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「雨宮ほたる」が生まれると、お手伝いさんが、自分の身の回りの世話をしてくれた。両親は、特に仕事もせずに、物書きしたり書物を読んだりして、一日、ほとんど会話することもなく、談笑する姿を見た事がなく育った。
「雨宮ほたる」が大学の友人と軽井沢へ行った時、市村記念館「旧近衛文麿別荘」に立ち寄った。その洋館の建物見え、雨宮ほたるが、以前、見た光景だと思い出した。近くに古い民家が見え、背中がぞくっとした。
中軽井沢にある雨宮星二郎邸の主は、明治初期、欧米を歴訪し基幹産業を興し製粉工場を作り軽井沢を開発。その後、鉄道王とか投機界の魔王と呼ばれた人ですよねと確認した。君の実家の祖先かと聞かれ、そうだと答えた。
小さい頃、母が、雨宮星二郎の子孫だと言い、だから、私たちも働かずに、ここで優雅に暮らせるのよと事も無げに語ったことを思い出した。その後、2011年を迎えると、雨宮ほたるは、悪夢を見たり激しい頭痛に襲われた。
その夢と言うのは、水が押し寄せてくるシーンばかりだった。そのうち、大きな地震のような揺れを感じて、かなりの寝汗をかく様になった。それでも頭痛薬を飲みながら、過ごした。
やがて2011年3月11日、雨宮ほたるは、耳鳴りと頭痛で、最悪の体調であった。昼飯は、おかゆを食べて、横になっていた。そして3時が過ぎると、頭痛が、ひどくなり奥さんに出かけるなと言明した。
14時46分、突然、大きな地震に襲われ、雨宮ほたるは、外に出るなと叫んだ。頑丈な風呂場に駆け込んだ。つまり東日本大震災を事前に予知したのだった。
時は、流れ、2019年2月14~23日、台湾へのクルーズに奥さんを誘った。その旅行で、満重先生と親しくなった。その後、横浜で行われる内科の学会に満重先生が来るとわかると、中華街での食事に誘った。
その席で、奥さんが、実は、うちの人は、東日本大震災の前に東北で大きな事件が起こると言ったり、今までも何回か、大事件の前に予知したことがあるのですと語った。
そして、雨宮の実家の上田の陰陽師の話をして揚羽蝶「あげはちょう」の家紋の話をすると顔面蒼白となった。満重先生が、学生時代から安倍晴明の大ファンで、陰陽師の末裔の研究をした時代があると話し始めた。
雨宮ほたるは、その後、退院。11月になり、満重先生から電話が入り、先生の友人で陰陽師研究の第一人者の長井さんと共に、陰陽師関連の資料を見せて欲しいと言われ、承諾した。
11月21日、満重先生と長井さんが、雨宮の家に来た。陰陽師関連の資料を見せてと言い見始めた。そして、この話は、口外しないし関連資料の写真を世に出すこともしないと宣言した。
資料の入った大きな箱を空けて、次々と資料を見ていくと小さな声だが、わーと言う小さな歓声が上がった。行方不明になったT家の揚羽蝶「あげはちょう」の門が、これかと驚いた。
その他、天文学の星の位置と季節の図なども見た。最近も妙な夢を見るかと満重先生が聞くので、えーと雨宮が答えた。具体的にはと聞くと、何の関連もない断片的な物ばかりと話した。何でもよいから、教えてくれと言った。
最初に、狭い洞窟から小さな蝙蝠「こうもり」が出てきた。その後、大きな市場で、数人の人が、バタバタ倒れる光景が見えた。倒れた人たちが、息が苦しい、助けてと言って絶命した。
その人たちのいでたちはと聞かれ、多分東洋人だが、日本人ではないと答えた。12月が明け、12月8日、再び、雨宮が、倒れて近くの横浜労災病院に入院。満重先生が担当の先生に状況を聞いて回復したと言われ満重先生が、雨宮の病室へ入った。
その時、雨宮が、もう、すでに新しい病気の流行が拡大してと告げた。すると12月下旬、中国の内陸部で、原因不明の感染症が発生したらしいと満重先生の所に情報が、入ったと語った。
12月31日、中国の武漢市当局は初めて「原因不明の肺炎患者が27人いる」と発表。その多くが市場の関係者だ伝えた。リストを入手した中国メディアは、一番早い発症は、50代女性の12月11日だったと告げた。
やがて2020年が、訪れ、この時、予想も出来ない大事件が起きた。それは、日本だけでなく、ヨーロッパ、アジア、南米、アフリカ、全世界が、恐怖のどん底に落とされるとは、その時、全く、想像も出来なかった。
「雨宮ほたる」が大学の友人と軽井沢へ行った時、市村記念館「旧近衛文麿別荘」に立ち寄った。その洋館の建物見え、雨宮ほたるが、以前、見た光景だと思い出した。近くに古い民家が見え、背中がぞくっとした。
中軽井沢にある雨宮星二郎邸の主は、明治初期、欧米を歴訪し基幹産業を興し製粉工場を作り軽井沢を開発。その後、鉄道王とか投機界の魔王と呼ばれた人ですよねと確認した。君の実家の祖先かと聞かれ、そうだと答えた。
小さい頃、母が、雨宮星二郎の子孫だと言い、だから、私たちも働かずに、ここで優雅に暮らせるのよと事も無げに語ったことを思い出した。その後、2011年を迎えると、雨宮ほたるは、悪夢を見たり激しい頭痛に襲われた。
その夢と言うのは、水が押し寄せてくるシーンばかりだった。そのうち、大きな地震のような揺れを感じて、かなりの寝汗をかく様になった。それでも頭痛薬を飲みながら、過ごした。
やがて2011年3月11日、雨宮ほたるは、耳鳴りと頭痛で、最悪の体調であった。昼飯は、おかゆを食べて、横になっていた。そして3時が過ぎると、頭痛が、ひどくなり奥さんに出かけるなと言明した。
14時46分、突然、大きな地震に襲われ、雨宮ほたるは、外に出るなと叫んだ。頑丈な風呂場に駆け込んだ。つまり東日本大震災を事前に予知したのだった。
時は、流れ、2019年2月14~23日、台湾へのクルーズに奥さんを誘った。その旅行で、満重先生と親しくなった。その後、横浜で行われる内科の学会に満重先生が来るとわかると、中華街での食事に誘った。
その席で、奥さんが、実は、うちの人は、東日本大震災の前に東北で大きな事件が起こると言ったり、今までも何回か、大事件の前に予知したことがあるのですと語った。
そして、雨宮の実家の上田の陰陽師の話をして揚羽蝶「あげはちょう」の家紋の話をすると顔面蒼白となった。満重先生が、学生時代から安倍晴明の大ファンで、陰陽師の末裔の研究をした時代があると話し始めた。
雨宮ほたるは、その後、退院。11月になり、満重先生から電話が入り、先生の友人で陰陽師研究の第一人者の長井さんと共に、陰陽師関連の資料を見せて欲しいと言われ、承諾した。
11月21日、満重先生と長井さんが、雨宮の家に来た。陰陽師関連の資料を見せてと言い見始めた。そして、この話は、口外しないし関連資料の写真を世に出すこともしないと宣言した。
資料の入った大きな箱を空けて、次々と資料を見ていくと小さな声だが、わーと言う小さな歓声が上がった。行方不明になったT家の揚羽蝶「あげはちょう」の門が、これかと驚いた。
その他、天文学の星の位置と季節の図なども見た。最近も妙な夢を見るかと満重先生が聞くので、えーと雨宮が答えた。具体的にはと聞くと、何の関連もない断片的な物ばかりと話した。何でもよいから、教えてくれと言った。
最初に、狭い洞窟から小さな蝙蝠「こうもり」が出てきた。その後、大きな市場で、数人の人が、バタバタ倒れる光景が見えた。倒れた人たちが、息が苦しい、助けてと言って絶命した。
その人たちのいでたちはと聞かれ、多分東洋人だが、日本人ではないと答えた。12月が明け、12月8日、再び、雨宮が、倒れて近くの横浜労災病院に入院。満重先生が担当の先生に状況を聞いて回復したと言われ満重先生が、雨宮の病室へ入った。
その時、雨宮が、もう、すでに新しい病気の流行が拡大してと告げた。すると12月下旬、中国の内陸部で、原因不明の感染症が発生したらしいと満重先生の所に情報が、入ったと語った。
12月31日、中国の武漢市当局は初めて「原因不明の肺炎患者が27人いる」と発表。その多くが市場の関係者だ伝えた。リストを入手した中国メディアは、一番早い発症は、50代女性の12月11日だったと告げた。
やがて2020年が、訪れ、この時、予想も出来ない大事件が起きた。それは、日本だけでなく、ヨーロッパ、アジア、南米、アフリカ、全世界が、恐怖のどん底に落とされるとは、その時、全く、想像も出来なかった。
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