集団就職の星

ハリマオ65

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8話:智恵さんに破格の条件での転職の誘い

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 今の会社で現状では、智恵さんが、
「オンライシステムの仕事をしているが、いつ若手の優秀な技術職に仕事を取られるかわかりゃしないと言った」。「それに万が一、この話が駄目でも君なら、他の銀行でも、必ず欲しがるはずだと話した」。その話を聞いて、
「そうね、確かに銀行のノルマはきついし会社には銀行員は、使い捨てと思っている節も見られるしねと言った」。
「智恵さんが応募してみましょうと言うので海津努は、その方が良いと思うよと言った」。

「わかった本音の所、少し今の会社に対しての不信感もあったので決めたと言いビールを飲んで床についた」。翌朝、智惠さんは、すっきりとした感じで目覚めて朝食をとった。そして早速、今日、会社の上司に退社の話をして会社の反応を見てみますと言って元気に出社した。19時半頃に帰って来て、そのすぐ後、海藤努が帰って来た。海津は奥さんに、どうだったと聞くと
「会社側の反応は意外にクールで強く引き留められる事もなかったと告げた」。
「これで腹は決まったと言い退職しますと宣言した」。翌朝、智惠さんは清々しい顔で出社していった。

 その晩、早めに帰ってきて、既に夕飯の支度がしてあり海藤努が帰ってくると退職願を提出したと報告した。
「これで胸のつかえが取れて,すーとしたと言ってビールを空けて転職に乾杯と言ってビールを飲んだ」。久しぶりに、いつもの、素敵な智惠さんの笑顔が戻ってきて安心して、かなりの本数のビールをたいらげて、すぐ寝た。

 翌朝、今週の日曜日に、もう一度、あの転職会社の人に一緒に会って下さると海津に聞くので了解した。また同じ場所同じ姿で来ると言い駅のホームで会い個室のある喫茶店員入り退職した事を報告すると彼が今度の会社に、ご案内しますと言い、2人と喫茶店を出てタクシーで、その転職することになる会社についた。

 会社の名前もなく入り口を入って奥のエレベータで上層階に行き廊下を数分歩き、大きな事務所のドアをノックした。すると50から60歳代と思われる白髪の賢そうな紳士が出て来て、ようこそお越し下さいましたと、慇懃に挨拶した。そして、景色の良い応接室に通されて、ちょっとお待ち下さいと言うと外人の男性と金髪の女性と白髪の紳士の3人が座って自己紹介した。

 外人さんは、米国の人材スカウト会社の日本担当の責任者で女性は秘書さん。白髪の日本人は、日本支社長とわかった。そして白髪の紳士が、あなたは三菱銀行の本店で現在、銀行オンラインシステムのマネージャーをしてる人ですよねと言い金融商品の販売キャンペーンで2回も東京支店賞を、お取りになっていますねと詳しいことまで調べ上げていた。

「旦那さんは・・・と完全に調べあげているのに驚かされた」。智惠さんが、私は、御社に入社したら,どんな仕事をするんですかと聞くのとコーディネーターですと答えた。つまりソフトウエア、ハードウェア、営業管理部、本部の調整役で、仕事が上手く効率よく、運ぶ様にコミニュケーションをとる役割ですと言った。収入はいかほどですかと聞くと、すばり1500万円で役職は部長です。

「移動には会社の車を運転手付きで使って構いませんと言い新幹線グリーン車、飛行機はビジネスクラスでOKですと言い出張手当は1日1万円で、その外に外勤手当が5千円出ますと言った」。
「又、必要ならソフトウェア、ハードウェア技術者に仕事を与える権限も与えますと言った」。
それを聞いていた海津努は思わず、すごいとうなった。

 智惠さんが、現在、何人位の人を引き抜いたのですかと聞くと、それは、あなたにとって関係ないことですので、お答えできませんと言った。そして、これは契約書ですがサインして下さいと言ったので、ちょっと、お待ち下さいと言った。英文で書いたコメントを全て読んでからにしますので数分お待ち下さいと、言い、その書類に、じっくりと目を通した。
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