箱入りの魔法使い

しゅん

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ジュリ

超人

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あの後、大量の金を錬金し、片っ端から鍵の在処を探してようやく売られていた店を見つけたので大金でそれを買い戻した。

鍵はフミヤが持った。

残りの鍵はまだ山のどこかにあるか、既に繁華街よりもっと先、遥か彼方に持ってかれている可能性もある。

「結局、ネロたちは金儲けしただけで何もしてこなかったな」

おかしい

「わざわざ二人も、しかも上位の番号の生徒を送り込んでまで僕たちを止めるつもりだったのに、これで終わり?」

あまりにもすんなり行き過ぎている。

そう、まるで最初からこうなる事が分かっていたかのような──

「リッカ、フミヤを見てないか?さっきから見えないが」

「トイレかなー?さっきまでいたよね?」

「おい、鍵を最後に持っていたのは──」

「「フミヤ」」

そうか、最初から、あの時から既に奴がこの作戦のキーだったのだ。

これで確実になったのは、ネロ達が見つけた鍵はまだ一つ。

大金も手に入れ、更にはこの実習のミッションの鍵を提出する。

完全勝利ということだ。

「何で真後ろにいたのに気づかなかったんだ!?」

「...フミヤの固有魔法か」

「山を急いで下りる。待ち伏せするか、遭遇するか、必ずアイツらを止める!」
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