電子カルテの創成期

ハリマオ65

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第20話:会社の先輩に、相談機密情報の裏がとれたって?!

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 詳しくは言えないが、主に商社株の売買で2回ほど大きく稼いだと言った。最初300万円貯金し、証券会社に全額入れて、2回の株売買で、約1千万円稼いだと言った。きみも良かったら、一緒やらないかと行くと、全くわからないからできないと答えると、俺の同じ物を買えば良いよと話した。

 もちろん、全部成功するとは限らないし損することもあるかもしれないが用心深く、やれば、きっと、現在の日本は、きっと成長するから増えるはずだと言た。そこで、NECがTK80からPC9800まででどれ位、株価が上がったと聞くとTK80が1976年8月で1600円だった。

 PC9801発売が、1982年10月で8000円であるから、もう既に、約5倍になっていると答えるとホントと聞くので間違いないと言った。まだ上がるかなとは常本が聞くので上がると思うよと言い、もう既に、私は、その時、3千株、480万円で買って言ると打ち明けた。

 まだ、買った方が良いかなと、常本が聞くともう遅いとかもねと言った。株が下げてるとき買うものでもう既にかなり上昇してるから遅いと思うと断言。最後の一番興味もてる株はと聞くと、ソニー株と言った。ソニーねと聞いて、僕も安いときに買いたいなと言い、常本は、N証券に証券口座を開き400万円を振り込んだ。

 そんな話をして、飲み終わって店を出る時、木下先輩が、さっきの話、俺以外、絶対な話すなよと、嘘なら笑い話で済むが、もし本当だったら大変なことだと、少し興奮していた。とにかく、早急に日本電気のアメリカ支社に、口の堅い、俺の大学の1年下の友人がいるから、調査させて、結果を君に報告すると約束すると言った。

 だから、しつこいようだが、絶対に他言無用で、頼むなと言うので男同志の約束は絶対、守ると、きりっとした顔で言った。やがて、9月、10月になると、朝、晩、寒い日も出て来た。そんな10月18日、2ケ月前に飲んだ木下先輩から昼休みに呼ばれ、今晩、以前の菊名の居酒屋で今晩20時、予定あいてるかと聞かれ、OKですと答えた。

 すると、詳しいことは、後でと言って、去って行った。20時、その店に行くと、時間通りに木下先輩が入ってきて、店の奥、隅の席に座った。そして開口一番、お前の情報、間違いないかもと言った。先に、まず、食おうと言い、すき焼きを木下先輩が注文した。そして、30分くらいで食べ終わり、木下先輩が話し始めた。

 クラリスというアメリカ、カリフォルニアのマッキントッシュの会社の子会社は、実在する。そして、何か、特殊なデータベースソフトをマッキントッシュとクラリスで研究しているという情報を日本電気でも入手したらしいが、それが、どういう風に新しいのか、はたまた、画期的なのかは、以前、不明だと言った。

 マッキントッシュのパソコンがグラフィックに優れて、メモリーも他社に比べて大きなメモリーを扱える。と言う事は高速処理が、他社、アイビーエム、日本電気、日本電気、日立に比べ早いと言う事だ。しかし、高価なメモリーを多く搭載すると言うことは、販売価格が、馬鹿、高い。

 まだ、マッキントッシュが完全にうごかせるものであれば、ディスプレー、フロッピーディスク、ハードディスク、キーボード、マウスを入れて最低でも100万円以上は、する。これでは、金持ちの道楽者でもない限り、買わない。そう言う事で販売数量は、多くない。

 そこでだ、君が言った、データベースに画像を入れると言うアイディアだが、もし、やれるとしたら、一番近いのがマッキントッシュだろうという話になった。そして、ここが一番肝心だからよく聞けと告げた。もし画像を入れられるリレーショナルデータベースが、パ-ソナル・コンピューターができれば、飛ぶように売れると語った。

 そうなれば、すごいことになる君が言った医者のカルテのデータベース化も可能。ありとあらゆる物に使える。実は、私が、そのアイディアを日本電気の研究所の君の上司に報告した。そう言うと、えー、ホントですかと聞き直した。

 だって実際にアメリカにいる自分の後輩に調査をさせて裏を取ったのは、僕だからと誇らしげに語った。もちろん君にもらった情報である事も十分にわかっているから、成功したあかつきには、利益を分け与えるから心配するなと言った。
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