箱入りの魔法使い

しゅん

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ジュリ

無双の鄉

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昔は何でもないただの人間、魔法使いだった。

普通に生まれ、普通に育ち、普通に結婚して...固有魔法なんかに目覚めなくても生活していけると思っていた。

そして結婚してから何年後かに、ジュリが産まれた。

ジュリはよく笑ういい子だった。

私はそれからもただの研究員でその時からナツとは仲が良かった。

しかしある日、妻が病にかかった。

すぐ治る、しかし事態はそうはならなかった。

妻は来る日も来る日も体が膨れ上がっていった。

治すことの出来ない病だ。

体内の魔力が何らかのせいで物質化し体内に蓄積されいつかはそれが破裂して病人は死ぬ。

私は必死だった。
だが答えはなかった。

妻がベッドで寝てる時も私は働いていた。その間、ジュリは全く構っていない。

「だったらジュリちゃんの魔力回路を奥さんに繋げればいいじゃないですか。親族なら接続に危険性は無いし、成功例もいくつかあります」

それからだ、ナツがそう言ったその日からどんどんおかしくなっていったんだ。
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