巻き込まれ幼女召喚〜無人島を拠点に自由気ままな異世界ライフ〜

るあか

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第四章 秋の訪れと地下遺跡のもふもふ

77話 ウルユ島へおいでよ!

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「ユノ様……わたくし共のために、そんなに怒ってくださるなんて……」
 ステファニーにそう言われてハッと我に返ると、気付けば着ていた冒険者のローブのボタンを引きちぎっていた。

「うわぁっ!? ボタン取っちゃってるじゃん!」
 自分でもビックリ。どうにも他人事だって思えないんだよな、こういうの。
『ユノ、オイラもすごくムカついたよ。オイラがその場にいたら、そんな奴けちょんけちょんにしてやったのに』
 と、ウル。彼が共感してくれてちょっと落ち着いた私は、冷静にこう提案した。

「ウル、ありがとう。あのね、リントヴルム様、ステファニー、提案があるの。良かったらここにいるみんな、ウルユ島においでよ! 聖獣たちもみーんな、一緒に島で暮らそう」
「まぁ、助けていただいただけではなく、住む場所も提供していただけるなんて……」
 嬉しそうな反応を見せるステファニーの一方で、竜神リントヴルムは表情を曇らせていた。

「待て、我もか……? 我には、平穏に暮らす資格など……。ましてや神だぞ、と言ってもその神の力すら盗られたゆえに、ないが……」
「神様なら、ウルユ島に既に1人暮らしています。女神アメノウズメ様。私くらいの年の女の子の姿になって、みんなから“アメちゃん”って呼ばれています」
「何!? アメノウズメだと……上位神ではないか……。確か彼女は我が土地神にく少し前に同じ世界の土地神に就いていたような……? その土地はどうなってしまったのだ」
「アメノカク諸島っていって、今もアメちゃんに守られて平和です。アメちゃんは神様の身体本体はアメノカク諸島に置いたまま、ウルユ島で上手に暮しているんですよ。私は、神様だって人並みに暮らす権利はあると思うんです」
「しかし……」

 竜神リントヴルムが渋っていると、私たちのいる神殿にゴブリンや聖獣たちが続々と入って来た。
「カザンシンサマ!」
「ウルユトウ、イッショ、イコウ!」
「にゃぁ!」
「わん、わん♪」
「なっ、そなたらは……都市の生き残りか……。なぜ、我を……」
 竜神リントヴルムは驚き目をぱちくりとさせていた。みんな、神殿の外で聞いていたな? でも、ナイスタイミング♪

「カザンシンサマ、ズット、マモッテクレタ」
「アリガトウ」
「ズット、イチバン、クルシンデタ」
「カザンシンサマ、シアワセ、ナッテ」
「みんな……。リントヴルム様、誰も、あなたのことを恨んではいないようですよ。とにかく一度、一緒にウルユ島に来てもらえませんか? もしそれで住み辛かったら、無理に住んでとはいいませんので」
 私が最後にそう言うと、彼は涙を流しながら「ありがとう……皆で一緒に行こう」と折れてくれた。

⸺⸺

 地の魔石についてはひとまずこのままこの土地に放置して魔障を逃がすこととなった。
 そして、ファストトラベルの力では一度に転送出来る人数が10~15人程度だったため、トラベルストーンを持つウルユ島民にも手伝ってもらって何往復もした。
 竜神リントヴルムは最後で良いと言っていたので、最後に彼と一緒にウルユ島へ飛び、私の転送作業は完了したのである。

⸺⸺ウルユ島、噴水広場⸺⸺

 ウルユ島の噴水広場に戻るとアメちゃんやミシアちゃんだけではなく、ネプおじさんこと海神ネプチューンまでもがウルユ島に来島しており、出迎えてくれた。
「ヴルムよ! 無事であったか!」
「リントヴルム様! あぁ、良かった……」
「む、しかし、ヴルム……神力しんりきを感じぬな……一体何があった、俺らに話せ」
「皆……久しぶりだな……。そうだな、懺悔ざんげするとしよう……」
 竜神リントヴルムは弱々しくそう答えた。

「ネプおじさんも来てくれたんだね!」
「おうよ、ユノ。アメから連絡をもらってな。ヴルムは俺の大事な後輩なんだ。そりゃ心配で駆け付けるってもんさ」
 なるほど、神様の序列はアメちゃんとネプおじさんが“上位神”と呼ばれていてこの中では一番上で、上から順に竜神リントヴルム、ミシアちゃん、マリーちゃんって感じか。
 それで、転生や転移の窓口は新人の神様が担当するんだ。だんだん私も神様に詳しくなってきたぞ♪

 その後みんなで食堂に移動して先程の一部始終を話すと、神々もウルユ島民も皆、ヴォルティス島民や竜神リントヴルムの事を思って怒り狂っていた。

「おい、ミシア! 緊急の“神々の集い”を要請しろ! ルシファーとか言うクソガキめ、このままじゃ終わらせねぇぞ……!」
 ネプおじさんがものすごい形相でミシアちゃんへそう言うと、ミシアちゃんは「はい! ただいま!」と即答し、すぐさま次元の狭間へと帰っていった。

 神々の集いって何だろう……。さすがに私には関係のないことだよな……。私も一緒に対策を考えたかったからちょっと残念。

 この時の私はまさか自分もその会議みたいなのに参加することになるとは思っていなくて、開き直って今後のウルユ島の事を考えていた。
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