徳川泰平の秘密

ハリマオ65

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21話:アメリカ同時多発テロと影響

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 しかし、2001年9月11日に、アメリカニューヨークのワールドトレードセンターにハイジャックされた2つの大型ジェット旅客機が衝突し、ワールドトレードセンター南棟ビルが倒壊するという大惨事が起きた。アメリカに対するビンラディン率いるアルカイーダによる、アメリカ同時多発テロ事件が起き、世界中に衝撃を与えた。

 その後アメリカ国防総省本庁舎・ペンタゴンにハイジャクされたアメリン航空77便が総突して爆発炎上。そして、アメリカ人たちは、ショックを受け、その影響は長く続いた。そのために、徳川太郎が、ホンダ狭山工場で、研修後2002年からアメリカのホンダジェットの工場へ行くはずだったのが、1、2年延期となった。

 その後、毎月、1回、土日に、有名ホテルでの投資勉強会が行われ、父を誘い、母の具合の良いときに、一緒に出かけた。翌月、日比谷の帝国ホテルで勉強会があり、昼食付きで、話を聞いたが、父は、途中で、帰っても良いかと聞き、OKだったので、昼食をいただいて、珈琲を飲んで1時間ほどで帰っていった。

 徳川泰平は、2時間きっちりの話を聞いていた。特に高金利通貨を5年定期預金で、現在8%、高い時10%。低いとき4%で運用するのは、リスクが少なくて、1口1万単位なので、12口だと、毎月で1年、最大60口で毎月、5年の定期預金をするのが理想的ですと、教えてくれた。

 安いときに買って高い時に売るという、為替投資もメリットあるが、その場合は、自己資金の100倍まで売買できる、FX取引が、日本でも解禁されたので、そっちの方が良いと教えてくれた。その他、新興国の代表的な株指数、日本で言えば、日経225のようなものを指数で買うETFが米国で流行っていると教えてくれた。

翌月は、パレスホテルで行われ、父を誘ったが、いかないと言われたので、1人で行くと、この日も昼食をいただいた後、話が始まり、イギリスの世界でも代表的なマンという、ヘッジファンドの日本支店、支店長がヘッジファンドの過去の実績や、投資の手法について、説明していたが、手法は難しくて理解できなかったが実績が年10%を越えてた。

 しかし、目標利率を超えた場合、手数料が値上げされて、投資家への分配が減るのが気になって、買う気にはならなかった。勉強会を終えると、買いたい人はどうぞと、勧誘をしてるでは無いか、そうか、そう言うやり口なんだと、始めて勉強会へ招待する理由がわかった。翌月は、新宿のヒルトンホテルで勉強会が開かれた。

 そこに、出かけると、今回は、中国株の将来性というテーマで、今迄の、中国株の上昇と、人口の多さから、予測した、中国株のチャートを書いて、買うように、斡旋した。一緒に、来て説明していたので、MM証券で、以前の不祥事を知っている徳川泰平にとっては、あれ、MM証券、まだ存在してるんだと不思議な感じがした。上場もしていないし、数年前、不祥事で厳重注意を受けて、営業停止になったことを覚えていた。
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