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「あの鳥、消えちゃったよ!」
「ああ、たしかに、消えていったな」
なぜか、やけに落ち着いている、リドが言った。
「これは多分、あの炎の門の先では、以前俺たちが会いにいった、青い洞窟に住む悪い魔女、ラリベラが言っていた、有毒なガスが出ているにちがいない」
自信満々の態度で、リドが言った。
「それだけじゃなくて、なぜだか人には見えない、透明な、危険なレーザーのようなものが、出ているんだと思うぜ。つまり、きっとあそこには、かなりやっかいな、攻撃が仕かけられているんだろうさ。それはまちがいないだろう」
霧以外になにも見えないために、ラズとネルーピーは、本当にあそこには、有毒なガスやレーザーなんて、出ているのだろうかと、目を細めながら、疑って見た。
「知っていたか? 不死鳥ってのは、寿命を迎えると、自分から、燃え盛る炎に向かって、飛び込んでいくんだよ」
わけ知り顔で、得意げにリドが言った。
「そしたら、どうなると思う?」
リドは、ラズとネルーピーに、そう問いかけた。
するとネルーピーは、バカにされたと思ったのか、怒りをあらわにすると、
「死ぬに決まっているじゃないか! 誰だって、どんな動物だって、炎の中に飛び込みなんてしたら、丸こげのローストチキンみたいに、焦げてしまうに決まってるさ!」と、声を荒げて言った。
「ええ、そうよ。いくら不死鳥でも、死んでしまうにちがいないわ」
ラズも、ネルーピーに同調した。
そのあとリドは、チッチッチと、何度か舌を鳴らしながら、人さし指を、左右に揺らすと、
「それが、ちがうんだな」と言った。
「たしかに、ラズたちがいうように、不死鳥ってのは、炎に飛び込んだりしたら、一度は死ぬのさ」
必要以上に、気取ったリドが言った。
そして、急に、顔をパッと明るくさせると、
「でも、また蘇るんだ!」と、ラズたちに顔を近づけて言った。
「ああ、たしかに、消えていったな」
なぜか、やけに落ち着いている、リドが言った。
「これは多分、あの炎の門の先では、以前俺たちが会いにいった、青い洞窟に住む悪い魔女、ラリベラが言っていた、有毒なガスが出ているにちがいない」
自信満々の態度で、リドが言った。
「それだけじゃなくて、なぜだか人には見えない、透明な、危険なレーザーのようなものが、出ているんだと思うぜ。つまり、きっとあそこには、かなりやっかいな、攻撃が仕かけられているんだろうさ。それはまちがいないだろう」
霧以外になにも見えないために、ラズとネルーピーは、本当にあそこには、有毒なガスやレーザーなんて、出ているのだろうかと、目を細めながら、疑って見た。
「知っていたか? 不死鳥ってのは、寿命を迎えると、自分から、燃え盛る炎に向かって、飛び込んでいくんだよ」
わけ知り顔で、得意げにリドが言った。
「そしたら、どうなると思う?」
リドは、ラズとネルーピーに、そう問いかけた。
するとネルーピーは、バカにされたと思ったのか、怒りをあらわにすると、
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「ええ、そうよ。いくら不死鳥でも、死んでしまうにちがいないわ」
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「それが、ちがうんだな」と言った。
「たしかに、ラズたちがいうように、不死鳥ってのは、炎に飛び込んだりしたら、一度は死ぬのさ」
必要以上に、気取ったリドが言った。
そして、急に、顔をパッと明るくさせると、
「でも、また蘇るんだ!」と、ラズたちに顔を近づけて言った。
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