17 / 27
第二章 ダストロッド
1.上陸
しおりを挟む
トリー室長の話から現在のネコロンは諦めないといけないことは悟った。
ずっと一緒にいたから手放すことに胸を締め付けられる思いに駆られた。でも、更なる一歩を踏み出さないと何も変わらない。
「ネコロンが直せないことは分かりました。では私たちはダストロッドに何を取りに行けばよろしいんでしょうか?それで私のネコロンが強化出来るというのならどんな困難な手段でもそれを取ってきます」
「よろしい。その意気込みに応え教えよう。実はダストロッドは唯の掃きだめではなく人工集積回路とゼノマテリアルと呼ばれる破片が地下に眠っているとされているのだよ」
「ゼノマテリアル?」
私はあまり聞きなれない言葉についつい反応してしまった。
「いわゆる、ゼノクリスタルの欠片と考えてくれたらいいよ。小さなものでもあれば出力は加速的に伸ばすことができる。これを何個か武器の接合部分に組み込むことによって全体に動力を流すのだよ。例えるならポンプのような役割だ」
「なるほど、ゼノマテリアルを機械獣に取り入れ、能力をさらに開花させるわけですね。でも欠片ということはかなり小さいものなんじゃないですか?」
ふっと鼻で笑い、これだから素人は と言わん顔を浮かべながら語り始めた。
「ゼノマテリアルは人間が悪魔憑きとなり機械に転移した際に核となるもの。つまり簡単に言えば、人間の心臓部として今も機械の中で生きているんだよ」
私は驚きを隠せない。その時背後からぴりぴりと痺れを切らす少女の顔が覗いた。
ずっと一緒にいたから手放すことに胸を締め付けられる思いに駆られた。でも、更なる一歩を踏み出さないと何も変わらない。
「ネコロンが直せないことは分かりました。では私たちはダストロッドに何を取りに行けばよろしいんでしょうか?それで私のネコロンが強化出来るというのならどんな困難な手段でもそれを取ってきます」
「よろしい。その意気込みに応え教えよう。実はダストロッドは唯の掃きだめではなく人工集積回路とゼノマテリアルと呼ばれる破片が地下に眠っているとされているのだよ」
「ゼノマテリアル?」
私はあまり聞きなれない言葉についつい反応してしまった。
「いわゆる、ゼノクリスタルの欠片と考えてくれたらいいよ。小さなものでもあれば出力は加速的に伸ばすことができる。これを何個か武器の接合部分に組み込むことによって全体に動力を流すのだよ。例えるならポンプのような役割だ」
「なるほど、ゼノマテリアルを機械獣に取り入れ、能力をさらに開花させるわけですね。でも欠片ということはかなり小さいものなんじゃないですか?」
ふっと鼻で笑い、これだから素人は と言わん顔を浮かべながら語り始めた。
「ゼノマテリアルは人間が悪魔憑きとなり機械に転移した際に核となるもの。つまり簡単に言えば、人間の心臓部として今も機械の中で生きているんだよ」
私は驚きを隠せない。その時背後からぴりぴりと痺れを切らす少女の顔が覗いた。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
200万年後 軽トラで未来にやってきた勇者たち
半道海豚
SF
本稿は、生きていくために、文明の痕跡さえない200万年後の未来に旅立ったヒトたちの奮闘を描いています。
最近は温暖化による環境の悪化が話題になっています。温暖化が進行すれば、多くの生物種が絶滅するでしょう。実際、新生代第四紀完新世(現在の地質年代)は生物の大量絶滅の真っ最中だとされています。生物の大量絶滅は地球史上何度も起きていますが、特に大規模なものが“ビッグファイブ”と呼ばれています。5番目が皆さんよくご存じの恐竜絶滅です。そして、現在が6番目で絶賛進行中。しかも理由はヒトの存在。それも産業革命以後とかではなく、何万年も前から。
本稿は、2015年に書き始めましたが、温暖化よりはスーパープルームのほうが衝撃的だろうと考えて北米でのマントル噴出を破局的環境破壊の惹起としました。
第1章と第2章は未来での生き残りをかけた挑戦、第3章以降は競争排除則(ガウゼの法則)がテーマに加わります。第6章以降は大量絶滅は収束したのかがテーマになっています。
どうぞ、お楽しみください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる