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55話:老人施設とイタリア旅行のお誘い
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大雨の後の10、11月の岡山は、日照不足で、うすら寒い日々が続いた。そのため柑橘類、果物の生育に悪影響を及ぼした。また、引き続き雨の日が多く、気温も低く推移した。そのため農業、水産業の人にとっては、あまり好ましい状況ではなかった。そうして、2014年も終わり2015年を迎えた。東京にいる長男の健一は、子供も出産の事で、姫子は、年末、年始の皮膚医院の診療で忙しく戻ってこなかった。
2015年になっても岡山では、日照不足が続き、みかん、オリーブを始めとする農産物の発育には適さない状況だった。もちろん漁業も影響を受け、捕れる魚の量が少ないとの漁業協同組合でも、なげいていた。そんな日々が続いていた4月1日、地元の自治会長が岡山市市議議員と、県議会議員を違う日に、小山田聡の集会所に連れてきた。そしてこの所、岡山でも高齢化進んでいて、集会所を老人会議施設にしないかと話した。
その話によると、岡山でも老人介護施設が不足し始めて、1,2年後には、完全に足らなくなるので集会場を改装して老人施設にして、業者に貸して欲しいと言う話だった。改修費用は全て、岡山県と岡山市が無利子融資して老人施設を作ると言うのだ。その後、賃貸の老人施設として、業者に賃貸して欲しいと言うのだ。もちろん税制上の優遇措置もあるので、決して損な話ではないと説明していた。
お話だけは受け聞いておきますと、小山田聡が、岡山市会議員、県会議員にそれぞれ返事した。この施設を作った建築会社の社長も時代の流れに乗って方が良いかも知れないと小山田に話した。しかし、その後、すぐに具体的な話は、来なかったので、以前どおりの集会場の経営をしていた。すると、奥さんの良江さんが、今年は、イタリアに行ってみたいと言いだした。良江さんの友人の絹子さんが、イタリア好きで、是非、一緒にいきたいと言うので、行って見たいわと言った。
イタリアのミラノ、ヴェネツィア、ピサの斜塔、サンタ・マリア・デル・フィオーレ「フィレンツェ」、ローマ、バチカン、ポンペイ、ナポリ「カプリ島」の青の洞窟、アマルフィ、何て素敵なんでしょうと、うっとりとした顔で、語った。絹子さんの旦那さんも富裕層なのよと言った。
何で儲けたのかと、小山田聡が聞くと、何でも、お父さんが、お医者さんで、倉敷絹子さんが成人してから、外国の投資信託を定期的に購入していて、資産を増やしたと言った。でも最近は、日本でも良い投資信託ができてので、乗り変え始めているらしいと話していた。何でも、約40年で500万円が28倍になり、1億4千万円になったと話していたと聞くと、信じられないと言った。
一度、家にも招待して面会してみたらと言うので、小山田聡が、いつでも、呼んで来ても良いよと、奥さんに話した。その3日後の4月8日。奥さんの友人の倉敷絹子さんと夫の倉敷正吉さんが、小山田家を訪ねてきた。応接間に通して、倉敷夫妻が挨拶して、虎屋の羊羹をお土産に持ってきた。そこで、上等のお茶を奥さんが入れて、お茶しながら、お話しすることになった。倉敷正吉さんが自己紹介して、私は、女房のお父さんの病院の事務長をしていますと言った。
小山田さんは、地元岡山市民のための集会場を自費で建てたそうですねと言い、立派なことですと誉めた。そして、クルーズ会社をつくり、そこの会長をなさっているのですねと言い、漁業協同組合に融資して、大きな貢献をなさっている事も女房から聞いてますよと語った。これを聞いて照れくさそうに、そんなに、たいしたことではありませんよと笑いながら言った。その後、お酒を飲みますかと、小山田聡が聞くと倉敷夫妻が、両方とも先が弱いので結構ですと断わった。
小山田も、うちも実は、そうなんですと言った。よかったら紅茶でも、いかがですかと聞くと絹子さんが、それがありがたいと言った。うちではアールグレイですが大丈夫ですかと聞くと興味深そうに是非、飲ませていただきたいわと言った。少しお待ちくださいと言い小山田聡が、硝子容器にアールグレイをいれて持ってきた。そして、ラム酒に浸した、干しぶどうをガラス容器に入れてきた。絹子さんがそれは何ですかと聞くので干しぶどうのラム酒漬けですと言うとラムレーズンねと言いオシャレねと言った。
熱い紅茶に、これを入れて飲むと、本当に美味しくなるのですと小山田が言った。言われたとおりにして、絹子さんが飲むと、おいしいと叫んだ。何てオシャレなのと驚いていた。早速、うちでも、まねてみましょうと笑いながら言った。絹子さんの旦那さんも紅茶の香りを嗅いで、旨そうと言い、本当に美味しいなと言った。その様子を見ていた良江さんが、笑いながら、ちょっと工夫で、この旨さよと自慢げに言った。
2015年になっても岡山では、日照不足が続き、みかん、オリーブを始めとする農産物の発育には適さない状況だった。もちろん漁業も影響を受け、捕れる魚の量が少ないとの漁業協同組合でも、なげいていた。そんな日々が続いていた4月1日、地元の自治会長が岡山市市議議員と、県議会議員を違う日に、小山田聡の集会所に連れてきた。そしてこの所、岡山でも高齢化進んでいて、集会所を老人会議施設にしないかと話した。
その話によると、岡山でも老人介護施設が不足し始めて、1,2年後には、完全に足らなくなるので集会場を改装して老人施設にして、業者に貸して欲しいと言う話だった。改修費用は全て、岡山県と岡山市が無利子融資して老人施設を作ると言うのだ。その後、賃貸の老人施設として、業者に賃貸して欲しいと言うのだ。もちろん税制上の優遇措置もあるので、決して損な話ではないと説明していた。
お話だけは受け聞いておきますと、小山田聡が、岡山市会議員、県会議員にそれぞれ返事した。この施設を作った建築会社の社長も時代の流れに乗って方が良いかも知れないと小山田に話した。しかし、その後、すぐに具体的な話は、来なかったので、以前どおりの集会場の経営をしていた。すると、奥さんの良江さんが、今年は、イタリアに行ってみたいと言いだした。良江さんの友人の絹子さんが、イタリア好きで、是非、一緒にいきたいと言うので、行って見たいわと言った。
イタリアのミラノ、ヴェネツィア、ピサの斜塔、サンタ・マリア・デル・フィオーレ「フィレンツェ」、ローマ、バチカン、ポンペイ、ナポリ「カプリ島」の青の洞窟、アマルフィ、何て素敵なんでしょうと、うっとりとした顔で、語った。絹子さんの旦那さんも富裕層なのよと言った。
何で儲けたのかと、小山田聡が聞くと、何でも、お父さんが、お医者さんで、倉敷絹子さんが成人してから、外国の投資信託を定期的に購入していて、資産を増やしたと言った。でも最近は、日本でも良い投資信託ができてので、乗り変え始めているらしいと話していた。何でも、約40年で500万円が28倍になり、1億4千万円になったと話していたと聞くと、信じられないと言った。
一度、家にも招待して面会してみたらと言うので、小山田聡が、いつでも、呼んで来ても良いよと、奥さんに話した。その3日後の4月8日。奥さんの友人の倉敷絹子さんと夫の倉敷正吉さんが、小山田家を訪ねてきた。応接間に通して、倉敷夫妻が挨拶して、虎屋の羊羹をお土産に持ってきた。そこで、上等のお茶を奥さんが入れて、お茶しながら、お話しすることになった。倉敷正吉さんが自己紹介して、私は、女房のお父さんの病院の事務長をしていますと言った。
小山田さんは、地元岡山市民のための集会場を自費で建てたそうですねと言い、立派なことですと誉めた。そして、クルーズ会社をつくり、そこの会長をなさっているのですねと言い、漁業協同組合に融資して、大きな貢献をなさっている事も女房から聞いてますよと語った。これを聞いて照れくさそうに、そんなに、たいしたことではありませんよと笑いながら言った。その後、お酒を飲みますかと、小山田聡が聞くと倉敷夫妻が、両方とも先が弱いので結構ですと断わった。
小山田も、うちも実は、そうなんですと言った。よかったら紅茶でも、いかがですかと聞くと絹子さんが、それがありがたいと言った。うちではアールグレイですが大丈夫ですかと聞くと興味深そうに是非、飲ませていただきたいわと言った。少しお待ちくださいと言い小山田聡が、硝子容器にアールグレイをいれて持ってきた。そして、ラム酒に浸した、干しぶどうをガラス容器に入れてきた。絹子さんがそれは何ですかと聞くので干しぶどうのラム酒漬けですと言うとラムレーズンねと言いオシャレねと言った。
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