混沌の赤い薔薇

猫町氷柱

文字の大きさ
15 / 27
第一章 異物殲滅部隊

2.亡命の要塞本部ラグナローム

しおりを挟む
「あそこは微量なゼノクリスタルが眠っていると聞いたことがありますが今は機械兵などがうろつく無法地帯だとも聞いております。私はその地へ行けば強くなれるのでしょうか……?」
 私はどんな手を使ってでも強くなり、人類のために役に立ちたい。

「素材を集め、改良をすればその可能性は大いにある。アンナ君、君の準備が出来次第行ってもらえればいい。ただし、焦ってはいけないよ。焦りは思考を鈍らせ判断を遅らせる。そうなれば再び命に係わる事態に陥る可能性が高まってしまう。くれぐれも気をつけていただきたい」
「大丈夫です。長官。既に私の覚悟は決まっております」
 私は長官に強い眼差しを向けた。長官は驚いたような様子を見せたがこくっと頷き、
「いい目をしている。いいでしょう、今の君ならば大丈夫そうだ。早速行ってもらうとしましょうか。ただし、遠距離支援型の君1人では再び不測の事態が起きた際、心もとないでしょう。ですから既に人を2人呼んでいます。では入って来てください」
 長官が声を掛けると背後の扉が開き、指令室に入ってくる影があった。
「お呼びですか長官。このちんちくりんに俺を付けるとはお目が高いですね。しっかり馬鹿やらないように見張っておくんで安心してください」
 1人はレインだった。な、なんでこいつなのよ。私の中に芽生えた感情が葛藤を始めた。
「サラ、お腹空いた。おじちゃんお菓子ちょうだい」
 もう一人は年端もいかない女の子。飛行ロボットに乗り、レバーを握っている。濃い青色っぽい髪色につぶらな大きな瞳、赤と青色のチェック柄のシャツを羽織り、兎のポーチを斜め掛けしていた。
「こらこら、サラさん。長官に失礼は駄目ですよ」
「よいよい、ジーナ君。ほれ、いつものとっておきだ」
 長官はお菓子をサラと呼ばれた女の子に渡した。
「ありがとう、おじちゃん」
 満面の笑みを見て嬉しそうな長官。
「それでは今日から3人、仲良く協力し、素材集めに行ってもらう。何が必要かは研究室のトリー研究室長に聞いてくれ。それでは検討を祈る」
 こうして私たちはダストロッドに向かうのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

楽将伝

九情承太郎
歴史・時代
三人の天下人と、最も遊んだ楽将・金森長近(ながちか)のスチャラカ戦国物語 織田信長の親衛隊は 気楽な稼業と きたもんだ(嘘) 戦国史上、最もブラックな職場 「織田信長の親衛隊」 そこで働きながらも、マイペースを貫く、趣味の人がいた 金森可近(ありちか)、後の長近(ながちか) 天下人さえ遊びに来る、趣味の達人の物語を、ご賞味ください!!

リボーン&リライフ

廣瀬純七
SF
性別を変えて過去に戻って人生をやり直す男の話

【新作】1分で読める! SFショートショート

Grisly
ファンタジー
❤️⭐️感想お願いします。 1分で読める!読切超短編小説 新作短編小説は全てこちらに投稿。 ⭐️忘れずに!コメントお待ちしております。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

恋愛リベンジャーズ

廣瀬純七
SF
拓也は、かつての恋人・純への後悔を抱えたまま生きてきた。ある日、過去へ戻れる不思議なアプリを手に入れるが戻った先で彼を待っていたのは、若き日の純ではなく――純そのものになってしまった自分自身だった。かつての恋人とやり直すはずが、過去の自分を相手に恋をするという奇妙で切ない関係が始まっていく。時間と心が交差する、不思議な男女入れ替わりストーリー。

サイレント・サブマリン ―虚構の海―

来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。 科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。 電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。 小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。 「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」 しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。 謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か—— そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。 記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える—— これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。 【全17話完結】

アガルタ・クライシス ―接点―

来栖とむ
SF
神話や物語で語られる異世界は、空想上の世界ではなかった。 九州で発見され盗難された古代の石板には、異世界につながる何かが記されていた。 同時に発見された古い指輪に偶然触れた瞬間、平凡な高校生・結衣は不思議な力に目覚める。 不審な動きをする他国の艦船と怪しい組織。そんな中、異世界からの来訪者が現れる。政府の秘密組織も行動を開始する。 古代から権力者たちによって秘密にされてきた異世界との関係。地球とアガルタ、二つの世界を巻き込む陰謀の渦中で、古代の謎が解き明かされていく。

処理中です...