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27話:夜空の星見物と危ない投資話

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 最近の低金利でも2-3%、さらに、私どもでやっているこの地の企業への融資では3~9%で、3ヶ月から5年定期預金をやっていると言った。後は、円高、ニュージーランドドル安の時にニュージーランドドルを買っておけば比較的簡単に年金代わりになると説明してくれた。

これは、オーストラリアも同じかも知れないと言い、あとは、皆さんがオーストラリアとニュージーランド、どっちが好きかで、決めると良いと、熱心に説明した。参加していた高齢の男性が質問して良いかと聞くので、赤城社長が、どうぞと言うと日本の税務当局に見つかりませんかと質問した。

 それに対して赤城山が笑いながら、あなたが億単位のお金を運用するなら別だと言った。日本人は多くても100万円、または1万ニュージーランドル程度の少額を投資を調べるほど日本の税務当局も暇じゃないと言った。

 うちは、あくまでも年金プラス、アルファ程度の個人向けの有利な投資を考えていますので億単位の金なら世界中にあるオフショアのプラーベートバンクを探して下さいと言った。その後、中高年の方々がスタッフの若い男女に具体的な投資方法について面談していた。

 しかし山倉幸子と加藤福子はパソコンからカラーコピーしたと思われる資料をもらった。その後、赤城さんにお礼を言って会場を後にした。翌日、オーストラリのシドニーへ向かった。シドニーは社会科で習ったオペラハウスとハーバーブリッジが美しかった。

 ここでも日本人向けのツアーガイドの1日コースに参加してハーバーブリッジのすぐ近くの散歩道を散策。ハーバーブリッジの高台からの展望を楽しんだ。昼食はダーリングハーバーの海の幸を食べたが,新鮮で美味しかった。

 午後、タロンガ動物園、ロイヤル植物園をみてハイドパークを散策して、ダーリングハーバーで午後4時に解散となった。するとツアーを待ってたかのように、これから豪ドルの運用の話をワインを飲みながら聞いて見ませんかと言い、もちろん無料ですからご安心下さいと言われた。

 50歳前後の日にやけが元気そうな男性が話しかけてきた、最初、中高年の夫婦が10人程が参加すると言うので、山倉幸子と加藤福子もついて行くことにした。最終的にほぼ全員が,彼について徒歩10分ほどの事務所に入った。

 すると、そこには、長椅子と長テーブルが設置されて、学校の教室のようだった。そして、さっきの男性が自己紹介して以前、日本の自動車会社の会社員だったが忙しすぎるのに嫌気がさしてオールトラリアに移り住んだという。

 それも銀行が貸すのではなく、個人がファンドをつくって、そのファンドが事業者に貸し付ける制度が発達していたと言った。そこで、日本の低金利でお悩みの中高年の方々に,そのファンドに参加して5から10%の金利で投資をしてみませんかと言った。

 1口、百万円、または1万豪ドル単位と少額で1から5年で3から10%の運用益が約束されていると言った。そして関連資料が全員に配られた。何か、質問はとフロアーの人達に聞くと1人の男性が資金の保証はどうなっていますかと聞くいた。

 すると笑いながらありませんと言ったら、誰も投資しませんよねと笑った。実は、その小さなファンドを束ねて金融会社、日本で言う証券会社みたい会社が代行して個人と契約し5%~15%で保証をつけて個人の資金を預かっていると言った。

 そして金融会社が、自分達の利益分の3から5%を上乗せして資金を必要としている人に貸す仕組みだと言った。話を終えると何組かのカップルが担当の若者と話をしていた。帰り際、加藤福子さんが話をした人に日本から直接、金のやりとりするにはどこが良いのかと質問した。

 それに対し、1番は、オーストラリア・ニュージランド銀行,その他は、オーストラリアの3大銀行。シティバンク、最近はソニーバンクもはじめたと言った。すると山倉幸子が、日本でソニーバンク設立に携わったと言うと驚いた様に本当ですかと言った。
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