無頼・証券マン、哲二

ハリマオ65

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13話:子供の教育とプラザ合意

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 長男の健一も長女の小百合も気に入ってくれたようだ。秋になって山梨・甲府の温泉に出かけて風呂に入って子供が寝てから子供の将来のことで、奥さんと話すと、哲二も香織さんも親に恵まれなくて、親の愛情に飢えて育った、同じ環境だった事が良くわかり、子供の教育の大事なことでは意見が一致した。

 その後、家に帰って長男の健一も長女の小百合にも早稲田に入って教養を身につけて世界で戦える大人になりなさいと言うと頑張るといってくれたので、今後の進路は決まった。やがて1984年が終わり1985年となった。
 今年も初詣でに出かけて家内安全、商売繁盛、子供の健康をお願いしてきた。

 仕事始めて、まもなく1985年1月5日にトヨタ株が下がってきたので1220円で3万株買い、投資残高が4815万円となった。その後1985年3月4日にソニー株を5000円で1万株を売り、税引き後利益が2940万円となり投資残高が7755万円となった。

 この年、カローラが10年になるので大金が入ったので決算セール時期の3月に300万円でクラウン・ロイヤルサルーンを購入し投資残高が7455万円となった。乗り心地も良いし格好良く、いかにも富裕層といった感じがした。早速、今年の夏は避暑に8月17日からクラウンで八ヶ岳の麓の清里の山梨県立まきば公園で羊をみたり、雄大な山の景色をながめ、散策して、冷たい川にはいり、涼んで、野辺山の高原の宿に泊まった。

 その宿の天然温泉にゆっくり入って、英気を養って帰って来た。しかし、時代は非常にも日本にとって不利な方へ向かいつつあった。そしてプラザ合意が国民に秘密裏に行われ、日本経済は長い坂道をひたすら
下っていくことになるのだった。

 プラザ合意、1985年9月22日にニューヨークのプラザホテルで開催された先進5ヵ国蔵相・中央銀行総裁会議G5で討議されたドル高是正のための一連の合意事項の事。当時アメリカは巨額の財政赤字や高金利を背景にドルの独歩高を通じて膨大な貿易収支の赤字を発生させ世界的な対外不均衡が問題となっていた。

 さらにアメリカ国内で台頭してきた保護貿易主義に対抗する事ともありドルの独歩高の修正を通じて対外不均衡を為替レートの調整で是正しようとした。この合意に基づき各国はドル売りの協調介入に乗出し円・ドルレートでみれば1ドル=240円台となっていたが,1985年末には1ドル=200円まで一気に修正された。

 その後も一貫してドル安が続いたため,今度は過度のドル安がアメリカのインフレ圧力を増すとの懸念が台頭し87年2月のルーブル合意へといたった。このプラザ合意は 経常収支の赤字国・黒字国が双方の責任として政策協調を行う事。次に変動相場制度を継続する事。

 ミスアラインメント「実質レートの均衡価からの乖離」の発生時には協調介入を行うという点で,その後の国際通貨制度を方向づけるものであった。以後の世界経済に少なからず影響を及ぼした歴史的な合意だったが、その内容は事前に各国の実務者間協議において決められており、この会議自体はたった20分で合意に至る形式的なものだった。

プラザ合意の内容を平たく言えば、米英仏独が日本に円高を迫ったというだけの話に過ぎない。日本の円は安すぎる。だから、日本製品が世界に安く出回る。その結果、欧米諸国は自国の製品を売れない。12月24日から熱海に宿を取り、家族団らんの温泉旅行を楽しんで、健一に来年は早稲田中等部へ合格する様に勉強しろと伝え健一自身も楽しみにしていると答えた。やがて1985年が終わり1986年を迎えた
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