ラズとリドの大冒険

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「みんな、ありがとう。俺の夢を叶えてくれて」
　にっと笑いながら、リドが言った。
　ラズはその、リドの言葉を聞いて、なんだ、夢ってそんなことか、と思いながら、ほっとしたような、残念なような、そんな気持ちになっていた。
　それはどうやら、他のみんなも、同じ気持ちのようだった。
「さあみんな、それじゃ早速、ムンダ村に向かって、出発だ！」
　この船、ジオードサンド号の船長は、仁王立ちしながら、海の彼方を指さして、遠くまで聞こえるくらい、大きな声で言った。
　やがて、ムンダ村に到着すると、たまたまその時、海岸に、羊の群れを連れていた、ヨールおじいちゃんと、カシテがいるのが見えた。
　ヨールおじいちゃんは、ジオードサンド号に乗っている、ラズたちを見つけるなり、にっこり笑顔になると、
「おーい、ラズー！」と、すぐさま、手を振って呼びかけた。
「待っておったぞー！」
　ラズはそんな、ヨールおじいちゃんを見るなり、溢れんばかりの笑顔になると、
「ただいま！　ヨールおじいちゃん！」と、元気よく言った。