変装王寺の嫁さがし

久喜 まいたけ

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異変

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翌日。

いつもの通学路。いつもなら生徒でいっぱいになる道も誰とも会わなかった。

「何が起こってるんだ?どう思う薫君?」

斜め後ろ半歩後ろを歩く薫に僕は声をかけた。

「僕にもわからないね。一体何があったというのだろう?とりあえず学園に行って現状把握だね。」

「そうだね。」

薫と僕は急いで学園へ向かった。

「あれ?門が閉まってる。どうして?今日って休みだっけ?」

「いやそんなことはないはず。だって今日は水曜日だぞ?」 

「どうなってるんだ?」

「調べてみるか。薫君行こう。」

薫は門を飛び越え、僕は柵の間を通り教室へ向かった。

「ここまできたらおかしいっす。人が誰もいない。携帯も圏外。何がおこってるんすか?」

薫の頬から汗が落ちる。

「でも荒らされてるわけでもないし携帯以外にも連絡手段はあるよ。慌てないでまずは冷静に判断しよう。」

そういって手を握った。小さい頃からこうやると薫が落ち着くから。

「あっ。若。じゃなかった。実。わかったよ。」

よし薫も落ち着いたみたい。いつも顔を赤くするけどなんでかな?

「じゃあ状況を整理しようか。まず、学園には二人。僕と薫君しかいない。」

「アダムとイヴってやつだな実。」


「いや違うでしょ?」

冗談言えるまでなったことはいいことだけど。

「携帯は圏外。家から学園まで店や施設等にも人がいなかった。まるでみんな夜逃げしたかのように。」

「でもこれだけじゃまだわからないね。実どうするの?さっき連絡手段はあるって言っていたけど。」

「ああ。家に社長直通の衛生電話があるからそれをつかうよ。一旦家に帰ろう。」

状況確認をした僕たちは学校を後にしようと門から出たとき。

黒服のガードマンらしき人達30人ほどが待ち構えていた。

そしてその真ん中には筋肉ダルマが仁王立ちしていた。

しかし、胸ポケットに着けているアイドルかアニメだろうか、、、

ピンクの缶バッジのようなものが余計に不審者ぽく演出していた。

「おいてめぇら侵入者を排除しろ。」

ドスのきいた声で周りの黒服たちに命令してた。

「ちょっと待ってくださいよ!!?のんなんですかこれ!?説明してくださいよ!」

僕の声は届かず黒服たちが陣形を組んでにじりよってきた。

「これはやっていいですか?」

薫が確認してくる。最近ぶっそうなことばかり起こるな。
そう感じながらも。

「いや争っちゃいけない。何が動いてるのか全体を見ないと。軽率な行動は自分を逆に苦しめる。まずは突破して家に帰ろう。ちょっと目を瞑ってくれる?」

「え?この状況で?初はもっとロマンチックなところでがよかったんだけど。」

「薫何言ってるの?早くして!痛くしないから。」

「痛くって?そんな激しいんすか!?ええい。バッチ恋!!」

そう言って薫が頷き。そして僕はカバンのキーホルダーを黒服に投げつけた。

次の瞬間。閃光が当たり一面に展開した。

「なんだなんだ?あいつら武装してるのか?」

筋肉ダルマの声だろうか。そんなのどうでもいい。

僕はすかさず薫の手をとり走り出した。

「あれ?実?なんで走り出すんすか?」

タコの真似だろうか。口をつきだしながらそんなことを言う。

「何言ってるの?もう大丈夫だよ。僕が作ったスタングレネードであいつらまいたから。」

「え?そそそんなぁ~」

「なんで残念そうなの!?まあいいや。急いで僕の家に戻るよ。薫おいで!」

手を取り走り出す。

「本当にいちいち行動が王子様なんだから。」

「??確かに僕は王寺だけど。一族みんなこんなことしないよ。」

「あーはいはいっす。じゃあ急ぎましょ。」

なんで薫はむくれてるんだ?まだまだ理解できないところがあるが仕方ない。100%はないんだから。

そう思いながら家路を急ぎのであった。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

いつもありがとうございます。

今週は短くおわったので次は頑張ります。

応援よろしくお願いいたします。
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