ヒロインの娘

めい

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ダグラス前侯爵の回想

誤解

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ミンティアは温泉療養地として生まれ変わっていた。

私のアンドレ家の手紙が良い方向に作用した。

ジェームス・アンドレアの手紙には
フィリップ・ダグラスには、王都で世話になった。
この手紙が届き援助を求められたら最大限の手助けをして欲しい。
と、書かれていたらしい。
封をした状態だったのて内容はわからなかったが、最大限の援助を請う手紙を侍女の求人と送ってしまっていた。

ガブリエラにアンドレア家の娘を侍女にとは、言われて手紙を書いたが、
アンドレア家を調べると、男爵家とはいえ裕福な一族らしく、当主の娘が侍女になり働く必要などない。
王都からは最低限しか人員を連れていかないため、ミンティアで働ける侍女や薬に詳しい者を紹介して欲しい旨を書いたつもりだった。

それが、アンドレア家で光魔法の治癒が使えるマーガレットの着任を決め。

ミンティアで侯爵を引退して、ゆっくり療養するつもりだと書いたら

温泉療養が出来るように、間欠泉からお湯を引き湖から水を引き込み大浴場が屋敷の裏に作られた。
新しく診療所兼教会を作る話まで進んでいた。


貴族たちの別荘を買収して他の利権者がいないので、マナーなど最低限で良いので、雇い入れる人たちには安心して欲しい。と書いたところ、

空き家は改装して長期滞在保養所にする予定だとか………

とにかくアンドレア家の最大限の援助は、想像を軽く越えていた。
ジェームスの金銭的に支出をしたものの、それほど大規模開発が出来るような金額ではなく、ほとんどがアンドレア家の魔法や男爵領の領民、ミンティアの民の協力により数ヶ月間で基礎を作り上げてしまったようだ。

アンドレア家としても、
光魔法を使えるものを多く輩出し、薬草の群生地を持ち、ポーションの研究が盛んなのに、魔物が出る森が近くにあり瘴気も少なからずあるため、病気の治療には向かず、不甲斐なく思っていたところ、
面倒な貴族たちとの交流はダグラス家に一任し、治療や環境整備を自由に任せてもらえる契約をジェームス侯爵と結び、嬉々として開発に手を貸してくれた。

湖の別荘地は貴族専用の療養地として開発し、ミンティアの村には平民用の診療所や療養施設もダグラス家とアンドレア家の資金援助で開設される予定となった。

リラックス出来る環境と温泉施設、マーガレットの治癒によりアイリスの笑顔と体調を取り戻した。

屋敷の温泉施設を解放をし、村の人たちとも交流を持ったり、充実した毎日を送れるようになったころから、
ジェームスの伝手を使い療養に来る貴族も増え、
いつしか、ミンティアは貴族たちの憧れの療養地に姿を変えたいた。

全てがジェームス・アンドレアからの贈り物だった。
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