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28話 聖女の加護-オスカーside-
アーレンスからアーデルハイトとエリーゼが来てからというもの、フローラが自室のバルコニーで祈る頻度が増えたように思える。
毎日のように彼女の魔力が風に乗って流れていくのを感じる。
不安なのだろうか。この屋敷に居たいと、そういう想いを込めて祈っているのだろうか。
アーレンス城侵攻の時にフローラと出会い、魔法杖も使わずに白魔法を発動したことはずっと不思議に思っていた。何か特別な力があるのだろうか。
しかし、今の今まで彼女に人並みの幸せを知ってもらうことに専念していたため、いつしか俺の頭の中から薄れていっていた。
その事が再び俺の脳裏によぎるようになったのは、フローラと身体を重ねてからだった。
直に伝わってくるその魔力に、俺は再び不思議さを覚えた。それからというもの彼女がバルコニーで祈っているのを度々感じるようになった。
俺も自室からバルコニーへと出て彼女のいるバルコニーを確認すると、手を合わせて祈りを捧げ、まるでその祈りに答えるかのように柔らかな風が吹き、彼女の魔力が風に乗ってシュナイダー領中へと流れていっていた。
⸺⸺そこで俺は確信した。
最近のシュナイダー領の景気の良さは、彼女の魔力によるものだ。不思議な魔力の正体、それは“聖女”の力を秘めた聖なる魔力だ。
そう考えると全ての辻褄が合う。
今までアーレンス城の地下に渦巻く黒い地脈が暴走をしなかったのも、アーレンスの領土の作物の育ちが良かったのも。
フローラがこちらに嫁いだ途端、不作になり再び人々の恨みの魔力がアーレンス城地下の黒い地脈を再び刺激し始めたのも。
全て彼女の加護によるものだ。
恐らくフローラ自身はその事に気付いていない。あくまでも無意識のうちにやっているんだ。
⸺⸺
俺は再びフローラの魔力の流れを感じ、バルコニーへと出ると、彼女が祈りを捧げているのを確認できた。
すると、ふと彼女の魔力の流れが途切れ、彼女の身体がゆっくりと倒れていくのを目撃する。
「フローラ!?」
俺は咄嗟にバルコニーからバルコニーへと飛び移り、フローラの身体を抱きとめた。
「フローラ、おい、しっかりしろ、フローラ!」
「……オスカー、様?」
彼女はすぐにゆっくりと目を開け、不思議そうな表情で俺を見つめていた。
「大丈夫か、気分はどうだ?」
俺はフローラをお姫様抱っこして彼女の部屋へと入り、ソファにそっと寝かせる。
「何だか、とてもお腹が空いてしまいました……」
それを聞いて俺はホッと胸を撫で下ろした。
毎日のように彼女の魔力が風に乗って流れていくのを感じる。
不安なのだろうか。この屋敷に居たいと、そういう想いを込めて祈っているのだろうか。
アーレンス城侵攻の時にフローラと出会い、魔法杖も使わずに白魔法を発動したことはずっと不思議に思っていた。何か特別な力があるのだろうか。
しかし、今の今まで彼女に人並みの幸せを知ってもらうことに専念していたため、いつしか俺の頭の中から薄れていっていた。
その事が再び俺の脳裏によぎるようになったのは、フローラと身体を重ねてからだった。
直に伝わってくるその魔力に、俺は再び不思議さを覚えた。それからというもの彼女がバルコニーで祈っているのを度々感じるようになった。
俺も自室からバルコニーへと出て彼女のいるバルコニーを確認すると、手を合わせて祈りを捧げ、まるでその祈りに答えるかのように柔らかな風が吹き、彼女の魔力が風に乗ってシュナイダー領中へと流れていっていた。
⸺⸺そこで俺は確信した。
最近のシュナイダー領の景気の良さは、彼女の魔力によるものだ。不思議な魔力の正体、それは“聖女”の力を秘めた聖なる魔力だ。
そう考えると全ての辻褄が合う。
今までアーレンス城の地下に渦巻く黒い地脈が暴走をしなかったのも、アーレンスの領土の作物の育ちが良かったのも。
フローラがこちらに嫁いだ途端、不作になり再び人々の恨みの魔力がアーレンス城地下の黒い地脈を再び刺激し始めたのも。
全て彼女の加護によるものだ。
恐らくフローラ自身はその事に気付いていない。あくまでも無意識のうちにやっているんだ。
⸺⸺
俺は再びフローラの魔力の流れを感じ、バルコニーへと出ると、彼女が祈りを捧げているのを確認できた。
すると、ふと彼女の魔力の流れが途切れ、彼女の身体がゆっくりと倒れていくのを目撃する。
「フローラ!?」
俺は咄嗟にバルコニーからバルコニーへと飛び移り、フローラの身体を抱きとめた。
「フローラ、おい、しっかりしろ、フローラ!」
「……オスカー、様?」
彼女はすぐにゆっくりと目を開け、不思議そうな表情で俺を見つめていた。
「大丈夫か、気分はどうだ?」
俺はフローラをお姫様抱っこして彼女の部屋へと入り、ソファにそっと寝かせる。
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それを聞いて俺はホッと胸を撫で下ろした。
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