無頼・証券マン、哲二

３６話：豪ドル投資と熱海に住む

　最終的には、オーストラリア・ニュージランド銀行で２０００年１０月からの豪ドル口座を開いて２０００年１１月１０日に電話で５６円で豪ドル、２００万ドル買いをいれて１.１４億円で残金が２.８６億円となった。

　その後、子供達はアメリカで仕事をして、めったに日本に帰ってこなくなったので東京に住む意味がなくなり、どこに住むか考えていると、奥さんが熱海に住みたいと言うので中古マンションを見に行くと同年代と思しき女性が経営する町中の不動産屋に入り事情を話した。

　すると、それならマンションを購入するのじゃなくて賃貸で借りた方が良いと言い、今迄も元芸能人、経営者、小説家など、お金持ちがマンションを買ったが、年を取って老人ホームに入居するときに購入したマンションの処理に苦慮した事例を多く見てるので身軽な方が良いから賃貸にした方が良いと言ってくれた。

　もちろん新築マンションなんてなく、古いマンションになるが源泉をひいてるマンションを２つ教えてくれ、このどっちかが良いと奨めた。２ＤＫで管理費込みで総額１０万円と言うので高い値というと、温泉３万円、維持管理費３万円、家賃が４万円、つまり何もなければ４万円だと言った。

　そこで２ケ所を回ると両方ともかなりの坂道であったがどちらも海が見える良い物件だった。しかし、トイレ、台所も古いタイプで毎日、自炊する感じではなかった。中高年が多いので御飯は炊いて２人暮らしの料理には困らないと言った。

　そして、最後に、奥さんが不動産屋の女社長に、あなたならどっちにしますと聞くと、私は少し古いけど管理人が１人常駐し３人の清掃スタッフがいて、温泉の質も良い、こっちのマンションに決めると言うと、マンションを見せて下さいと奥さんが言い、女社長の車で、そのマンションへ行った。

　社長が、良かったら温泉に入っても良いわよと言うので入る事にした。少し熱めの湯で風情がある温泉の色、更に窓から熱海の海が見えた。１０分位で十分に身体が暖まり気分が良かった。

　そして、奥さんが、ここにしましょうとうので、哲二が契約しますと言って、契約書を読み始め、退去申請すると申請日から３ヶ月分の家賃を支払って退去できることと書いてあった。また、親類縁者を１泊１室５千円で利用できる外来用の部屋が５室あると書いてあった。そして、入居者の紹介で予約して、あらかじめ宿泊の日時と氏名を管理人さんに伝えておけば利用できる仕組みになっていると教えてくれた。

　その後、１２月になり、それでも、凍えるほどの寒さがなく、生活して、２０００年が終わり２００１年を迎えた。１月になり寒い日が多くなり、１月１２日から１ケ半の間、那覇のマンスリーホテルを予約して、１月１２日
の朝６時半の列車で蒲田経由で羽田空港へ８時過ぎに便で、沖縄に向かった。

　１１時頃、那覇空港に到着し、タクシーで那覇のホテルに到着し１ＤＫ２ベッドの部屋にチェックインし、昼食をとりに出かけて、必要な物を近くの商店街で買い集めた。そして、ホテルが繁華街の中にあり何をするにも便利だった。数日後に首里城を見学に行き、白の高台の景色の良さに感動した。