97 / 188
第4章 呪われた森 編
第97話 ユリウスのスキル
しおりを挟む
深緑のファヌス大森林。その夜は長かった。
人工物がないだけに、今、キャンプスペースを照らすのは、『炎の剣』から発せる『聖なる火』だけである。
この光が自分たちの命綱。安全地帯を示すことを全員が理解していた。
しかし、その場から離れるしかない、やむなき事情が生まれることがある。
その一つが生理現象だった。
メントフ王国の騎士団の一人、ゴッソは自分たちが眠るテントを出ると、光の中から外れて大森林の中へと入る。
自分の主君であるユリウスの近くで、用を足す事は憚られたからだ。
ゴッソは、さっさと済ませて戻ろうと軽く考えるのだが、こんな時、男性でよかったなどと変な思考に走る。
加えて、『イグナシア王国側は女性が多いが、どうしているのだろうか?』と、余計な心配までしだした。
実際は、ロッジの中にトイレはおろかシャワーまで装備されているので、まったく問題ないのである。
無事、小雉を撃つことができたゴッソがキャンプスペースに戻ろうとするのだが、そこで不穏な空気を感じ取った。
この気配は、近くにモンスターがいることに間違いない。ただ、今までのヘルハウンドとは違い、もっと無機質な相手。
もしかしたら、アンデット系モンスターではないかと予想した。
『走って、この場を離れるか・・・それとも』
救援を呼ぼうにも、少々、キャンプスペースから離れすぎている。
木々の隙間から、僅かに除く月明かりを頼りに目を凝らしていたゴッソは、草藪から出てきた相手を見た時、覚悟を決めるのだった。
最初に異変に気付いたのは見張り台で休息していたレイヴンである。
ほぼ野宿に近いため、外の気配や音は敏感に感じ取ることができたのだ。
『誰か、戦っているのか?』
微かに聞こえる金属音は、通常、大森林の中では聞こえない音。
こんな時間に自分たち以外の者がファヌス大森林にいるとは思えないため、同行する仲間の誰かが『聖なる火』の影響範囲から離れたと考えるのが自然である。
レイヴンは、すぐに早鐘を鳴らした。
ロッジの中から、真っ先に飛び出してきたのはモアナ。
「何事だい?」
愛刀『千鳥』を片手に問いかけてきた。
安全確保のため、見張り台から離れることができないレイヴンは、高い場所から大声をあげる。
「誰か分からないが、大森林の中に入った奴がいるようだ。モンスターに襲われている可能性が高い」
その言葉を聞くや否や、モアナは躊躇なく暗闇の中に飛び込んで行った。
彼女の耳にも微かな戦闘音が聞こえたのである。その音の方向へ向かったのだ。
続いて、メントフ王国の騎士団がテントの中から出てくる。
すると、仲間の一人がいないことに騒然とするのだった。
「ユリウスさま、ゴッソの奴が見当たりません」
「・・・分かった。おそらく、中に入ったのは彼だろう。我らも救援に向かうぞ」
海の民の剣士に遅れて、メントフ王国の騎士団も大森林の闇の中へと駆け出していく。
その様子を心配そうにレイヴンは見つめていた。
「レイヴン、私たちのことは気にせず、あなたも行って」
見張り台の下からカーリィの声が聞こえる。
だが、『聖なる火』がなくなれば、このキャンプスペースも安全ではなくなるのだ。
判断を誤れば、被害の拡大につながる。
しかし、襲ってきたモンスターの規模が分からない以上、モアナたちだけで大丈夫かという心配は拭いきれなかった。
黒髪緋眼の青年は、悩みぬいた挙句、『金庫』の中から、薪を取り出す。
井桁型に組み上げた焚き木に、『聖なる火』を飛ばしたのだ。
即席の聖なるキャンプファイヤーは、朱色の炎を上げて燃え上がる。
「気休めかもしれないが、少しは役立つだろう。このキャンプファイヤーを中心にして、周囲を警戒してくれ」
「分かったわ」
残ることになるカーリィとメラ、ソフィアは頷くと走り出すレイヴンの背中を見つめるのだった。
最初に現場に到着したのは『神速』のスキルを誇るモアナである。
彼女が目にしたのは、傷を負いながらも懸命に奮闘する男の姿だった。
その相手は、片手剣を持った骸骨。アンデット系モンスターの代表格でもあるスケルトンだ。
「助けに来たよ。もう少しだけ、頑張りな」
声の方を見たゴッソは、僅かに安堵の表情を見せる。彼はすぐに戻るつもりだったため、大した装備をしていなかったのだ。
手にしているのは、致命傷を与えられるとは思えない短剣のみ。
スケルトンは五体おり、逆に言えば、よく持った方だと言えた。
モアナは『千鳥』を抜くと、瞬時に二体を斬り伏せる。とりあえず、モンスターの囲みからゴッソを救出するのだ。
ところが、倒したはずのスケルトンは、その後、崩れた骨が集まり始め、時間とともに元の姿に戻る。
それは、何度、モアナが斬り倒しても同じだった。
「こいつは、切りがないねぇ」
これがアンデット系モンスターの非常に厄介なところ。
当初から戦っているゴッソも、このモンスターの特性で絶望感を味わっており、打開策が見つからないのだった。
「ゴッソ、無事か?」
そこにユリウスをはじめとしたメントフ王国の騎士団がやって来て、同僚を保護する。
僅かに遅れたレイヴンが到着すると、すかさず呪文を唱えた。
『買う』
瞬時にゴッソの傷を治すと、返す刀でスケルトンにお見舞いする。
『返品』
レイヴンの攻撃が炸裂すると、アンデット系モンスターはその場に崩れ落ちた。・・・が。
やはり、物言わぬスケルトンは、何事もなかったかのように復活する。
いっこうに戦いの終焉が見えなかった。
「数、打ちゃ、いつか当たるだよ」
モアナがヤケクソ気味に、スケルトン一体に乱れ斬りを放つ。
『無限斬り』
すると、この攻撃が功を奏した。手にした『千鳥』に、ようやく手応えを感じるのである。
モアナの斬撃を受けたスケルトンが砂と化したのだ。
「胸の中心に核があるわ。そこを狙うのよ」
胸骨に守られて分かりづらいが、よく見ると肋骨の隙間から丸い珠のようなものあるのが分かる。
それがスケルトンを動かしている核のようだ。
「分かった」
モアナのアドバイスに反応したレイヴンは、『炎の剣』を真っすぐ振り下ろす。
鋭い刃は、そのままスケルトンの核に達し、剣が纏う炎によって、燃え上がった。
これはレイヴンの技量と言うよりも、ほとんど『炎の剣』の性能のおかげである。
一方、メントフ王国の騎士団は、変わらず苦戦を強いられていた。
弱点は分かったのだが、スケルトンの硬い骨に阻まれて、なかなかモンスターの核を破壊することができずにいる。
そうこうしている内にモアナとレイヴンが、それぞれ二体目を倒した。これで残るはメントフ騎士団が相手をしているスケルトン、一体となる。
そこで、なかなか結果を出せない自国の騎士団に代わってユリウスが、自身のスキルを発動する事にした。
剣の柄に手をかけるとスケルトンに向かって行く。
『通過』
綺麗に振り抜いたメントフ王国の王太子の剣は、硬いスケルトンの骨を通過し、モンスターの動力源である核まで届いた。
見事に破壊すると、最後の一体が砂と化す。
「ふーっ。そちらが四体で、こちらは一体か・・・バランスは悪いが、とりあえずボウズを免れて良かったよ」
そう自嘲気味にユリウスは話すが、彼が見せたスキルには、正直、レイヴンは脅威を感じていた。
『通過』のスキルを使えば、おそらく外傷は一切与えず、体の内部だけを傷つけることも可能となるのだろう。
通過するものに制約がないのなら、彼の攻撃には、どんな防御も意味をなさないことになる。
敵対することは、今のところ想定していないが、対策を考えておいても損はないと思うレイヴンだった。
人工物がないだけに、今、キャンプスペースを照らすのは、『炎の剣』から発せる『聖なる火』だけである。
この光が自分たちの命綱。安全地帯を示すことを全員が理解していた。
しかし、その場から離れるしかない、やむなき事情が生まれることがある。
その一つが生理現象だった。
メントフ王国の騎士団の一人、ゴッソは自分たちが眠るテントを出ると、光の中から外れて大森林の中へと入る。
自分の主君であるユリウスの近くで、用を足す事は憚られたからだ。
ゴッソは、さっさと済ませて戻ろうと軽く考えるのだが、こんな時、男性でよかったなどと変な思考に走る。
加えて、『イグナシア王国側は女性が多いが、どうしているのだろうか?』と、余計な心配までしだした。
実際は、ロッジの中にトイレはおろかシャワーまで装備されているので、まったく問題ないのである。
無事、小雉を撃つことができたゴッソがキャンプスペースに戻ろうとするのだが、そこで不穏な空気を感じ取った。
この気配は、近くにモンスターがいることに間違いない。ただ、今までのヘルハウンドとは違い、もっと無機質な相手。
もしかしたら、アンデット系モンスターではないかと予想した。
『走って、この場を離れるか・・・それとも』
救援を呼ぼうにも、少々、キャンプスペースから離れすぎている。
木々の隙間から、僅かに除く月明かりを頼りに目を凝らしていたゴッソは、草藪から出てきた相手を見た時、覚悟を決めるのだった。
最初に異変に気付いたのは見張り台で休息していたレイヴンである。
ほぼ野宿に近いため、外の気配や音は敏感に感じ取ることができたのだ。
『誰か、戦っているのか?』
微かに聞こえる金属音は、通常、大森林の中では聞こえない音。
こんな時間に自分たち以外の者がファヌス大森林にいるとは思えないため、同行する仲間の誰かが『聖なる火』の影響範囲から離れたと考えるのが自然である。
レイヴンは、すぐに早鐘を鳴らした。
ロッジの中から、真っ先に飛び出してきたのはモアナ。
「何事だい?」
愛刀『千鳥』を片手に問いかけてきた。
安全確保のため、見張り台から離れることができないレイヴンは、高い場所から大声をあげる。
「誰か分からないが、大森林の中に入った奴がいるようだ。モンスターに襲われている可能性が高い」
その言葉を聞くや否や、モアナは躊躇なく暗闇の中に飛び込んで行った。
彼女の耳にも微かな戦闘音が聞こえたのである。その音の方向へ向かったのだ。
続いて、メントフ王国の騎士団がテントの中から出てくる。
すると、仲間の一人がいないことに騒然とするのだった。
「ユリウスさま、ゴッソの奴が見当たりません」
「・・・分かった。おそらく、中に入ったのは彼だろう。我らも救援に向かうぞ」
海の民の剣士に遅れて、メントフ王国の騎士団も大森林の闇の中へと駆け出していく。
その様子を心配そうにレイヴンは見つめていた。
「レイヴン、私たちのことは気にせず、あなたも行って」
見張り台の下からカーリィの声が聞こえる。
だが、『聖なる火』がなくなれば、このキャンプスペースも安全ではなくなるのだ。
判断を誤れば、被害の拡大につながる。
しかし、襲ってきたモンスターの規模が分からない以上、モアナたちだけで大丈夫かという心配は拭いきれなかった。
黒髪緋眼の青年は、悩みぬいた挙句、『金庫』の中から、薪を取り出す。
井桁型に組み上げた焚き木に、『聖なる火』を飛ばしたのだ。
即席の聖なるキャンプファイヤーは、朱色の炎を上げて燃え上がる。
「気休めかもしれないが、少しは役立つだろう。このキャンプファイヤーを中心にして、周囲を警戒してくれ」
「分かったわ」
残ることになるカーリィとメラ、ソフィアは頷くと走り出すレイヴンの背中を見つめるのだった。
最初に現場に到着したのは『神速』のスキルを誇るモアナである。
彼女が目にしたのは、傷を負いながらも懸命に奮闘する男の姿だった。
その相手は、片手剣を持った骸骨。アンデット系モンスターの代表格でもあるスケルトンだ。
「助けに来たよ。もう少しだけ、頑張りな」
声の方を見たゴッソは、僅かに安堵の表情を見せる。彼はすぐに戻るつもりだったため、大した装備をしていなかったのだ。
手にしているのは、致命傷を与えられるとは思えない短剣のみ。
スケルトンは五体おり、逆に言えば、よく持った方だと言えた。
モアナは『千鳥』を抜くと、瞬時に二体を斬り伏せる。とりあえず、モンスターの囲みからゴッソを救出するのだ。
ところが、倒したはずのスケルトンは、その後、崩れた骨が集まり始め、時間とともに元の姿に戻る。
それは、何度、モアナが斬り倒しても同じだった。
「こいつは、切りがないねぇ」
これがアンデット系モンスターの非常に厄介なところ。
当初から戦っているゴッソも、このモンスターの特性で絶望感を味わっており、打開策が見つからないのだった。
「ゴッソ、無事か?」
そこにユリウスをはじめとしたメントフ王国の騎士団がやって来て、同僚を保護する。
僅かに遅れたレイヴンが到着すると、すかさず呪文を唱えた。
『買う』
瞬時にゴッソの傷を治すと、返す刀でスケルトンにお見舞いする。
『返品』
レイヴンの攻撃が炸裂すると、アンデット系モンスターはその場に崩れ落ちた。・・・が。
やはり、物言わぬスケルトンは、何事もなかったかのように復活する。
いっこうに戦いの終焉が見えなかった。
「数、打ちゃ、いつか当たるだよ」
モアナがヤケクソ気味に、スケルトン一体に乱れ斬りを放つ。
『無限斬り』
すると、この攻撃が功を奏した。手にした『千鳥』に、ようやく手応えを感じるのである。
モアナの斬撃を受けたスケルトンが砂と化したのだ。
「胸の中心に核があるわ。そこを狙うのよ」
胸骨に守られて分かりづらいが、よく見ると肋骨の隙間から丸い珠のようなものあるのが分かる。
それがスケルトンを動かしている核のようだ。
「分かった」
モアナのアドバイスに反応したレイヴンは、『炎の剣』を真っすぐ振り下ろす。
鋭い刃は、そのままスケルトンの核に達し、剣が纏う炎によって、燃え上がった。
これはレイヴンの技量と言うよりも、ほとんど『炎の剣』の性能のおかげである。
一方、メントフ王国の騎士団は、変わらず苦戦を強いられていた。
弱点は分かったのだが、スケルトンの硬い骨に阻まれて、なかなかモンスターの核を破壊することができずにいる。
そうこうしている内にモアナとレイヴンが、それぞれ二体目を倒した。これで残るはメントフ騎士団が相手をしているスケルトン、一体となる。
そこで、なかなか結果を出せない自国の騎士団に代わってユリウスが、自身のスキルを発動する事にした。
剣の柄に手をかけるとスケルトンに向かって行く。
『通過』
綺麗に振り抜いたメントフ王国の王太子の剣は、硬いスケルトンの骨を通過し、モンスターの動力源である核まで届いた。
見事に破壊すると、最後の一体が砂と化す。
「ふーっ。そちらが四体で、こちらは一体か・・・バランスは悪いが、とりあえずボウズを免れて良かったよ」
そう自嘲気味にユリウスは話すが、彼が見せたスキルには、正直、レイヴンは脅威を感じていた。
『通過』のスキルを使えば、おそらく外傷は一切与えず、体の内部だけを傷つけることも可能となるのだろう。
通過するものに制約がないのなら、彼の攻撃には、どんな防御も意味をなさないことになる。
敵対することは、今のところ想定していないが、対策を考えておいても損はないと思うレイヴンだった。
4
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれた俺は『荷物持ち』スキルしか貰えなかった。旅商人として自由に生きたいのに、伝説の運び屋と間違われています
☆ほしい
ファンタジー
ある日突然、クラスメイトたちと一緒に異世界へ召喚された俺、高橋昇(タカハシノボル)。クラスメイトが次々と強力な戦闘スキルを授かる中、俺が貰えたのは【荷物持ち】という地味すぎるスキルだった。
「勇者様の荷物を運ぶだけの存在など不要だ」
そう言って、王様は俺にわずかな金貨を握らせて城から追放した。途方に暮れたが、この【荷物持ち】スキル、実はアイテムを無限に収納できるだけでなく、その気になれば巨大な岩や建物すらも収納できる規格外の空間操作能力だと判明する。
これなら商人として自由に生きていけると、俺は各地を旅しながら行商を始めることにした。しかし、山賊に襲われた村に救援物資を瞬時に届けたり、輸送困難な貴重品を運んだりするうちに、俺の存在は裏社会で噂になっていく。本人はのんびり旅をしたいだけなのに、いつしか「どんな不可能も可能にする伝説の運び屋」と呼ばれるようになっていた。
捨てられた前世【大賢者】の少年、魔物を食べて世界最強に、そして日本へ
月城 友麻
ファンタジー
辺境伯の三男坊として転生した大賢者は、無能を装ったがために暗黒の森へと捨てられてしまう。次々と魔物に襲われる大賢者だったが、魔物を食べて生き残る。
こうして大賢者は魔物の力を次々と獲得しながら強くなり、最後には暗黒の森の王者、暗黒龍に挑み、手下に従えることに成功した。しかし、この暗黒龍、人化すると人懐っこい銀髪の少女になる。そして、ポーチから出したのはなんとiPhone。明かされる世界の真実に大賢者もビックリ。
そして、ある日、生まれ故郷がスタンピードに襲われる。大賢者は自分を捨てた父に引導を渡し、街の英雄として凱旋を果たすが、それは物語の始まりに過ぎなかった。
太陽系最果ての地で壮絶な戦闘を超え、愛する人を救うために目指したのはなんと日本。
テンプレを超えた壮大なファンタジーが今、始まる。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
社畜生活に疲れた俺が転生先で拾ったのは喋る古代ゴーレムだった。のんびり修理屋を開店したら、なぜか伝説の職人だと勘違いされている件
☆ほしい
ファンタジー
過労の末に命を落とした俺、相田巧(アイダタクミ)が目を覚ますと、そこは剣と魔法の異世界だった。神様から授かったスキルは「分解」と「再構築」という、戦闘には向かない地味なもの。
もうあくせく働くのはごめんだと、静かな生活を求めて森を彷徨っていると、一体の小さなゴーレムを発見する。古代文明の遺物らしいそのゴーレムは、俺のスキルで修理すると「マスター」と喋りだした。
俺はタマと名付けたゴーレムと一緒に、街で小さな修理屋を開業する。壊れた農具から始まり、動かなくなった魔道具まで、スキルを駆使して直していく日々。ただのんびり暮らしたいだけなのに、俺の仕事が完璧すぎるせいで、いつの間にか「どんなものでも蘇らせる伝説の職人」だと噂が広まってしまい……。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
合成師
あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。
そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる