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プロローグ
1942年11月・ガダルカナル島沖
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「艦長、敵輸送船を発見しました」
副艦長からの報告にタンバー級潜水艦トラウトの艦長であるマーク・モリソン少佐は潜望鏡を確認する。
すると闇夜に紛れてはいるものの、輸送船のシルエットが浮かび上がっていた。
「魚雷管、発射用意だ」
すぐに魚雷管に注水が開始され、射撃の準備が整う。
そして、命令を発しようとした時にそれは起きた。
いきなり艦が揺さぶられ、至る所で浸水が発生したのである。
「くそ!爆雷か!」
モリソンはダメージコントロールの指示を出そうとしたがもはやどうしようもなく、トラウトはガダルカナル島沖にてその身を沈めることになる。
「敵潜水艦の撃沈を確認いたしました」
空母神鷹の艦長からの報告に第十四航空戦隊司令官の加来止夫少将は頷く。
「流石は磁気艦攻だ。夜でも安心して敵潜水艦を刈り取れる」
彼は開戦時には空母飛龍の艦長を務めていたが、航空戦隊の急増によって少将に抜擢されたのである。
「これで我が航空戦隊が仕留めた敵潜水艦は8隻、四航戦と七航戦の戦果を含めると21隻だ。そろそろ周辺の敵潜水艦は殲滅されたところだろう」
これに艦長も頷く。
「第四艦隊司令部もガダルカナル島奪還への大攻勢を仕掛ける気でいます。そろそろこちらは片付きそうですね」
加来はただ頷いた。
ガダルカナル島付近に展開していた日本海軍の戦力は膨大の一言である。
まず空母は外国では中型空母として扱われる蒼龍/飛鷹型空母が合わせて10隻。
彼女たちはは概ね69機から75機の艦載機を誇っている。
ただし速力は他国の空母に少し見劣りする29.5ノットが最高であるが、艦隊空母から護衛空母までの幅広い任務をこなすことが出来る。
また、飛行甲板の短さを補うために艦上には2基の油圧射出機が装備されている。
その艦載機も磁気探知機や電探を搭載した九七式艦攻などがあり、夜間任務や対潜任務など手広く請け負うことが出来た。
そして、戦艦戦力であるが60口径30.5㎝三連装砲を3基や61㎝四連装魚雷など搭載し、速力30ノットを誇る扶桑型戦艦が6隻配備されている。
こちらは対戦艦戦では接近して雷撃を、対巡洋艦戦ならば遠距離からの砲撃を加えることが出来る艦で機動部隊にも随伴できる。
巡洋艦戦力に関して言えば65口径15.5㎝三連装砲を3基装備している球磨型軽巡洋艦が8隻あり、それより下は駆逐艦や高速海防艦等である。
合計130隻を超える艦がガダルカナル島沖にて集結し、アメリカ南太平洋艦隊と激闘を演じていたがそれもそろそろ頃合いだった。
副艦長からの報告にタンバー級潜水艦トラウトの艦長であるマーク・モリソン少佐は潜望鏡を確認する。
すると闇夜に紛れてはいるものの、輸送船のシルエットが浮かび上がっていた。
「魚雷管、発射用意だ」
すぐに魚雷管に注水が開始され、射撃の準備が整う。
そして、命令を発しようとした時にそれは起きた。
いきなり艦が揺さぶられ、至る所で浸水が発生したのである。
「くそ!爆雷か!」
モリソンはダメージコントロールの指示を出そうとしたがもはやどうしようもなく、トラウトはガダルカナル島沖にてその身を沈めることになる。
「敵潜水艦の撃沈を確認いたしました」
空母神鷹の艦長からの報告に第十四航空戦隊司令官の加来止夫少将は頷く。
「流石は磁気艦攻だ。夜でも安心して敵潜水艦を刈り取れる」
彼は開戦時には空母飛龍の艦長を務めていたが、航空戦隊の急増によって少将に抜擢されたのである。
「これで我が航空戦隊が仕留めた敵潜水艦は8隻、四航戦と七航戦の戦果を含めると21隻だ。そろそろ周辺の敵潜水艦は殲滅されたところだろう」
これに艦長も頷く。
「第四艦隊司令部もガダルカナル島奪還への大攻勢を仕掛ける気でいます。そろそろこちらは片付きそうですね」
加来はただ頷いた。
ガダルカナル島付近に展開していた日本海軍の戦力は膨大の一言である。
まず空母は外国では中型空母として扱われる蒼龍/飛鷹型空母が合わせて10隻。
彼女たちはは概ね69機から75機の艦載機を誇っている。
ただし速力は他国の空母に少し見劣りする29.5ノットが最高であるが、艦隊空母から護衛空母までの幅広い任務をこなすことが出来る。
また、飛行甲板の短さを補うために艦上には2基の油圧射出機が装備されている。
その艦載機も磁気探知機や電探を搭載した九七式艦攻などがあり、夜間任務や対潜任務など手広く請け負うことが出来た。
そして、戦艦戦力であるが60口径30.5㎝三連装砲を3基や61㎝四連装魚雷など搭載し、速力30ノットを誇る扶桑型戦艦が6隻配備されている。
こちらは対戦艦戦では接近して雷撃を、対巡洋艦戦ならば遠距離からの砲撃を加えることが出来る艦で機動部隊にも随伴できる。
巡洋艦戦力に関して言えば65口径15.5㎝三連装砲を3基装備している球磨型軽巡洋艦が8隻あり、それより下は駆逐艦や高速海防艦等である。
合計130隻を超える艦がガダルカナル島沖にて集結し、アメリカ南太平洋艦隊と激闘を演じていたがそれもそろそろ頃合いだった。
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