巻き込まれ幼女召喚〜無人島を拠点に自由気ままな異世界ライフ〜

るあか

文字の大きさ
78 / 98
第四章 秋の訪れと地下遺跡のもふもふ

78話 名付けと建設ラッシュ

しおりを挟む
 ミシアちゃんが帰った後は大忙しだった。

 まずはヴォルティス島民の数とその内訳を把握するため、2列に並んでもらってアメちゃんに書記をお願いして、数を数えた。

 元ドワーフ族のゴブリンはステファニーが言っていたように、彼女を入れて62名。
 ここまでは良い。ここからが大変だった。

⸺⸺⸺⸺

 犬の聖獣 18匹
 ウサギの聖獣 7匹
 アルパカの聖獣 2頭
 羊の聖獣 3頭
 ニワトリの聖獣8羽
 牛の聖獣 5頭
 ヤギの聖獣 3頭
 豚の聖獣 3頭

 猫の聖獣 167匹!

 ゴブリンと合わせて総勢278!

⸺⸺⸺⸺

 もふもふ祭りだぁ~っ!

 集計が終わった後の用紙を見て、私とアメちゃんは「もふもふだね」「圧倒的もふもふじゃのう……」と、語彙ごいが崩壊していた。

⸺⸺

 その後私は、61名のゴブリン相手に名前を聞いて同じ名前を付けるという謎の言動を繰り返す。
「はい、次の方~」
「フゴゴッ、オネガイシマス」

「あなたの名前は何ですか?」
「ジョージ、デス」
「よし、じゃぁ、あなたは今から“ジョージ”だよ」
 ジョージの身体がほわっと光る。名付け成功だ。

「おぉっ、ヒトだった時のように話せるようになりました! ユノさん、ありがとうございます!」
「どういたしまして。よろしくね、ジョージ♪ はい、次の方~……」

⸺⸺

 今更だけど、ルキちゃんが浄化したのに私が名付けるって、変じゃない?
 どうしてこうなってしまったのか。

 ……ウルだ。始まりはウルだ。それからなぜかルキちゃんが浄化して、私が名付けるというルーティーンが出来てしまったんだ。

 そのせいで、ルキちゃんが浄化したにも関わらず、世間一般では全員私の従魔という扱いになっている。

 ……まぁ、良いんだけどね。

 だけどさすがに、この後聖獣たちに216個の名前を付けるのは本当に大変だった。

 急きょ、途中から『名前辞典』という本をマルシャンの本屋で買ってきて、マルシャンの属するリベルト共和国内の名前ランキングの上位から順に付けていったんだ。

 こんな付け方でごめんねって毎回謝ったんだけど、返ってくる言葉は決まって『とんでもない! 名付けありがとうございます!』だった。

⸺⸺

 名付けが完了したら次はゴブリンたちの住まいをクラフト。

 新しい住民が増えたらこの辺りに建築しようと決めていた場所へ、3棟のアパートを設置。
 8部屋あるアパートを1日1棟しか建てることが出来なかったため、2日間テントで過ごしてもらう事になってしまったゴブリンたちもいて申し訳なかった。

 それでも、8部屋もあるアパートをボンッと即座に建築できるようになったのは、かなりレベルが上がった証拠なのではないか。

 3棟のアパートの建築や家具の配置が終わると、だいたい2~3人ずつくらいに分かれて暮らしてもらうことになった。
 ちなみに竜神リントヴルムはアメちゃんが彼を呼んでいた愛称から“ヴルム”と呼ばれるようになり、ランスロット家に入居した。

 聖獣たちも将来的には家を用意してあげたいけど、今まで彼らは家がないのがある意味当たり前だった。
 そのため『島の好きな場所で過ごすから家はゆっくりでいい』と言ってくれたので、ひとまずその言葉に甘えることにした。

⸺⸺

 ゴブリンや聖獣たちは、この島の社会の仕組みをすぐに把握し、農作業を手伝ってくれたり、ランスロットに弟子入りして鉱山掘りに出かける人も出てきた。

 正直農園は広くし過ぎて困っていたので、これで人手に困ることもないだろう。
 更に食糧庫の素材は必要分のみ自由に持っていって良いことになり、自炊の出来るゴブリンたちはそれぞれのアパートで自炊をしてくれていた。

 そんなこんなでウルユ島は一気に賑やかになり、経済の需要が出始めていた。

 私の銀行口座で島の財産を一括管理するのではなく、個々でお金を管理し、島内にもお金でやり取りをする制度を作っても良いんじゃないか、ということだ。

 簡単に言えば、道具屋さんや八百屋さんなんかがそう。
 牛やヤギの聖獣はミルクを生産してくれるため、牧場の経営をしてくれる人がいても助かるなぁ。

 今後のお城建築の計画と合わせて、具体的に必要な施設をリストアップしていく。
 お城を目標にした当初はふんわりしたなんとなくの需要だったけど、今は違う。お城は重要な役場になりそうだ。

「ふんふ、ふーん♪」
 あれこれ想像を書き出すのは楽しくて、ついつい鼻歌が出てしまう。
 自宅でご機嫌で作業を進めていると、魔導石版がピコン♪と鳴った。

「ん、誰だろう……あっ、ミシアちゃんだ……えっ!?」
 ミシアちゃんからのメッセージを見て困惑する私。

 すると、同じく困惑したアメちゃんも石版を持って私の部屋へと押しかけて来た。
「ユノ、大変じゃ! 神々の集いを、ウルユ島の食堂で開催するそうじゃ!」
「うん……今見た……」

 ミシアちゃんのくれたメッセージには、その神々の集いという神様の会議に、私とルキちゃんも参加してほしいと書かれていたのである。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。 しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。 やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。 そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。 そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。 これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。

貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ

ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます! 貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。 前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

この度、猛獣公爵の嫁になりまして~厄介払いされた令嬢は旦那様に溺愛されながら、もふもふ達と楽しくモノづくりライフを送っています~

柚木崎 史乃
ファンタジー
名門伯爵家の次女であるコーデリアは、魔力に恵まれなかったせいで双子の姉であるビクトリアと比較されて育った。 家族から疎まれ虐げられる日々に、コーデリアの心は疲弊し限界を迎えていた。 そんな時、どういうわけか縁談を持ちかけてきた貴族がいた。彼の名はジェイド。社交界では、「猛獣公爵」と呼ばれ恐れられている存在だ。 というのも、ある日を境に文字通り猛獣の姿へと変わってしまったらしいのだ。 けれど、いざ顔を合わせてみると全く怖くないどころか寧ろ優しく紳士で、その姿も動物が好きなコーデリアからすれば思わず触りたくなるほど毛並みの良い愛らしい白熊であった。 そんな彼は月に数回、人の姿に戻る。しかも、本来の姿は類まれな美青年なものだから、コーデリアはその度にたじたじになってしまう。 ジェイド曰くここ数年、公爵領では鉱山から流れてくる瘴気が原因で獣の姿になってしまう奇病が流行っているらしい。 それを知ったコーデリアは、瘴気の影響で不便な生活を強いられている領民たちのために鉱石を使って次々と便利な魔導具を発明していく。 そして、ジェイドからその才能を評価され知らず知らずのうちに溺愛されていくのであった。 一方、コーデリアを厄介払いした家族は悪事が白日のもとに晒された挙句、王家からも見放され窮地に追い込まれていくが……。 これは、虐げられていた才女が嫁ぎ先でその才能を発揮し、周囲の人々に無自覚に愛され幸せになるまでを描いた物語。 他サイトでも掲載中。

【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】 佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。 新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。 「せめて回復魔法とかが良かった……」 戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。 「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」 家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。 「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」 そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。 絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。 これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

転生少女は異世界で理想のお店を始めたい 猫すぎる神獣と一緒に、自由気ままにがんばります!

梅丸みかん
ファンタジー
せっかく40代目前にして夢だった喫茶店オープンに漕ぎ着けたと言うのに事故に遭い呆気なく命を落としてしまった私。女神様が管理する異世界に転生させてもらい夢を実現するために奮闘するのだが、この世界には無いものが多すぎる! 創造魔法と言う女神様から授かった恩寵と前世の料理レシピを駆使して色々作りながら頑張る私だった。※書籍化に伴い「転生少女は異世界でお店を始めたい」から「転生少女は異世界で理想のお店を始めたい 猫すぎる神獣と一緒に、自由気ままにがんばります!」に改題いたしました。

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

処理中です...