巻き込まれ幼女召喚〜無人島を拠点に自由気ままな異世界ライフ〜

るあか

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第一章 私たちだけの島

7話 商人ギルド

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⸺⸺商人ギルド本部⸺⸺

 お城のような外観の建物。大きな扉をよいしょと開けて中へ入ると、落ち着いたブルーのカーペットの敷き詰められた広いロビーが広がっていた。
「わぁぁ……」
 あちこちに設置されているソファではたくさんの人がくつろいで談笑したり、真剣に商談を進めてたりしている。

 ロビーの奥にはカウンターが並び、カウンターの裏には8人もの係の人が並んでいた。
「すごい、大きなところ……」
 ポカンと呆気に取られていると、すぐ側にいた“受付の人と同じ制服を着たクマ耳の女の子”に「まぁ、可愛いお嬢さん方、何かお困りですか?」と話しかけられた。
「あっ……えっ……子どもの係の人?」
 背丈は私とほとんど変わらない。違いがあるとすれば可愛いクマ耳が頭に付いていることくらいか。
 すると、クマ耳の係の人はクスクスと笑っていた。
「ふふふっ、あっ、笑ってしまってごめんなさいね。“クマ耳族”と話すのは初めてかしら?」
 なんだか大人っぽい口調。私、やらかしたかもしれない。
「クマ耳族……あっ、あの、ごめんなさい、私……すごーい田舎からここに来たばっかりで、話すどころか見るのを初めてで……」
「あら、そうだったのですね。私たちクマ耳族は“小人種”に属していて、ドワーフ族のように大人になってもこのサイズなんですよ♪ ちなみに私は25歳です」
 彼女はニコッと微笑み優しく教えてくれた。
「小人種……! すごい、可愛いです! あの、子どもって言っちゃってごめんなさい……」
 必死にペコペコと頭を下げると、クマ耳のお姉さんは「そんなそんな、良いんですよ」となだめてくれた。

「あの……色々聞いても良いですか?」
 お姉さんに恐る恐るそう問いかけてみる。
「もちろんですよ。私、そのための“案内係”ですので」
 お姉さんにそう言われて胸元にあったネームプレートを見ると『案内係 ディーナ・アマート』と書かれていた。
「あっ、本当だ……えっと、あの、この商人ギルドって……何をするところですか?」
 ごめんなさい、ディーナさん。こんな知識レベルで……。
 それでもディーナさんは優しく答えてくれる。

「ここ商人ギルドは“職人さん”と“商人さん”のお仕事を助けるギルドなんです。実際に“依頼”を一緒に見てみましょうか?」
「良いんですか? お願いします!」
「ふふっ、こちらへどうぞ」
「はい!」
 ディーナさんの後を付いて奥のカウンターの方へ向かうと、カウンターの隣の壁に依頼書がビッシリと展示されていた。
「うわぁ、すごいたくさん……」
「私たちのような背の低い人のためにファイルに閉じている物もあるので、こちらを一緒に見てみましょう」
 ディーナさんはそう言って受付の隅に置いてあった分厚いバインダーを持ち出して、近くのソファに座って中身を見せてくれた。絵面は一緒に絵本を読んでいる幼稚園のお友だちだ。

 ディーナさんが開いてくれた依頼書には、こう書いてあった。

⸺⸺⸺⸺

 納品依頼No.Fー20576

 【依頼品】
  ・木製の小皿×1
   ※直径10cmくらいの物
  ・木製の中皿×1
   ※直径15cmくらいの物
  ・木製の大皿×1
   ※直径20cmくらいの物。仕切りは無し。
 【納品期限】
  残り3日 ○月×日12時まで
 【報酬】
  1200C
 【依頼主】
  一般人

⸺⸺⸺⸺

「この依頼を職人さんか商人さんが受注をして、依頼の品を用意。それをここのカウンターに納品をして、このギルドで品物を鑑定後、依頼の品と一致していて品質にも問題がなければ納品完了。品物は依頼主さんに。報酬は依頼受注者さんに支払われる、という仕組みです……説明、難しくなってしまいましたが分かったでしょうか?」
 そう言うディーナさんに、私はうんうんと頷いた。
「分かりました! あの、納品依頼を受注するにはお金は要りますか?」
「いいえ、要りませんよ。依頼主さんから“依頼料”を頂いているので、受注者さんが払う費用は特にありません」
 おぉ、それなら……!

「あの、あのっ、5歳でも……依頼を受注出来ますか? 私、この依頼、やってみたくて……」
 木製の食器はクラフト図鑑の中に死ぬほどあった。こう言う普通のお皿なら依頼にピッタリの物が作れそうだ。
「えっ、お嬢さん、職人さんなのですか? それとも、商人さん?」
「えっと、職人です。ちょうどこの木製のお皿なら作れそうだなって思って……」
「まぁ、こんなに小さいのにすごいですね♪ ギルド登録に年齢制限はありませんので、0歳から登録出来ますよ。職人さんとしてこの商人ギルドに登録してみますか?」
 “こんなに小さいのにすごい”……と、小さい人に言われてしまった……!
 良かった、年齢制限はないんだ。
「はい、登録したいです! 頑張りますのでよろしくお願いします!」
 ソファから立ち上がり気合いを入れて頭を下げると、ディーナさんは笑いながら「なんて良い子なのでしょう。さ、こちらで登録の手続きをしましょう?」と、カウンターへ案内してくれた。

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