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2章
第5話 扉あけて
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心臓がバクバクと音を立てるのを感じながら、大きく息を吸い込んだ。
もう後には引けない。
「そうと決まれば今夜行こう」
「え!?今夜!?」
レオくんは目を丸くして驚いた。
まさか本当に今夜来るとは思っていなかったのだろう。
「女に二言は無い。善は急げ(?)」
自分でも何を言ってんのかよくわかんなくなってきた。
勢いで言ってしまっただけだ。
「オッケー!ありがとう!」
別れ話を回避できた安堵感からか、レオくんは満面の笑みで私の手を握った。
お店に連れていくことにも、俄然乗り気になっている。
(本当に営業ではないよね?あの指輪は一体…結婚!?いや、結婚ってワードは使ってなかったな……よくよく思い返すと)
そうしてモヤモヤと悩みながらもついに足を踏み入れてしまった。
ホストクラブという、これまで全く縁のなかった夜の世界へ。
店内に足を踏み入れた瞬間、外気とは違う明らかなタバコの匂いと、ギラギラとした照明に圧倒された。
落ち着かないままソファに案内され、周囲を見渡すと、男性たちが、女性客を取り囲んで楽しそうに談笑している。
「わぁー!ホスト初めてなんですか?」
隣に座った、いかにも若そうなホストが、興味津々といった様子で話しかけてきた。
「うん、だから変なこと言うなよ」
レオくんは少し照れたように後輩ホストに釘を刺す。
後輩ホストは「へいへーい」と軽く笑い飛ばし、レオと二人でキャッキャッと楽しそうに話し始めた。
その輪に上手く入れず、目の前に置かれた缶チューハイを手に取った。
初回特典という格安飲み放題の恩恵にあずかるしかない。
ホストクラブデビューを果たしてしまったけど……この後、無事に朝を迎えることができるのだろうか――。
不安と好奇心が入り混じる中、缶チューハイのアルコールが、じんわりと体に染み渡っていくのを感じた。
もう後には引けない。
「そうと決まれば今夜行こう」
「え!?今夜!?」
レオくんは目を丸くして驚いた。
まさか本当に今夜来るとは思っていなかったのだろう。
「女に二言は無い。善は急げ(?)」
自分でも何を言ってんのかよくわかんなくなってきた。
勢いで言ってしまっただけだ。
「オッケー!ありがとう!」
別れ話を回避できた安堵感からか、レオくんは満面の笑みで私の手を握った。
お店に連れていくことにも、俄然乗り気になっている。
(本当に営業ではないよね?あの指輪は一体…結婚!?いや、結婚ってワードは使ってなかったな……よくよく思い返すと)
そうしてモヤモヤと悩みながらもついに足を踏み入れてしまった。
ホストクラブという、これまで全く縁のなかった夜の世界へ。
店内に足を踏み入れた瞬間、外気とは違う明らかなタバコの匂いと、ギラギラとした照明に圧倒された。
落ち着かないままソファに案内され、周囲を見渡すと、男性たちが、女性客を取り囲んで楽しそうに談笑している。
「わぁー!ホスト初めてなんですか?」
隣に座った、いかにも若そうなホストが、興味津々といった様子で話しかけてきた。
「うん、だから変なこと言うなよ」
レオくんは少し照れたように後輩ホストに釘を刺す。
後輩ホストは「へいへーい」と軽く笑い飛ばし、レオと二人でキャッキャッと楽しそうに話し始めた。
その輪に上手く入れず、目の前に置かれた缶チューハイを手に取った。
初回特典という格安飲み放題の恩恵にあずかるしかない。
ホストクラブデビューを果たしてしまったけど……この後、無事に朝を迎えることができるのだろうか――。
不安と好奇心が入り混じる中、缶チューハイのアルコールが、じんわりと体に染み渡っていくのを感じた。
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