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新型兵器
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「栗田が戦死したか…。」
山本は無念そうに報告電を見ていた。
「…加賀は4か月ほどの修理で戦線復帰が可能なようだ。」
南雲も後任の戦艦隊司令には言及しない。
すると山本は席を立つ。
「どこに行くんだ?」
「決まっているだろう。」
そういう山本の背中はどこか寂しそうだった。
1944年2月21日。
山下奉文大将率いる第14軍は名称を遣欧第2軍に変更し、リバプールに到着していた。
「あと数か月で作戦が開始されるだろう。」
山下は一人そう言った。
すでに遣欧第1軍はスターリングラードの死闘を戦い抜き、ウクライナに進撃していた。
だが連合軍はさらなる部隊増強を要請してきた。
それは西欧戦線であったため、近々大規模な戦いが起こることが予想されていた。
「ともかく、新兵器の充填を待つとするか。」
「まさか全艦載機を一気に更新するとはな。」
角田は習熟訓練を行っている航空編隊を見ながら言った。
艦上戦闘機は1式局戦を改良した烈風であった。
武装は20㎜4挺を翼内に機首に12.7㎜機銃を2挺を装備し、時速655㎞をたたき出した。
これを受け、1式局戦もこれに転換されることになる。
艦上攻撃機と艦上爆撃機は開発陣の尽力によって800㎏爆弾、魚雷を搭載可能な流星となった。
後部に12.7㎜旋回機銃と7.7㎜機銃を装備。
速度は512㎞ほどを記録していた。
「これでお馴染みの零観ともおさらばか。」
板倉は伊322に付き添いながら新型機の着任を待っていた。
「新型機はなんでも偵察だけではなく、戦闘、爆撃が行えるそうです。」
副艦長はそう捕捉を入れる。
伊219には航空機は搭載できないが、寮艦となっている伊322には2機搭載できた。
そうこうしていると機影が2機見えた。
「…!艦長!あれはドイツ軍機です!」
「チッ!対空戦闘用意!」
伊200型には25㎜3連装機銃が1基搭載されていた。
だが、2機の航空機を撃墜するには力不足だった。
「敵はJu87!」
その時だった。
「新たに2機接近!」
板倉は死を覚悟した。
だがその2機はドイツ軍機に銃撃を加えた。
そして瞬く間にドイツ軍機は火達磨になった。
「あれが、新型機か。」
板倉は感嘆した。
そしてその2機は高度を下げて海を滑って伊322の横に来た。
水上攻撃機瑞雲。
この機体は利根や筑摩にも搭載が予定されている機体だった。
250㎏爆弾を搭載し時速459㎞で飛行する。
武装は12.7㎜が2挺だった。
「これで我々潜水艦でもドイツ潜水艦は撃沈できるな。」
板倉はどこか確信していた。
山本は無念そうに報告電を見ていた。
「…加賀は4か月ほどの修理で戦線復帰が可能なようだ。」
南雲も後任の戦艦隊司令には言及しない。
すると山本は席を立つ。
「どこに行くんだ?」
「決まっているだろう。」
そういう山本の背中はどこか寂しそうだった。
1944年2月21日。
山下奉文大将率いる第14軍は名称を遣欧第2軍に変更し、リバプールに到着していた。
「あと数か月で作戦が開始されるだろう。」
山下は一人そう言った。
すでに遣欧第1軍はスターリングラードの死闘を戦い抜き、ウクライナに進撃していた。
だが連合軍はさらなる部隊増強を要請してきた。
それは西欧戦線であったため、近々大規模な戦いが起こることが予想されていた。
「ともかく、新兵器の充填を待つとするか。」
「まさか全艦載機を一気に更新するとはな。」
角田は習熟訓練を行っている航空編隊を見ながら言った。
艦上戦闘機は1式局戦を改良した烈風であった。
武装は20㎜4挺を翼内に機首に12.7㎜機銃を2挺を装備し、時速655㎞をたたき出した。
これを受け、1式局戦もこれに転換されることになる。
艦上攻撃機と艦上爆撃機は開発陣の尽力によって800㎏爆弾、魚雷を搭載可能な流星となった。
後部に12.7㎜旋回機銃と7.7㎜機銃を装備。
速度は512㎞ほどを記録していた。
「これでお馴染みの零観ともおさらばか。」
板倉は伊322に付き添いながら新型機の着任を待っていた。
「新型機はなんでも偵察だけではなく、戦闘、爆撃が行えるそうです。」
副艦長はそう捕捉を入れる。
伊219には航空機は搭載できないが、寮艦となっている伊322には2機搭載できた。
そうこうしていると機影が2機見えた。
「…!艦長!あれはドイツ軍機です!」
「チッ!対空戦闘用意!」
伊200型には25㎜3連装機銃が1基搭載されていた。
だが、2機の航空機を撃墜するには力不足だった。
「敵はJu87!」
その時だった。
「新たに2機接近!」
板倉は死を覚悟した。
だがその2機はドイツ軍機に銃撃を加えた。
そして瞬く間にドイツ軍機は火達磨になった。
「あれが、新型機か。」
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そしてその2機は高度を下げて海を滑って伊322の横に来た。
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250㎏爆弾を搭載し時速459㎞で飛行する。
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「これで我々潜水艦でもドイツ潜水艦は撃沈できるな。」
板倉はどこか確信していた。
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