箱入りの魔法使い

しゅん

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ジュリ

明日も明後日も

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「あ、来る」

そう思ったのは城の明かりから飛び出る影を見つけたからだ。

今気づけば足元に常に魔力を感じると思っていた。それはアレの仕業か。

「白衣野郎の仲間だな」

バルトロスとナルナル。

「なぁなんで着いてきたナルナル。コイツらは俺が今から戦うんだ」

「私も来たくなかったよ、プレリュードにはなんか断わりづらいんだよ」

土魔法、土針アースニードル

「話す余裕はないんだ、冷やかしなら早めに死んでくれ」

「なぁあの男、護衛団の親玉じゃねぇか。これはツいてるな」

「じゃ私は後ろの三人ね」

ナルナルはリッカとジャックとハルさんを見てきた。

まるで余り物を見る目だが、あの子にはそれほどの勝ち目があるのか?

「あれ、ナツの弟じゃん。何してんの?」

やはりハルさんは相手に知られているようだ。

「ただ、知りに来た。俺がどうするべきなのか」

僕よりきっと幼いはずなのに、ずっと大人に見える。

ハルさんのことは、僕は何も知らないんだな。

「そういやイチバンは?見えないけど」

イチバン?あいつが来ているのか?だがすれ違いすら起きてないが...

「ジャック、今すぐニィナの所に戻るんだ」

ハルさんは落ち着いてジャックに命令した。

「もう遅いかもしれない」

ジャックは深い理由を聞かず走って元来た場所を走った。

理由なんか聞かずともみんな分かっていた。

イチバンは今ニィナと対峙している。

そして、このままではきっとニィナは死ぬ。
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