、何を言われるかわかったものではない。考えただけで身震いがした。
「どうした?寒いのか?」
身震いの現況がとんちんかんな事を言ったので、かん子はおもいっきり無視してやった。
「行ってらっしゃい!正也君かん子をよろしくね!」
「わかりました!いってきます!」
「いってきます」
正也は、かん子の母親に爽やかな笑みで言っている。しかしかん子は隣にいる奴のせいで、ぶすっとしていった。
家から少し離れると、かん子が正也に聞いた。
「ねえ!なんでわざわざきたのよ~!」
「昨日いくっていっただろう?」
「もう~!そうじゃなくて、なんでわざわざ一緒に行かなくちゃあいけないのよ」
「研修先、一緒だろ」
かん子は答えになってない正也との会話に見切りをつけて、ひとりせっせと歩きだした。
しかしである。正也の足が長いせいかかん子の足が短いせいか、正也にはすぐに追いつかれてしまった。
本社近くの駅のバスターミナルに、貸し切りバスが止まっているらしい。駅に向かっていると、やはり隣の奴は目立っていた。兄俊史と同じで、女性からの視線が集まっている。ちらっと奴に目を向ければ、無駄にスーツが似合っている。
(新入社員は、まだスーツに着られるのか普通じゃないのだろうか?)
ただスーツのことはよく知らないかん子にさえ、正也が来ているスーツが半端なくいいものだとわかる。
(高いスーツのせいだろうか...)
などなど考えているうちに、知らず知らず眉間にしわが寄っていたのかもしれない。
正也が急に立ち止まった。かん子の腕をつかみ引き寄せる。
そしてあろうことか端正な顔を近づけて、顔に指をあててきたではないか。
(なんてながい綺麗な指なんだろう~)
かん子がそんなことを考え、あっけにとられて何もできないうちに、正也のちょっと冷たい綺麗な指が、眉間のしわを伸ばそうとしている。
「ちょっちょっと!何してるのよ!」
かん子は我に返ると、叫びながら思いっきり後ろに下がった。
「あんまりひどい顔をしているせいだろう?」
なんでもないことのように正也が言った。
「治ったな。さあ行くぞ!」
なぜかうれしそうにかん子の腕をつかんで、駅に向かって歩き出した。
かん子が腕を振り払おうとして、ふと視線が気になった。周りを見ると、なぜか赤い顔をした人たちと目があった。
かん子と目が合うと、みなあわてたようによそを向いて足早に去っていく。
(うぅぅぅ_。なんだ?)
少し歩いてふと答えが見つかった。
そうだ!あんなに正也が顔を近づけたから、勘違いされたのかも?
(え___?ちょっと~。はずかしいじゃん~!)
ひとり真っ赤な顔をして、正也に引きずられていくかん子だった。
当の正也といえば、顔を真っ赤にさせてひきずられていくかん子を横目で見て、してやったりと心の中で思っていたのであった。
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