陰陽師の末裔

ハリマオ65

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21話:菅平見学、雨宮夫妻の子供誕生

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 そのため、怖さもあって、2,3度、見ただけで、中身について詳しく知らない。また、それ程、無理して祖父に聞こうとも思わないと続けて。それに対して、面白そうじゃんと朋子さんが、言い返した。

 こうして、眠りについた。翌日、雨宮輝雄が、今日、良かったら、菅平高原へ、日帰りで行ってみるかと聞くと、朋子さんが、是非、お願いしますと言った。わかった。車を用意しようと言い、クラウンに、両親と雨宮ほたると朋子さんが乗り込んで10時頃出かけた。

 そうして唐沢の滝へ行き、靴下を脱いで、清流に足を突っ込んで、涼しさを満喫した。周りを散策して、写真を撮って回った。その後、父の知り合いの人がいるというので、菅平プリンスホテルのレストランに入った。

 そして、ハンバーグステーキ定食を食べて、珈琲もいただき、ゆっくり昼食をとった。その後、ダボスの塔の周辺を散策して、15時頃、車に乗り込んで、16時には、自宅に戻ったが。やはり下界は、暑い。

 ゆっくりと風呂に入り、18時には、ビールを飲んで、夕食を食べた。そして、明日帰りますと告げた。その後、21時には部屋に戻り、心地よい疲れで、22時には、夢の中へ入り、熟睡。翌朝は、暑くならないうちに、大屋駅へ行き、信越線で高崎経由で、自宅へ帰った。

 そうして1978年も秋が過ぎ、冬となって、12月24日、横浜中華街へ行き、山里君と木村さんを入れて4人で、忘年会を開いた。話が始まると、最近は、頻繁に山里君と木村さんは、デートを重ね、映画を見ていると話していた。

 やがて紹興酒を飲んで、酔ってくると、結婚式場をどこにしたらよいかとか、新婚旅行はどこが良いか、また、両方の実家へ行って、挨拶する方法など、いろんな質問を木村さんが、朋子さんに聞いていた。
 
 木村さんとしては、少し奮発してでも有名なホテルで結婚式を考えていると話していて、品川プリンスホテルとか、理想的には、横浜ニューグランドなんか最高だけれど、ちょっと遠いし難しいと話していた。

 その後、1979年が明けて、山里君と木村さんは、結婚式場探しに品川、川崎、横浜駅のホテルを回って、その雰囲気を確認していたようだ。そして、1979年6月17日に横浜駅近くの東急ホテルで結婚式を行った。そして、8月に北海道へ3泊4日の新婚旅行に出かけた。

 一方、雨宮朋子さんは、1979年4月、妊娠が判明し、10月12日、出産予定日となった。この年、雨宮は、M物産で仕事を終えると家事を手伝うため自宅に帰ってくるようになった。

 また、翻訳の仕事は、家に持ち帰り行うことも、しばしばあった。そして、10月10日、奥さんが、近くの産婦人科病院に入院して、予定どおり1979年10月12日、早朝、元気な泣き声の男のを出産し、雨宮時雄と名付けた。

 その後、雨宮朋子さんは、有給休暇を貯めていたので、今年いっぱい、会社を休むことにした。そして、1980年となった。雨宮朋子さんは、奥さんの実家から、近いので、最初、雨宮時雄を実家の母に、預けて、仕事場に通うようになった。

 また、1980年から雨宮の勤める会社でも週休2日制が、開始された。しかし、残った仕事は、家に持ち帰る人が多くなったのも事実だった。この年の3月、奇妙で面白い1億円拾得事件が、起こった。

 1980年4月25日、トラック運転手である大貫久男が、東京都中央区銀座3丁目の道路脇で現金1億円入りの風呂敷包みを発見。拾得物として警察に届け出た。これが全国に報道され、大貫は一躍時の人になった。

 一方で自宅には電話や手紙が殺到し脅迫も受けたため、警備員を雇い11日間、自宅を警備した。同年9月には17年勤務した金物会社も退職。落とし主が現れなかったため旧遺失物法に基づき6ヶ月の届け出期間を経て同年11月9日、全額の所有権を取得。

 11月11日、1億円を受け取った。うち所得税法第34条による一時所得として所得税約3,400万円を納付。当時、脅迫やいやがらせを受けており、受理の際は日課の早朝ジョギングを装って自宅を出発し、防弾チョッキで身を固めていた。

 その後、大貫さんは、1981年にトラック運転手として再就職。1982年に日本テレビのバラエティ番組『テレビに出たいやつみんな来い!!』の準レギュラーとして出演したりもした。
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