巻き込まれ幼女召喚〜無人島を拠点に自由気ままな異世界ライフ〜

るあか

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第四章 秋の訪れと地下遺跡のもふもふ

72話 土地神様の異変

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⸺⸺ウルユ島、食堂⸺⸺

「こうしてお会いするのは初めてですね。アルテミシアと申します」
 マリーちゃんとはまた違った雰囲気の美人さんがこの食堂で紅茶をすすっている。なんだか新鮮だ。

 私たちはそれぞれ挨拶を交わし、アメちゃんもネプおじさんと再会出来た喜びを女神アルテミシアへ伝えたところで、本題へと入った。

「先日ランスロットさんのパーティが向かわれた“ヴォルティス島”についてです」
「ヴォルティス島……火山島のことだな!」
 と、ランスロット。
「はい。その島は百年以上前から“竜神リントヴルム”が加護をしている島なのですが……」
「ヴルムか! 懐かしいのう……」
 と、アメちゃん。

「ランスロットさんが石版に残してくださった“荒廃してしまった”という文言が気になり、次元の狭間から竜神へコンタクトを取ろうとしていたのですが……」
「ふむ、連絡が取れんのか」
 そう言うアメちゃんに女神アルテミシアは「そうなんです」と答えた。

「そこで次元の狭間の神々が現地におもむこうとしたのですが、なぜか降り立つ事が出来ないのです」
「えぇ、転送魔法陣の設置は出来たのに?」
 と、私。
「はい。別の場所から転送魔法陣で移動しようとしても、転送されずに魔法陣が消えてしまうのです」

「ふむ……考えられる原因は、“魔障”による神々の拒絶反応じゃな。本体を次元の狭間へ残して、わらわのように幻影で行くことは出来ぬのか?」
「出来ませんでした。本体の時と状況は同じです」
「むむ……そうか」

「魔障って何?」
 私がそう尋ねると、アメちゃんが「魔物の素となる物質の事じゃ」と答えてくれた。
 女神アルテミシアは話を続ける。
「恐らくこの状況でヴォルティス島へ上陸出来る神は、その特性上“魔王ロキ”だけなのですが、彼は勇者マコトの側を離れることが出来ませんので……」
 魔王が勇者の側を離れられないって私たちからするとおかしな現状だけど、神々にとってはそれが普通なのかな。でもまぁ、なんとなく言いたいことは分かった。

「それで、私たちが代わりにそのヴォルティス島へ行って竜神様がどうなっているのか調べて来れば良いのですね?」
 と、女神アルテミシアへ伝えた。
「はい! あの、決して皆様がお暇そうとかそういうのではないですよ? もう、お願い出来るのがあなた方しかおらず……」
 女神アルテミシアはそう言って申し訳なさそうな表情を浮かべた。あはは、絵描きしりとりしてたからね……。

「大丈夫ですよ。それに、ヴォルティス島には地の魔石を探しに行かなきゃいけなかったので、竜神様も一緒に探してきます」
「まぁ、そうでしたか! ありがとうございます、本当に助かります!」
 女神アルテミシアは何度もペコペコとお辞儀をしていた。

「じゃぁ、明日の朝に出発することにして、パーティメンバーは前回ヴォルティス島に行ったメンバープラス、私とルキちゃんで良いかな?」
「『おっけー!』」
 と、一同。
 つまり今回のパーティメンバーは私とルキちゃん、ランスロットにウルに長老だ。

⸺⸺

 話がまとまったところで、パーティメンバーは早速ヴォルティス島へ出かける準備を始めた。
 女神アルテミシアは私たちが帰ってくるまでウルユ島へ滞在しているようで、アメちゃんのように子供の姿へと変身した。
「ミシアとお呼びください♪」
 と、甲高い声で挨拶をして回っていたので、私たちは“ミシアちゃん”と呼ぶことに。

 ミシアちゃんは農作業を手伝ったり、食事の準備を手伝ったり、一緒に大浴場に浸かったりしてウルユ島の滞在を満喫していた。

⸺⸺そして翌朝。

「行ってきます!」
「行ってらっしゃい! 気を付けて!」

 お留守番組に盛大に見送られて、私たちはヴォルティス島への転送魔法陣へと向かうのであった。
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