陰陽師の末裔

ハリマオ65

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53話:東日本大震災の子のためのNPO設立

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 タイ政府は、バンコク北部に巨大堤防を築いて水を制御し、大型ポンプによる排水で対応、浸水の拡大をようやく食い止めた。日本政府は、洪水被害を受けた日系企業のタイ人従業員を日本で受け入れるための査証「ビザ」を発給した。

 雨宮家の家族たちも大変で、東日本大震災後、一時、保育園も休園となり、雨宮良雄を雨宮ほたる夫妻が、預かって、食事や身の回りの面倒を見てやった。約5日後、通常通りに戻り、雨宮良雄は、自宅に帰った。2011年は、未曽有の大災害「東日本大震災」に振り回された1年となった。

 そして、雨宮ほたるは、奥さんと共に、この復興のためにNPOを立ち上げて、東日本大震災で親を亡くした、震災孤児、震災遺児のために尽くそうと決心した。*ちなみに、孤児は、両親を亡くした子供逹で、遺児とは、片親を亡くした子供逹の事です。

 これにより、雨宮ほたるの心に灯りがともった。そして、役所へ行ってNPOの設立方法を聞いて、雨宮ほたると奥さんの朋子さんの2人を代表にして、NPOを立ち上げた。その話をインターネットの自分のフェイスブックを使って同調者を募った。

 すると金融課関係、インターネットの専門家など4人が、賛同してくれた。そして、クラウドファンディングの非投資タイプは「寄付型」のサイトを立ち上げた。金融関係は、山脇君と丸川君で、2人とも金融畑で働いている人。

 インターネットは、石館君と木曽君の2人で理工学部の学生で電気の専門家で、コンピュータマニアだった。インターネット上に「がんばっぺし東北」と言うサイトを立ち上げた。そこで、雨宮ほたる夫妻が、資金として3億円を供出した。

 このため雨宮ほたるの投資残金が9200万円となり、朋子さん口座残金が、9900万円となった。インターネットサイトに、このサイトを立ち上げた思いを書き込んだ。

 その後、ネット募金を募ると、最初は、すごい勢いで100万円が、1週間で、集まったが、スピードが、遅くなった。そして、5月末まで2000万円まで集まり、合計3億2万円となった。最初、震災孤児のために6000万円を遺児のために4000万円を関連する団体と連絡を取り合って送金し残金が2億2千万円となった。

 2011年12月30日、早朝、証券会社の担当者から日本ビルファンドの気配値が、623000円で安いので買いと助言され同意し、雨宮ほたるが100株、雨宮朋子が、50株、成り行き買い注文を出した。

 すぐに雨宮ほたると雨宮朋子が、50株、3115万円で買え、雨宮ほたるの残金が、5855万円、残金が、6785万円となった。こうして、2012年を迎えた。

 2012年1月27日、ヨーロッパ、EUの景気後退がひどく、その中でも、特に低迷しているイタリア、スペインなどが、フィッチ・レーティングが、2段階の格下げをした。4月1日、ミャンマー議会補欠選挙が実施された。

 その結果、国民民主連盟「NLD」は、アウンサンスーチーを含む44人の候補者を擁立、NLDの40人が当選。6月1日、外国為替市場でユーロが一時、1ユーロ・95円58銭を記録。その後も、1ユーロ・90円台の取引が続いた。

 8月10日、大韓民国の李明博大統領が日韓両国が領有権を主張する竹島に上陸した。その後、8月15日領有権問題が起きている尖閣諸島、中国名「釣魚島」に、中国本土・香港・マカオの活動家が、中国人民解放軍幹部が設立したフェニックステレビクルーが乗船する船舶の乗った。

 その後、日本の領海を侵犯し、活動家数名が、尖閣諸島に上陸。活動家の上陸と海上保安庁による検挙はフェニックステレビによって生中継された。 この活動家等の逮捕・強制送還後、中国では反日デモの連続。9月10日に日本政府が尖閣諸島を民間から買い上げ国有化を閣議決定した。

 すると、中国の各メディアは大々的に尖閣特番を編制し中国国民の反日感情をあおった。そのため連日に渡って反日デモが繰り返されるようになった。9月15日、中国全土で尖閣諸島国有化に反発して反日デモが発生。
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