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23話:速水家の土地の売却
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こうして2012年、年末は、両親の住む、鴨川へ行ったが、最近、速水賢吉の食欲が落ちているのが心配だと、奥さんが、話していた。その後、近くの温泉ホテルに泊まって、東京の自宅に帰って来た。2013年1月16日、アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設をイスラム武装勢力が襲撃、日本人を含む多数が人質にされた。
アルジェリア軍が17日、施設内に突入、武装ヘリコプターも投入して犯行グループの32人を殺害したが、人質も巻き添えになり外国人39人が死亡。日本人の犠牲者はプラント建設大手「日揮」の10人で、国籍別では最も多かった。事件は北アフリカの国際テロ組織、イスラム・マグレブ諸国のアルカイダから離脱したベルモフタール司令官率いる過激派「覆面旅団」が実行。背景にはアルジェリア政府と過激派の長年の対立が、あった。
安倍政権の経済政策「アベノミクス」が始動。1に金融緩和、2に財政出動、3に成長戦略-の「三本の矢」を好感した市場では、年初から円安・株高が進み、景気回復ムードが高まった。特に黒田東彦総裁を迎えた日銀は、4月4日、消費者物価上昇率を2年で2%に引き上げる目標を掲げ、大量の国債買い入れで資金供給量を倍増させる「異次元の金融緩和」を決定。
政権交代前に比べ、円相場は1ドル・103円台と20円超も下落し、日経平均株価は一時、約2倍の1万6000円近くまで上昇した。ただ、第3の矢である成長戦略の実行は遅れ気味。デフレ脱却は道半ばで、カギを握る賃金増にも不透明感が残っている。これにより東京でも土地の売買が、活発になりはじめ特に、海外、中国人の買い意欲が、強いと不動産屋さんが、教えてくれた。
10月1日、政府の閣議で、現行5%の消費税率を2014年4月から予定通り8%に引き上げることを決めた。社会保障制度を持続可能なものにするとともに財政健全化を図るためで、税率引き上げは1997年4月以来17年ぶりとなる。消費税増税は民主党政権下で制定された関連法に明記されていたが、実施判断は「景気条項」で条件が付けられていたため延期を求める声も噴出。
最終的には、直前に発表された国内総生産「GDP」や日銀短観などの経済指標を見極めた上で、安倍晋三首相が実施を決断した。12月には、増税による景気落ち込みの緩和を狙う5.5兆円の経済対策がまとまった。日本列島は、台風や大雨の影響で、各地で土砂崩れや増水などの被害が相次いだ。東京・伊豆大島で10月16日に起きた台風26号に伴う大規模な土石流災害では、35人が死亡4人が行方不明。
大島町はこの時、住民に避難勧告を出しておらず、応に批判が集中。9月16日に上陸した大型の台風18号は西日本から東北にかけて広い範囲で被害をもたらし6人が死亡、1人が行方不明。上陸を控え気象庁は8月30日から運用を開始した特別警報を京都、滋賀、福井の3府県に初めて出した。夏以降の豪雨による土砂災害などで山口、島根、秋田、岩手各県で死者が出た。
それにしても最近の異常気象は、ひどい。その後、11月に不動産屋から、速水に電話が入り、この周辺の土地を購入したいという外国人からの希望が、入ったらしいという情報が舞い込んだ。もちろん大手不動産会社の仕事なので、詳細は分からない。しかし、この地区の広い土地に海外ブランドの大型ホテルを建てる構想が持ち上がっているらしいとの一報が、入った。詳細は、また、わかり次第、連絡すると言われた。
もし、購入希望が、出たら、更地にすることは、できるんですよねと聞かれ、えー、そうするつもりですと告げ、できるだけ高く売りつけてくださいねと、念を押しておいた。ホテルの土地なら値切られる事は、ほとんどないから大丈夫だと不動産屋が言い、それよりも希望する土地の買収する方が、実は、手間がかかり、大変なんだと答えた。
こうして、2013年が終わり、2014年を迎えた。1月、速水夫妻は、近くの神社に初詣に行き、家内安全と父の長寿を祈願、投資の成功を祈願してきた。2月14~15日にかけて関東・甲信地方を中心とした各地で再び大雪となった。山梨県甲府市で、過去最大となる積雪114センチを記録した。
アルジェリア軍が17日、施設内に突入、武装ヘリコプターも投入して犯行グループの32人を殺害したが、人質も巻き添えになり外国人39人が死亡。日本人の犠牲者はプラント建設大手「日揮」の10人で、国籍別では最も多かった。事件は北アフリカの国際テロ組織、イスラム・マグレブ諸国のアルカイダから離脱したベルモフタール司令官率いる過激派「覆面旅団」が実行。背景にはアルジェリア政府と過激派の長年の対立が、あった。
安倍政権の経済政策「アベノミクス」が始動。1に金融緩和、2に財政出動、3に成長戦略-の「三本の矢」を好感した市場では、年初から円安・株高が進み、景気回復ムードが高まった。特に黒田東彦総裁を迎えた日銀は、4月4日、消費者物価上昇率を2年で2%に引き上げる目標を掲げ、大量の国債買い入れで資金供給量を倍増させる「異次元の金融緩和」を決定。
政権交代前に比べ、円相場は1ドル・103円台と20円超も下落し、日経平均株価は一時、約2倍の1万6000円近くまで上昇した。ただ、第3の矢である成長戦略の実行は遅れ気味。デフレ脱却は道半ばで、カギを握る賃金増にも不透明感が残っている。これにより東京でも土地の売買が、活発になりはじめ特に、海外、中国人の買い意欲が、強いと不動産屋さんが、教えてくれた。
10月1日、政府の閣議で、現行5%の消費税率を2014年4月から予定通り8%に引き上げることを決めた。社会保障制度を持続可能なものにするとともに財政健全化を図るためで、税率引き上げは1997年4月以来17年ぶりとなる。消費税増税は民主党政権下で制定された関連法に明記されていたが、実施判断は「景気条項」で条件が付けられていたため延期を求める声も噴出。
最終的には、直前に発表された国内総生産「GDP」や日銀短観などの経済指標を見極めた上で、安倍晋三首相が実施を決断した。12月には、増税による景気落ち込みの緩和を狙う5.5兆円の経済対策がまとまった。日本列島は、台風や大雨の影響で、各地で土砂崩れや増水などの被害が相次いだ。東京・伊豆大島で10月16日に起きた台風26号に伴う大規模な土石流災害では、35人が死亡4人が行方不明。
大島町はこの時、住民に避難勧告を出しておらず、応に批判が集中。9月16日に上陸した大型の台風18号は西日本から東北にかけて広い範囲で被害をもたらし6人が死亡、1人が行方不明。上陸を控え気象庁は8月30日から運用を開始した特別警報を京都、滋賀、福井の3府県に初めて出した。夏以降の豪雨による土砂災害などで山口、島根、秋田、岩手各県で死者が出た。
それにしても最近の異常気象は、ひどい。その後、11月に不動産屋から、速水に電話が入り、この周辺の土地を購入したいという外国人からの希望が、入ったらしいという情報が舞い込んだ。もちろん大手不動産会社の仕事なので、詳細は分からない。しかし、この地区の広い土地に海外ブランドの大型ホテルを建てる構想が持ち上がっているらしいとの一報が、入った。詳細は、また、わかり次第、連絡すると言われた。
もし、購入希望が、出たら、更地にすることは、できるんですよねと聞かれ、えー、そうするつもりですと告げ、できるだけ高く売りつけてくださいねと、念を押しておいた。ホテルの土地なら値切られる事は、ほとんどないから大丈夫だと不動産屋が言い、それよりも希望する土地の買収する方が、実は、手間がかかり、大変なんだと答えた。
こうして、2013年が終わり、2014年を迎えた。1月、速水夫妻は、近くの神社に初詣に行き、家内安全と父の長寿を祈願、投資の成功を祈願してきた。2月14~15日にかけて関東・甲信地方を中心とした各地で再び大雪となった。山梨県甲府市で、過去最大となる積雪114センチを記録した。
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