無頼・証券マン、哲二

１１話：子供が小学生とレーガノミクス

　１９８０年に小田健一が近くの小学校に入学して近所の仲間と集団登校した。１９８０年で３年満期のスポットファンドが満期を迎え１６９０万円となった。１９８０年代はじめ日本は対米輸出の急増により世界最大の貿易黒字国となる。経営の合理化や産業構造の転換を終えた日本は国際競争力を強め、欧米諸国に集中豪雨的と呼ばれる激しい輸出をして、貿易摩擦が深刻化していった。

　１９８１年にアメリカの大統領に就任したレーガン大統領はアメリカの経済力と軍事力の強化を図ろうとした。それまでのケインズ政策とちがって 「小さな政府 」を主張したレーガンは、政府支出の抑制、大幅な減税、規制緩和などのレーガノミクスと呼ばれる政策を行った。

　しかし一方で軍事支出の激増によって財政赤字は拡大しアメリカは高金利政策をとったのでドル高になりアメリカの輸出競争力を弱めた。１９８０年代のアメリカは財政赤字と経常収支の赤字が同時に進行する 「双子の赤字」に悩まされアメリカ国内では保護主義が台頭し始めた。

１９８１年４月にソニー株を２６５０円で株を１万株売り、税引き路利益が１６１６万円となり投資残高が１８１４万円となった。その後、１９８１年６月にトヨタ株を１０００円で１.３倍分割していたので１９５００株を売り税引き後利益が１２４４万円となり投資残高が３０５８万円となった。

　１９８１年８月１２日にＩＢＭがマイクロソフトのＤＯＳ、ディスク・オペレーティング・システム搭載のＩＢＭ－ＰＣを発表し、新しもの好きな小田哲二は購入してパソコンを勉強し始めた。１０月には休暇を取って伊豆の伊東と熱海に出かけて温泉に入って海を眺めて金目鯛を食べて子供達と海岸を散策して遊んできた。

　１２月には横浜中華街で家族４人で中華料理で忘年会をして楽しんだ。やがて１９８１年が終わり、１９８２年を迎えた。１９８２年２月にはトヨタ株が下落し５５０円で２万株１１００万円で買い、投資残高が１９５８万円となった。

　１９８２年４月に長女の小田小百合が近くの小学校に入学し、お兄ちゃんの健一と登校していった。１９８２年、夏に休暇をとって８月１７日から３泊で北海道旅行を計画した。朝７時に家を出て羽田から昼に千歳に飛び空港で昼食を取りレンタカーを借りて占冠から富良野のラベンダー畑を見学して回り、多くの写真を撮って北上して美瑛の丘を散策してから一休みして、旭川の町に入りホテルにチェック
インした。

　翌日は北海道、三大名橋の旭橋を散策した。その橋は、大きな石狩川にかかっていた。その後、常盤公園を散歩して昼食を取ってから天然温泉に入り汗を流して、ゆっくりしてホテルに戻った。夕飯をとって疲れたので早めに
床についた。

　翌朝は朝６時に起きて車で北上して士別、名寄とひたすら稚内へ向けて走り昼に稚内に到着した。稚内駅近くで昼食を取り、一休みして北海道最北端の岬、野寒布岬の灯台、恵山泊漁港公園で休んで、車で氷雪の門と広々とした海を眺めて公園を散策してきた。

　午後３時過ぎにホテルにチェックインして港の近くの日帰り天然温泉にでかけて、ゆっくり温泉に入ってから、そこで夕食をとって、ホテルに帰って早めに寝た。翌朝、朝６時におきで、車を飛ばして、昼過ぎに旭川について昼食を取り一休みした。その後、南下して夕方５時過ぎに札幌に入りホテルに入って、夕食をとって
早めに床に入った。

　翌日の早朝、大通公園を散策してホテルの精算を終えて１０時過ぎに千歳空港でレンタカーを返して、羽田行きの飛行機で午後１時半に羽田に到着して、午後３時過ぎに池袋の自宅マンションに帰ってきた。その後、１９８２年１０月にはソニー株が下がり１３００円で１万株１３００万円で買い投資残高が６５８万円となった。