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5 ドキドキ観覧車
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そうしている間にも、二発目の花火が、パーン! と盛大に打ち上がった。ありがたいことに、まだ警官は、柚子たちの存在に誰も気づいていないようだった。
柚子がようやく中に入り終わると、続いて久遠も、隙間に体をねじこみはじめた。
「おい! お前たち、そこでなにをしている!」
警官が、懐中電灯の光を柚子たちに向けて照らしながら、そうさけんだ。
とうとう警官に、存在が気づかれてしまった柚子たちは、焦りながらあたふたとした。
「中に入ろうとしているぞ! すぐに捕まえろ!」
もう一人の警官が声を上げた。
そして一斉に、何人かの警官が、柚子たちに向かって走ってきた。
「わっ、大変!」
柚子はそう言いながら、まだ門の隙間にはさまっている久遠の体を、思いきり引っぱった。
すると向こうから先にやってきた警官の一人が、久遠の足を反対側から引っぱった。
久遠は、柚子と警官に引っぱり合われる体勢になり、とても苦しそうな顔になって、
「うう」と、うめき声を上げた。
「久遠さん、がんばって! あともう少しっ」
柚子は警官に負けないよう、精一杯、うでに力を入れた。
しかし、当然のことながら、柚子よりも警官の力の方がはるかに強く、久遠は警官側に、徐々に引き寄せられていった。
「いや、そんなの……このままなにもできないなんて、絶対にいや……お願い、私たちをお姉ちゃんたちのところへいかせて!」
とっさに柚子が言った。
するとその時、どこからか三毛猫がやってきて、久遠の足を引っぱっている警官のうでに向かって、飛びついた。
「うわっ、おい、なんだこの猫!」
警官がそう言いながら、うでにしがみついている猫を振りはらおうと、久遠の足をパッと離した。
その瞬間、警官から足を引っぱられることがなくなった久遠の体は、柚子の力によって、スルスルッと中に入ることができた。その反動により、二人とも地面に尻もちをついた。
柚子は助けてくれた三毛猫をいちべつすると、そのまますぐに立ち上がり、
「久遠さん、行きますよ!」と言って、奥へと走ってすすんだ。
柚子がようやく中に入り終わると、続いて久遠も、隙間に体をねじこみはじめた。
「おい! お前たち、そこでなにをしている!」
警官が、懐中電灯の光を柚子たちに向けて照らしながら、そうさけんだ。
とうとう警官に、存在が気づかれてしまった柚子たちは、焦りながらあたふたとした。
「中に入ろうとしているぞ! すぐに捕まえろ!」
もう一人の警官が声を上げた。
そして一斉に、何人かの警官が、柚子たちに向かって走ってきた。
「わっ、大変!」
柚子はそう言いながら、まだ門の隙間にはさまっている久遠の体を、思いきり引っぱった。
すると向こうから先にやってきた警官の一人が、久遠の足を反対側から引っぱった。
久遠は、柚子と警官に引っぱり合われる体勢になり、とても苦しそうな顔になって、
「うう」と、うめき声を上げた。
「久遠さん、がんばって! あともう少しっ」
柚子は警官に負けないよう、精一杯、うでに力を入れた。
しかし、当然のことながら、柚子よりも警官の力の方がはるかに強く、久遠は警官側に、徐々に引き寄せられていった。
「いや、そんなの……このままなにもできないなんて、絶対にいや……お願い、私たちをお姉ちゃんたちのところへいかせて!」
とっさに柚子が言った。
するとその時、どこからか三毛猫がやってきて、久遠の足を引っぱっている警官のうでに向かって、飛びついた。
「うわっ、おい、なんだこの猫!」
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その瞬間、警官から足を引っぱられることがなくなった久遠の体は、柚子の力によって、スルスルッと中に入ることができた。その反動により、二人とも地面に尻もちをついた。
柚子は助けてくれた三毛猫をいちべつすると、そのまますぐに立ち上がり、
「久遠さん、行きますよ!」と言って、奥へと走ってすすんだ。
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